口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

歯の隙間沿いの歯肉の盛り上がり

年齢 性別 相談日
50代 男性 2009年12月18日

【相談者】2009年12月18日 KY 50代 男性 

右上側犬歯の付近で歯茎が一部盛り上がった様になっています。歯医者で診てもらったら「痛みや膿んでいる状態では無いですが、詳しくは口腔外科で診てもらってください」と言われました。歯肉の盛り上がりは歯の隙間沿いに少し大きくなっているようにも感じています。癌などの悪性のものではないか心配しています。どのような病気が考えられますか?お教え下さいませ。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

歯の周辺に生じる腫瘍には「フィステル」や「エプーリス」など虫歯菌や歯周病菌による細菌感染を原因とするものがありますが、すでに歯科を受診されているのでおそらくこれらの問題ではないのでしょう。

そこで、次に考えられるのが線維腫や乳頭腫などの良性腫瘍ですが、歯肉ガンや悪性リンパ腫など悪性腫瘍(ガン)の可能性もあります。従って、腫瘍の場合は摘出して病理組織検査を行ない、良性か悪性か、どのような腫瘍であるかを調べることになります。

また、腫瘍以外の可能性として骨隆起(外骨症)が考えられます。この場合は単に骨が膨らんで出っ張っているだけなので、そのまま放置しておいても構いませんが、歯ぎしりや食いしばりをすると骨隆起が発達して目立つようになります。

【相談者】2010年1月8日 KY 50代 男性 

口腔外科の在るデンタルクリニックに行って知覚過敏の治療を受けたのですが、その時に「頚椎ヘルニア等の首の病気のある人は知覚過敏が急に悪化する事があります。」と言われました。この様な事例は有るのでしょうか?

私は、そのデンタルクリニックで歯の欠けている一部に「かぶせ物」をして、噛み合わせを調整する為に研磨したところ、急激に夜も眠れないほど歯が痛み出しました。私としては歯の一部を研磨した為に余計に歯の痛みが強くなったと思っています。お忙しい中大変恐縮ではありますが先生のご意見を賜りたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

かみ合わせと頚椎ヘルニアとの間には関連性があると提唱する歯科医は、同時に知覚過敏も生じると主張しています。実際、そのような事例が少なからずあるようです。

ただし、悪いかみ合わせと頚椎ヘルニアと知覚過敏とが、本当につながるかどうかは定かではありません。まして、頚椎ヘルニアから知覚過敏が必ず起こるということはありません。従って、基本的に別々の病気であると考えた方がよいでしょう。

また、歯の一部にかぶせ物(詰め物?)をした際の調整・研磨によって痛みが生じたということですが、調整の際に歯を削ったなら知覚過敏を悪化させる場合があります。他にも、詰め物を詰める際に歯面処理を行う薬品の影響で神経が炎症を起こし、結果として痛みが出たとも考えられます。