口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

唾石を摘出したところ傷口周辺が腫れたまま治らない

年齢 性別 相談日
30代 女性 2012年9月6日

【相談者】2012年9月6日  女性 O

質問

8/14に唾石摘出術を口内から受けました。耳鼻科医にこんなの簡単で消毒の必要もなく術後1週間で一度見て終わりと言われていたのに、3週間以上たつのに口の中は腫れたままで食べると唾液腺が腫れます。何度通っても「こんなもんだよ」としか言われず毎日不安でした。先日の検診でまだ改善されていなく「まあ、腫れるのも唾液腺取っちゃえば腫れなくなるからね」と簡単に顎下線の摘出のことを言われました。いまさら、寝耳に水でショックを受けています。

石があるときはまったく生活に支障もなく痛くもなかったのに手術によって毎日が苦痛になりそのうえ顎下線までとらなければいけなのかと思うと疑問だらけです。手術が失敗したのか・・・でも、医者は認めないだろうし。手術をしたこととても後悔しています。今後どうしたらいいのかも分からず・・・出口のない迷路に入ったようで毎日が苦痛です。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

口底部の唾石症で唾石を摘出したところ、傷口周辺が腫れたまま3週間以上治らないということですね。確かに手術をすればその影響でしばらく腫れることがありますが、3週間が経過しても腫れがひかないということはないはずです。何らかの新たな問題が生じているのでしょう。

腫れの原因として疑われるのは「ガマ腫」で、唾石摘出術によって唾液が周辺に漏れ出すようになり、口底の粘膜下に唾液が溜まっている状態です。しかし、その場合はガマ腫の表面の粘膜を切開して穴を開け、唾液が溜まらないようにする「開窓術」を行うため、顎下腺を摘出する必要はないと思います。

ただし、手術前から顎下腫に慢性炎症があり、顎下腫の機能低下が生じていた場合は話が別です。顎液流出量が低下し唾石が形成されたために、顎下腺摘出術を行った可能性があるからです。