年齢 | 性別 | 相談日 |
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60代 | 女性 | 2016年7月30日 |
【相談者】2016年7月30日 HK
質問
口腔外科総合研究所 樋口先生、60歳の妻の状況です。何かご助言をいただけませんでしょうか?
●昨年7月に治療で歯を削り、高い部分が当たり噛めなくなったのをキッカケに、あちこちの歯医者を転々とし、あちこち削って何とか噛めるようになりましたが、右下奥歯を削ったせいで低くなったのか、右を噛みしめると右顎が下がり、首が左上方に強く捻れるようになりました。
現在、顔を正面に向けるのが結構苦しく、顔右側が下がってきたのを非常に苦にしています。
- 今まで顎関節症、頚椎症、痙性斜頸などを疑い口腔外科、整形外科、神経内科等に行き、頭や首のCTやMRIまで撮りましたが全て異常なしでした。心の問題ではないかと言われ、精神科や心療内科にも行きました。全般性不安症とのことで、薬を処方してくれましたが、そう直ぐに治る筈もありません。
- 今年春からいくつかの整体に通うもあまり効果がなく、現在は週一回のオステオパシーに通っていますが、施術直後は首が楽になるのですが、夕食時に右側で噛むと、また首の捻れや頸椎が変なところにはまったようになり、極めて具合が悪そうで、整体の効果が元に戻ってしまったような感じです。
- 噛合せが原因かと思って、これまでいろんな歯医者に行きましたが、歯が低いから盛ったり削ったりしても決して元には戻らないよとか、噛合せを治すことはできるが首や顔の歪みは保証できないとも言われます。
- 本人は治らないのではという不安に苛まれており、このままでは鬱病になってしまうのではと心配です。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
噛み合わせがおかしくて噛めないが、治療をしても改善しないという状況のようですね。そのような場合は「咬合異常感症」が疑われますが、噛み合わせの治療を行っても治癒は望めません。
咬合異常感症は、噛み合わせの感覚に関連する脳機能の異常が原因で発生する病気です。治療法としては抗うつ薬の内服が効果的なので、精神科か心療内科で相談されることをお勧めします。
噛み合わせが原因で生活に支障が出ているようですが、噛み合わせが悪くても特に不自由なく普通に食事されている方が大多数です。認知行動療法で対処法を身につけることをお勧めします。