口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

放射線治療の後遺症

年齢 性別 相談日
80代 女性 2008年6月29日

【相談者】2008年6月29日 80代 女性  T

80歳、2年前にガンマーナイフを鼻の横にしたが今年初め頃より唇と舌先の痺れや唇のタダレがあります。顔面神経痛からきているのでしょうか?またなにか治療方法がありますか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

さまざまな可能性が考えられますが、可能性が高いのは放射線照射の後遺症です。ガンマーナイフは腫瘍のみに放射線を集中させることができ、周辺の正常な組織への悪影響が少ない、優れた治療法といえます。

とはいえ多少の影響は避けられず、おそらく唾液腺組織が放射線により萎縮し、機能が低下しているのでしょう。そのため、唾液の量が低下してドライマウスになり、その影響で舌先の痺れや唇のただれが生じたと考えられます。

治療法としては、放射線照射後のドライマウスに対して効果的なサラジェンという薬を中心に、多様な方法があります。

ただし、他にも腫瘍の再発や神経痛などいろいろな可能性がありますので、2年前に治療を受けた病院で、再度診察を受けられることをお勧めします。