口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

酷い開咬と顎変形症があります

年齢 性別 相談日
30代 女性 2019年6月14日

質問

初めまして。酷い開咬と顎変形症があって絶対に外科手術と矯正が必要な状態なのですが、私には難病という身体的事情もあり、総合病院の口腔外科で手術の相談をした所、100%を目指すのが一番なのだけれども8割くらいでご飯が食べられるようにしたいと思っているという説明を受けました。

手術の決断をしないといけないのですが、この説明をどういう風に受け止めて手術に挑めばいいのか分からず、先生ご自身だとしたらどうのような判断をなさいますか?相談出来るところも分からず、困っている状況です。よろしくお願いします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

「酷い開咬と顎変形症」ということから見た目が悪く、食物を摂りにくい状態ではないかと推察します。このような場合には外科手術と矯正治療を組み合わせた治療が必要で、具体的には1年程度の矯正治療の後に手術を行うことになります。手術は入院して全身麻酔下で上下の顎の骨をそれぞれ一度切り離し、顎の歪みを治して嚙み合わせを整えた位置でつなぎとめます。術後は矯正治療を再開し、きちんと嚙み合うように最終調整を行います。

さて、難病により手術に制限がある場合は、手術時間を短縮したり出血量を少なくしたりする必要があるでしょう。ここからは想像ですが、上顎の骨切りは行わず、下顎の骨切りのみを計画されたのではないでしょうか。その場合は、上下の顎骨切りと比べて仕上がり具合が多少劣って概ね8割程度といえます。

顔線がきれいに整い、歯並びや噛み合わせも十分な状態を10割として、8割ぐらいまで治るならば治療を受ける価値がありそうです。噛み合わせが多少悪くても食事には何の支障もなく、十分に機能する例はよく見られます。8割の出来で良しとするか8割は不十分と考えるかについては、ご自身の価値観に委ねるしかありません。

謝辞 2019614

お忙しい中、ご返答ありがとうございます。先生からいただいたアドバイスを参考に今後の事を決めていこうと思います。