口腔がんは視診、触診、そして病理検査(生検)によって診断します。その次にCTやMRIといったいわゆる画像検査を行い、がんの進行度や転移の有無を調べることになります。
口腔がんの治療はそのほとんどが手術療法ですが、進行がんでは放射線治療や抗がん剤を使った化学療法を組み合わせて行います。また、進行がんの手術は切除範囲がどうしても広くなるため、後遺症として食事や会話が困難になる可能性があります。さらに下アゴの下部と後部、頸部リンパ節を摘出すると顔の容貌が損なわれることがあり、その場合には通常ご本人の腕やおなかの皮膚を使って損傷した箇所を再建し、日常生活への影響を最小限に抑えるよう配慮されます。
放射線治療は、がんが広範囲に及ぶ場合に治癒を目的とするよりむしろ緩和ケアとして行います。注意点として、アゴの骨が放射線にさらされると唾液腺が損傷を受けるため、開始前に必ず歯の治療を済ませておくことが肝心です。
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