口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

下歯槽神経の損傷

年齢 性別 相談日
30代 女性 2008年5月8日

【相談者】2008年5月8日 30代 女性  NN

はじめまして。先日歯科医院にてレントゲン撮影を行い、左下の顎に黒い影があるとのことで病院を紹介されて行ってきました。のう胞があり、手術が必要といわれましたが、のう胞の中に神経が通っているため、何らかの麻痺が残る可能性があると言われました。どんな麻痺が残るのか教えてください。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

下顎臼歯部の歯の根の先には、下顎管という太い神経と血管が走っており、のう胞摘出の際にこの部分の神経が傷つく場合があります。症状は下顎半側の知覚麻痺ですが、特に下唇の皮膚の感覚が鈍くなったり、逆にピリピリと過敏になる症状がよく見られるようです。

【相談者】2008年5月13日 30代 女性  NN

先日は質問に答えていただきありがとうございました。最近口腔外科で下顎骨のう胞があり、その上に生えている歯を2本整えるといわれ、その処置が終了したら手術をすることになりました。

現在近所の歯科医院で2本の歯に穴を開けて膿を出す処置をしています。2回行いましたが、出血もほとんどなく、膿が2回とも出てこないと言われ、穴を大きくして何回か続けることになりました。まだ神経が残っている部分もあり、処置に伴う痛みが強く不安です。

この治療法で合っているのでしょうか?また膿が出てこないこともあるのでしょうか、出てこない場合は何かあるのでしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

のう胞摘出術を行う際に近くの(上の)歯の根の先の部分(根尖部)を傷つけざるを得ない場合があります。そのような場合は手術の前に歯の神経を抜いて治療しておくことがあり、現在そのような治療を進められているのでしょう。歯の穴から膿が出る必要性は特にないと思います。神経を抜いた部分を詰めて治して手術を受けられたらよいと思います。