年齢 | 性別 | 相談日 |
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40代 | 男性 | 2012年3月9日 |
【相談者】2012年3月9日 男性 SK
質問
半年ほど前から食事の最中よく耳の下辺りが腫れるような症状が出始めました。ただ毎回そのような症状が出る訳ではなかったのでそのまま放置してました。その後口の中(左側の頬)に黒い血豆のような出来物ができました。そのころから耳の下の腫れる感じや痛みは食事の際、慢性的になり始めその後、その血豆のような出来物が潰れた箇所から耳の横の腫れてる箇所を押すと透明な液体が出てくるようになりました。
最近では口の中の液が出てくる箇所も口内炎に似たような痛みも出始めた為、数日前に歯科医の先生に診ていただいたのですがやはり口内炎でしょうとの診断で軟膏を処方してもらい暫く様子を見ましょうということでした。確かに軟膏を塗り始めると痛みこそ和らぎましたが相変わらず耳のした辺りの腫れる感じと透明の液体は出てくる状況です。
単なる口内炎とは思えないので何かアドバイスがあれば教えてください。宜しくお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
耳の下部分には皮膚や唾液腺(耳下腺)、筋肉(広頸筋、顎二腹筋、胸鎖乳突筋)、骨(下顎骨舌骨、頸椎)、リンパ節、血管(頸動脈、頚静脈)、咽頭がありますが、これらの部分が腫れるとすれば組織のどこかに炎症が生じていると考えられます。のう胞や腫瘍があるのかもしれませんし、筋肉が凝っている可能性もあります。
また、口の中の出来物は内部に唾液が溜まった粘液のう胞、液体が出てくることから唾液?や膿瘍からの排膿、あるいは頬粘膜にある唾液の出口すなわち耳下腺乳頭も考えられます。上記で可能性が一番高いのは耳下腺に細菌感染が生じて炎症が起こり、痛みを感じたり腫れたりしていると唾石や口腔乾燥、また腫瘍などがあると感染しやすくなります。
口の中の出来物は頬粘膜の耳下腺乳頭付近にできた口内炎や血腫、膿瘍のいずれかではないでしょうか。耳下腺乳頭から唾液が出ていること自体は正常な現象であり、何ら問題はありません。
耳下腺の検査方法には細菌検査、唾液検査、耳下腺透影、超音波断層撮影、CT、MRI、唾液腺シンチグラフィーなどがあります。一度耳鼻咽喉科や口腔外科を受診し、耳の下の痛みや腫れの原因が耳下腺の問題なのかどうか、耳下腺がどのような状況にあるのかについて検査を受けられることをお勧めします。