口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

上唇小帯付着位置異常による前歯の隙間

年齢 性別 相談日
20代 女性 2011年12月14日

【相談者】2011年12月14日  女性 K

質問

7歳になる子どもが永久歯の前歯に隙間ができて1年経過。2番目のが八重歯のように生えてきて前歯より位置が上です。上唇小帯位置異常と上唇小帯が太いです。歯医者の先生がレーザーで切ってあげると隙間がなくなるかもと言われました。レーザーによる施術は難しいものなのでしょうか?

あとうちの子はかなりのガミースマイルなのですが上唇小帯の位置を歯から遠ざけてあげると改善したりするのでしょうか?回答の方、よろしくお願いします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

上顎と上唇をつなぐように、上唇小帯がヒダ状に走行しています。上顎中切歯が生えてきた当初は歯と歯の間に隙間が開くのは普通のことで、横に永久歯が生えるにつれて徐々に隙間は詰まっていきます。

仮に上唇小帯が上顎中切歯の間に入り込むように付着していると、歯と歯の間に隙間ができた状態が続くことがありますが、その場合は上唇小帯を切って伸ばしてやれば、歯が正しく移動することを期待できます。

上唇小帯を切って延長する際、通常はメスで切開して小帯を伸ばした状態で縫合するものですが、メスを用いずレーザーで切る方法もあります。その場合は縫合も不要で傷の治癒も早く、お子様にとっては比較的楽な方法といえるでしょう。

一方、ガミースマイルは笑った時に上顎の歯肉が見える状態をいいますが、これには幾つかのパターンがあります。子供の場合は歯が十分に生えきっていないため、歯肉が目立つことがあります。また、上唇が動く範囲が大きい場合や、骨格的に上顎が前下方に突出している場合もあります。

どのような状態でガミースマイルになっているのかについて、まずは診察を受ける必要があります。しかし、いずれにしても上唇小帯延長術によってガミースマイルが改善することはないと考えられます。上唇が上方にまくれ上がりやすくなってしまい、手術を受けたことでかえって悪化する可能性もあります。