口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

側頭動脈炎

年齢 性別 相談日
70代 男性 2012年8月16日

【相談者】2012年8月16日  男性 NY

質問

咀嚼時常にということではないのですが、食事をしているとき、時々左のこめかみ付近にきりきりするような激痛が走ります、普段はなんともないのですが、これは何が原因でしょうか? また何かよい対症法があればお教えください。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

側頭部の頭痛には他にも片頭痛や群発頭痛、三又神経痛などがありますが、咀嚼時に痛みが生じることから「側頭動脈炎」が疑われます。この病気は側頭部の皮下を走行する「浅側頭動脈」の炎症(血管炎)によって起こります。残念ながら炎症の原因は不明で、今のところ根本的な治療法もありませんが、炎症を抑えるステロイド剤の内服を継続すると症状は軽快します。

こめかみ(側頭部)の痛みの原因にはさまざまなものがありますが、まず確認しておく必要があるのは脳出血や脳腫瘍など頭蓋内の病気の有無です。これらは放置すると命にかかわる危険性のある病気です。お問い合わせの文面からは上記のような急性かつ重篤な問題はなさそうですが、一度脳外科や神経内科で診察を受けられることをお勧めします。

また、側頭動脈炎は60歳以上の高齢者に発症し、視力の低下や発熱、筋肉痛など全身に症状が現れる場合もあり、診療は脳外科か神経内科が担当します。