口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

左下7番の埋伏と感染

年齢 性別 相談日
40代 女性 2009年6月23日

【相談者】2009年6月23日 40代 女性 Y

13歳の息子の左下奥歯についての相談です。今年2月より、左下第6歯の歯茎が腫れ、痛みがあります。その都度かかりつけの歯科医より抗生剤と痛み止めが処方され、2・3日でおさまりますが、その間は食事がおもうようにできません。頬が腫れ顔の形が変わります。今回で3回目です。

原因は、第7歯が斜めに出できていて、第6歯に当たり出られず、押しているとのこと(レントゲン写真は確かに斜めでした。)そこで、第6歯の神経治療後、1/3程度削り、第7歯が出たところでかぶせるとの治療法の説明を受けましたが、このまま放置しておいて上に出るかもしれないと医師は削りましょうと断言しません。それを決断するのは患者であると。そのためどうしたものかと悩んでいます。

硬式野球をやっています。その度休まなければならず、突然やってくる痛みから早く解放させてやりたいのですが、削るしかないのでしょうか。先生のご意見をお聞かせください。よろしくお願いいたします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

左下7番が粘膜下で近心傾斜していて萌出できず、かつ左下6番の歯肉溝から細菌感染が起こって腫れ、痛みが生じるのでしょう。顎の骨が成長して大きくなれば、自然に萌出してくることも期待できますが、数年かかる場合があり、いつまでも萌出しない可能性もあります。

確かに左下6番を大きく削れば、引っ掛かりが取れて萌出する可能性が高いといえますが、そのために神経を抜くのは、得るものより失うものの方が大きいと思います。既に神経に達する虫歯がある、あるいは神経を抜いているなら話は別ですが。

ひとつの案として左下7番の上の粘膜を切除し、埋伏している歯を露出させるという方法があります。これなら細菌感染が生じても炎症は軽度で済み、顔が腫れる程に拡大する可能性は低いでしょう。

さらに、露出させた歯に矯正装置を取り付けて引っ張り出せば、早く正常な歯並びに仕上げることができます。

【相談者】2009年6月29日 40代 女性 Y

6月23日に13歳の息子の奥歯についてご相談させていただいた者です。お返事ありがとうございました。第7歯はすでに露出しています。矯正という方法があるのですね。主治医に相談してみます。お忙しいところありがとうございました。