口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

唾液腺管付近の腫瘤

年齢 性別 相談日
50代 女性 2008年10月17日

【相談者】2008年10月17日 50代 女性

口内に3mm程度の腫れがあり、大きな病院の口腔外科で本日診察していただきましたが、部位を摘出し悪性か調べて頂くつもりが、部位が小さすぎてもう少し様子をみようとのこと。摘出すれば唾が出にくくなり、袋が出来る人もあると言われました。

平成17年に胃がん、19年に乳がんにかかり(両方とも大変初期で大事に至りませんでした)何かと心配してしまいます。現在も食欲がありません。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

確かに3mmの腫れでは、正体を突き止めるのは難しいかと思います。また、仮にガンだとしても初期なので簡単に取り除くことができ、再発や転移の可能性も低いと考えられます。

心配されているようなので、切り取ってしまうことも有力な選択肢です。ただし、切除の際に周囲の臓器を傷つけて後遺症が残りそうな場合は、切除の必要性と後遺症の重さや出現頻度を天秤にかけて判断することになります。

お話から推測すると、病変が唾液の通る管(唾液腺導管)の近くにあるようですね。そのため、切除(もしくは摘出)により管が傷ついて「唾液が出にくく」なったり、「袋」(粘液のう胞)ができる可能性があるようです。しかし、この程度の後遺症はガンと比べたら些細な問題です。それでも様子を診るということから、ガンである可能性はとても低く、そうであったとしても容易に対処できる状態なのだと思います。