口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

脳梗塞後で物をうまく噛めない

年齢 性別 相談日
男性 2017年8月1日

【相談者】2017年8月1日 A

7年前に脳梗塞を患い、口の中が引き攣って物をうまく噛むことができない状態が続いています。この症状を改善する方法はないのでしょうか?何か良い方法があれば教えてください。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

脳梗塞により脳の血管が詰まると脳の一部が壊死し、その部分の脳細胞は死んでしまいます。一度死んだ細胞は再生しないため、この部分の脳の機能が失われてしまい、運度神経や感覚神経の麻痺が生じるのです。

さて、口の中がひきつって食べ物をうまく噛めないということですが、この症状も脳梗塞による神経麻痺として説明できます。食べ物を噛む口の動きを司る運動神経が麻痺すれば噛めなくなり、口の中の感覚を司る神経が麻痺すれば、食べ物が口の中でどのような状態になっているかを感じ取れなくなるため、やはりうまく噛めません。

一度壊死した脳細胞が再生することはないとお伝えしましたが、時間が経てば壊死した脳神経の周囲の脳細胞が神経を延ばし、失われた機能をある程度は補ってくれるようになります。このような脳の仕組みを利用するのがリハビリの主目的です。

物を噛むには歯や歯肉、顎骨、顎関節を使いますが、顎を動かしているのは咬筋や側頭筋といった咀嚼筋です。一方、口の中の食べ物の位置を保つのは舌や頬、口唇の働きで、これらを動かすのは舌筋や顔面表情筋です。

物を噛みにくいという症状を改善するには、まずは歯や顎関節、咀嚼筋、舌筋、顔面表情筋のそれぞれにどのような問題が生じているのかを把握する必要があります。歯や顎関節に異常があれば治療する必要があり、筋肉の問題であればその動きや感覚を改善していく必要があります。

機能が失われた筋肉に対しては、アイスマッサージや針治療、赤外線照射など刺激を与える治療法が適しています。