口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

下唇を切った後から瘢痕が残りしびれがあります

年齢 性別 相談日
40代 男性 2013年8月23日

【相談者】2013年8月23日  MK

質問

昨年3月に転んで前歯が2本折れ下唇にささりぱっくり割れる怪我をしました。1週間後に形成外科で縫いましたが瘢痕が残りしびれがあります。形成では時間が解決するといわれ口腔外科も同じ診断でした。それから1年以上経過しましたが全くよくなりません。一体どうしたらいいのでしょうか?このまま治らないのでしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

切り傷を縫合したあと瘢痕としびれが残り、1年以上経っても全く改善しないということですね。切り傷を負えば瘢痕やしびれは必ず起こるものですが、通常は時間の経過とともに改善していくものです。原因を探ってみましょう。

まず瘢痕は傷が治るときに生じる正常な創傷治癒反応ですが、この反応が過剰に出る体質の方は瘢痕がいつまでも消えないことがあります。傷の回復を促すには、副腎皮質ホルモン入りの貼り薬が効果的です。

次にしびれについてですが、皮膚や粘膜の表面には網の目のように細かい神経が走行しており、切り傷を負うとこれらの神経が切断されて麻痺します。何年かすれば神経が伸びてきて感覚が戻りますが、まだ回復するには日が浅いのでしょう。

下唇にはオトガイ神経という神経が分布しており、口角付近にその本管があります。万一この部分が傷ついてしまった場合は回復が難しくなるため、しびれが続くかもしれません。