口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

黒青色のしみ

年齢 性別 相談日
30代 女性 2010年2月23日

【相談者】2010年2月23日 30代 女性 M

5才の息子の歯茎(前側)に、2年前から黒と青を混ぜたような色のしみ?が段々と広がっています。痛みや違和感はないようですが、今では直径4ミリ程度の大きさです。3カ月おきの検診の度、色も濃くなり大きくなってます。

かかりつけの先生は、『もしかすると乳歯が抜けるときにこのしみも一緒に無くなるかも・・。ただ、その後も大きくなったり痛みを伴うようだったら癌の疑いも・・。 今、組織検査をするのも可能だけど、麻酔して幹部を切るから5才の子に対してはちょっと可哀想かな・・ もし、しみが消えないようだったら検査してみよう』とおっしゃってます。

それで、主人がインターネットで調べたら 『もし悪性だとしたら、永久歯が生え変わる前に手術をすると、歯茎もきれいに再生される』と書かれたようで・・ もし悪性だとしたら、年齢に関係なく早くに処置したほうがいいのではないかと思うのですが・・・

黒色腫の疑いは大きいでしょうか・・

ご解答どうぞ宜しくお願い致します。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

黒青色のしみのような部分は色素性母斑か悪性黒色腫のいずれかであるのでしょう。色素性母斑であれば放置しておいて特に問題ありませんが、悪性黒色腫であれば周囲の粘膜を含めて切除する必要があります。大きくなってきたといっても直径4mmと小さな病変なので、肉眼的にいずれであるか診断することは難しいと思います。従って、はっきりと確認するためには切除して病理組織検査を行なう必要があります。

悪性黒色腫は年齢が高くなるにつれて発生しやすく、小児にみられることは珍しいのですが、ないわけではありません。悪性黒色腫を放置することは大変危険なので、やはり切除した方がよいのではないかと考えます。病変がまだ小さいので周囲の粘膜を含めて切除しても大きな障害が残ることはないと思います。

5歳という年齢から考えて全身麻酔下で切除することもありますが、性格によっては局所麻酔下で切除できる場合もあります。

一度、大学病院や総合病院の口腔外科で手術の必要性や麻酔法について相談された方がよいと思います。 2年前からの写真などを付けて紹介してもらうようにかかりつけの先生に依頼されるとよいと思います。