口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

フォサマック

年齢 性別 相談日
40代 男性 2008年2月2日

【相談者】2008年2月2日 40代 男性  TK

はじめまして。

私の友人のお母さん(73歳)が約1年前から、骨粗鬆症の予防のために、「フォサマック錠35mg」を飲み始めたところ、昨年秋ぐらいからあごが腫れ始めてしまいました。近くの歯科医に行ったところすぐに近くの総合病院を紹介され、下顎骨骨髄炎と診断されたそうです。

先月になって、製薬メーカから薬の副作用でこのような症状が出るという通知があったようです。今かかっている先生のお話では、場合によっては骨移植の手術が必要になるかもしれないとのことでした。

  1. フォサマックの副作用に対する治療法は確立されているのでしょうか?
  2. 本当に骨手術までする必要が出てくるのでしょうか。
  3. 手術をしさえすれば完治するものなのか、術後の様子はどうなっていくのでしょうか。

本当にお忙しいところ恐縮ですが、なにとぞよろしくお願いいたします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

> 1)フォサマックの副作用に対する治療法は確立されているのでしょうか?

フォサマックは骨粗しょう症の治療薬ですが、ここ数年副作用として顎骨壊死や顎骨骨髄炎が起きる例が多数報告されており、口腔外科関係者の間で問題視されています。

フォサマックの副作用への対策としては、まず内服を中止することです。それから、顎骨骨髄炎に対する治療を受けていただくことになります。顎骨骨髄炎の治療法は、従来より多くの方法が実施されてきました。従って、病気の進行度と症状の程度に応じて適切な治療法が複数あり、その多くは治癒が見込めるといえます。

>2)本当に骨手術までする必要が出てくるのでしょうか。

重症の場合は骨移植手術が必要な場合もありますが、まずはもう少しダメージの少ない治療法、つまり点滴や骨面の切除による治療を試みることになると思います。

> 3)手術をしさえすれば完治するものなのか、術後の様子はどうなっていくのでしょうか。

骨移植手術が必要な場合はかなり重症なので、手術をしても完治するとは限りません。