口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

下唇内の唾液腺種切除後に麻痺が出現した

年齢 性別 相談日
40代 女性Y 2014年4月8日

【相談者】2014年4月8日  女性Y

とても困っていますよろしくお願いします。2012年8月左下唇内の唾液腺種小さなものを切除しました。その後切除部から唇までの麻痺が出現し、少しは回復するもつらい感覚異常と唇が左に寄る顔面神経麻痺及び痙攣が出現しました。かなりの疲労と苦痛がある為現在精神科でレメロン、ソラナックス、デパケンRをもらって内服してますが。精神的なショックやあせり、また唇の苦痛と戦い日常生活も思うように送れず疲れています。

これは長い時間がかかり回復するものなのでしょうか?何かいい治療はあるのでしょうか?また似たような症例で抗精神薬を飲まずに経過するなど。どのよな経過をたどっていかれるのでしょう。子供も小さく出来れば薬を飲みたくないのが本音です。どうかご指導願います。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

下唇の腫瘍を摘出する際に周辺の感覚神経や運動神経が傷つき、感覚や動作に麻痺が生じたようですが、神経が傷つくと感覚異常が起こる場合もあります。

神経の損傷は手術には付きもので避けようがなく、術後2年近くが経過していることから、残念ながら傷ついた神経が元に戻る見込みは少ないでしょう。

一方感覚や運動の麻痺については、周囲の神経が伸びてきたり筋肉の働きが改善されると症状は軽減するかもしれません。ただし、全く変わらない可能性もあります。

感覚異常については、現在服用中の精神科の薬が効果を発揮するかもしれません。薬を使わないで自然によくなる可能性はゼロではありませんが、薬を飲んだ方が回復する確率は高いと推察します。ただし薬を飲んでも必ず治るとは限らないため、薬を飲まないという選択肢もあります。いずれにせよ、心理療法は症状を和らげる強い効果を持つためお勧めします。