口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

上奥歯がひっぱられる様になり、舌も痺れて味がしない

年齢 性別 相談日
50代 女性O 2014年4月30日

【相談者】2014年4月30日  女性O

2014.2.17から左の上奥歯がひっぱられる様になり同時に吐き気があり胃カメラをしましたが異常なし口腔外科・歯科・神経内科・脳神経外科に行きましたが異常なしでいまでは痛みがすごくなり苦しく舌も痺れて味がしないです。原因不明で困っています。よろしくお願いします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

吐き気や痛み、味覚の異常などから逆流性食道炎が疑われますが、胃カメラによる検査の結果胃酸の逆流や消化管粘膜のびらんなどの所見がなく、逆流性食道炎は否定されたのでしょう。

また、脳腫瘍や脳梗塞など頭蓋内の異常や顔面神経、三叉神経、舌咽神経の異常も原因として挙げられますが、神経内科や脳神経外科の診察によりこれらの問題もないことが確認されたのだと推察します。

さらに左側上顎臼歯に虫歯や歯周病はなく、舌にも腫瘍や口内炎がないと口腔外科や歯科で診断されたのでしょう。ではどのような病気が考えられるのか、以下に可能性のあるものを列挙します。

ドライマウス
口腔粘膜が乾燥すると痛みや痺れ、味覚の低下が生じます。

舌痛症
舌や上顎の粘膜(口蓋粘膜)の痛み、痺れが生じます。

口腔カンジダ症
カンジダ菌というカビ(真菌)による感染症のため口腔粘膜の痛みや痺れが生じ、味覚が低下することもあります。

歯ぎしり・食いしばり
歯の違和感、口腔粘膜の痛みや痺れが生じます。噛みしめることによって唾液と一緒に多量の空気まで飲み込んでしまうとお腹が張り、胸やけや胃のつかえを感じます。

口腔異常感症、口腔セネストパチー
歯が引っ張られたり舌が痺れるような感覚は、これらの病気によるものかもしれません。

味覚異常
薬の副作用やドライマウスなど、さまざまな原因によって味覚異常が生じる他、貧血や亜鉛不足でも味覚異常や口腔粘膜の痛み、痺れが生じます。

うつ病、統合失調症
吐き気、痛み、痺れ、味覚の低下、異常感が生じる場合があります。