年齢 | 性別 | 相談日 |
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10代 | 男性k | 2013年3月24日 |
【相談者】2013年3月24日 男性k
質問
今は高一です。中二の時くらいから理由は分からないんですが、舌苔がつきはじめ、口臭がありました。それから、高一のなかばまで舌磨きや爪で舌苔をとっていました。でも完全には取れずすぐに舌苔がつく状態でした。それで、今年の半ばからした磨きと爪で取るのをやめました。しかし、すこしは軽くなったもののまだつきます。そこを指で触るととても臭いです。どうすればなおりますかね?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
舌苔とは舌(舌背部)の表面に付着する白や黄色の汚れのことで、剥離した粘膜上皮や唾液食物残渣、細菌、血液などが混じり合ってできています。
舌苔の中は細菌の繁殖に適した条件を持つため、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物を産生する嫌気性菌も増殖しやすい環境となっています。実のところ、人間が発生させる口臭ガスの多くが舌苔から放出されているのです。
舌苔ができてから口臭を意識し始めたということですが、確かにその通りでしょう。舌苔が発生する原因は以下の通りです。
口呼吸口呼吸をすると唾液が蒸発するため、舌の粘膜が乾燥します。すると、唾液の自律作用が低下して舌苔が付着しやすくなります。
ドライマウス唾液の出が悪くなると舌の粘膜が乾燥し、舌苔が付着しやすくなります。
胃腸の不調胃腸の調子が悪くなると、舌苔が付着しやすくなります。漢方医学では「脾胃気虚」「胃熱」と呼ばれ、舌苔が増えると考えられています。また、逆流性食道炎を患うと黒い舌苔が付着します。
水分調節機能の異常口の中から飲み込んだ水分は消化管から体内に吸収され、血液や組織内に取り込まれて腎臓や皮膚から体外に排出されますが、この流れが悪くなるとむくみが生じ、舌苔が厚くなります。
食べ過ぎ暴飲暴食を行うと舌苔が付着します。漢方で「食滞」と呼ばれる状態です。
口腔衛星状態の不良歯みがきが不十分で歯垢が多く付着していると、舌苔が付きやすくなります。また、食後に食べかす(食物残渣)が残っている場合も、舌苔が付きやすくなります。
まずは、どのような理由で舌苔が付くようになったのかを調べた上、原因に応じた対策を取るとよいでしょう。