口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

下顎骨骨髄炎

年齢 性別 相談日
50代 女性 2008年6月6日

【相談者】2008年6月6日 50代 女性  KY

初めてインプランを入れて半年も経たないうちにインプラントがはずれ、膿を持つようになりました。その医者に行った所、粉末のカルシウムで骨が溶けるのを防ぐという応急処置でした。ところが、それは私には合わず状態は悪化するばかり。それから2年ほど経ち医者は何回か変えたものの、とうとう顎骨骨髄炎になってしまい、下あごの骨は溶け続け、下の歯は今では半分以上抜けかけています。

今までにした治療は、切開で膿を出す手術、あらゆる抗生物質、高圧酸素治療などです。どれも効果は全くなしでした。とうとう主治医からは下あごを取る手術を勧められてしまいました。

私にはもうそれしかないのでしょうか。インターネットで鍼や漢方が効いたという例も見かけましたが、何か他に顎を取らずに済む方法はないでしょうか。助けてください。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

下顎骨骨髄炎は、何度も症状を繰り返して、いつまでも治らないケースが多く見られます。さまざまな治療を試みても治らない場合は、最終的な手段として「下顎骨半側切除」といわれる、骨を丸ごと取り除いてしまう治療法を選択することがあります。

ただし、通常は事前に下顎骨の一部を取り除く手術を行うことにより、できるだけ治癒に持ち込むように試みるものです。皮質骨除去術、皿状形成術、辺縁切除術などがそれに該当します。文面からすると、これらの手術は受けられていないようですから、主治医の先生ともう一度、十分に検討されるのがよいと思います。