口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

上顎前方歯槽部骨切り術後の不具合

年齢 性別 相談日
20代 女性Y 2013年12月18日

【相談者】2013年12月18日  女性Y

質問1

ご相談お願いします。一年前、上顎前方歯槽部骨切り術を美容外科にて受けたのですが、一年経った今、切断して下げた上顎の歯槽骨がブロック(左右1番から3番の根本、まさに下げた部分)ごと上下にぐらぐらと動きます…

美容外科で相談してみたら、なんと切断面をプレートがかろうじて繋げているだけの状態らしく、左右5番の歯は歯根膜でかろうじてくっついている程度でぐらぐら。その後も医師に相手にされず、食事のたび上顎がぐらぐらします。

どういった治療をすれば、上顎は治るのでしょうか…正直お医者様が怖くてトラウマになってしまい今まで一年我慢してきましたが、もう限界です。どういった治療になるのか、教えて頂きたいです。宜しくお願いします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

上顎が前方に出ている重度の出っ歯、あるいは上下の歯が離れている開咬などの問題があったようですね。軽度の出っ歯や開咬は矯正治療で治せますが、重度で骨格に問題がある場合は矯正治療のみで治すことはできません。

骨格的な問題に対しては、矯正治療に加え骨格自体を改善する手術が必要になります。歯が並んでいる部分を骨ごと切り離して移動させ、プレートなどで固定する歯槽部骨切り術もそれらの手術のひとつです。

骨切り術の後は約半年かけて切り離した骨同士がくっつき、その後プレートを除去する場合とそのままにしておく場合があります。

術後1年経ってもグラグラしているということは、骨がくっつかず治っていない状態であると推察します。移動した骨と元の骨との距離が広い場合は、その間に粘膜や筋肉などの軟組織が入り込んで骨が付かなくなる場合があります。また骨同士が接触していても、切り離した骨のブロックが噛む力などで動揺し続けると、偽関節ができてブロック全体が動揺する場合もあります。

おそらく今後も同様の状態が続くと思われるため、再度手術をして骨と骨の間を取り除く必要があるでしょう。生じた空間には腰などから骨を摂取して移植し、骨同士がくっつく手助けをします。

また骨同士の距離が広い場合は、現状よりブロックを元の顎の骨に近付けて固定する必要があるかもしれませんし、一度ブロックを元の位置に戻し、骨延長器を取り付けて徐々に骨を延長する骨延長術に切り換えた方がよいかもしれません。

【相談者】2013年12月23日  女性Y

質問2

均也先生へ

回答して下さったのにお礼のご返事が遅くなってしまいすみません。先週、上顎前方歯槽部骨切りを受けて上顎ブロック動揺の相談をしたものです。先日は詳しく再治療の方法を教えて下さってありがとうございました。今後自分が受けなければならないオペの内容は気が重くなりましたが、事前に知れて心構えが出来たと思います。感謝します。年が明けたら、このオペをしている大学病院に怖いけど相談に行ってみたいと思います。

そしてすみません、先生にお聞きしたいことがあるのですが、この手術をして私のように上顎骨ブロックの動揺が見られ、再度切り離し骨移植をして成功したオペの前例はあるのでしょうか? お忙しい中すみませんがご回答お待ちしております。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

骨切り術のように事前に入念な準備をしたうえで行う手術では、このような問題が生じるケースは稀です。報告例が見当たらないため、再手術でどの程度治るかについては未知数です。

骨切り術とは異なりますが、上顎骨の骨折で同じように骨がひび割れるケースでは、多くの場合元のように治るものの、中には骨がつかずにグラグラしたままの場合もあり、再手術が必要となります。そのような症例の報告では、再手術により治癒しています。

【相談者】2013年12月25日  女性Y

質問3

均也先生へ

上顎前方歯槽部骨切り後の上顎の動揺について先々週からご相談させて頂いてるものです。こんにちは。再度のご回答ありがとうございます。何度も質問してしまいすみませんでした。骨折の再手術では症例があるのですね。もし再手術で成功したら、珍しい症例だと思いますから先生の元にも報告がいくのでしょうね。(笑)

全く見ず知らずの私に色々と教えて下さり本当に本当に、ありがとうございました。心から感謝します。問題解決にむけて頑張ります。2013年ももう終わりですね。お体に気を付けて、良い年末をお過ごし下さい。