口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

腎癌でインターフェロン治療だが、口内炎の副作用がひどい

年齢 性別 相談日
60代 男性 2014年10月3日

【相談者】2014年10月3日  S

ネットで当院のことを知りご相談したくメールしました。私は2010年に腎臓癌で右腎臓を全摘しております(大学病院泌尿器科)。その際肺転移がみつかり現在も通院して居ります。肺に転移の癌は小さいのが4ヶ所に有り手術は出来ないそうです。

入院中からインターフェロン治療を開始し、最初はスミフェロン、次にオーアイエフ、現在はイントロンAで治療中です。大きさに変化があるたびに種類が変えられる様です。転移が発見されてからトータルで見ると大きさは変化してない感じです。

最初は週に3回注射をしていましたが、現在はイントロンA300万週2回です。2回になった原因は途中、腸の調子が悪くなり検査の結果大腸にただれが見つかった為です。現在薬服用中で症状は消えています。

イントロンに変えてから口の中がただれ舌先にも白いぷつぷつが出来ぴりぴり痛い症状が出て舌先を生検しました、結果は問題なく今に至っています。大学病院の口腔外科に通院中ですが対処療法しかないとのこと。症状は生検した舌先が一番辛く網の目状に違和感が有りぴりぴり、ひりひり左右の下の裏側にただれ、下唇のただれ当然刺激物は食べることが出来ません。

現在デキサルチン軟膏とアズノールうがい薬を貰い治療していますが改善されません。ケナログも一時期使っていました。やはり注射を止めない限り直らなのでしょうか?突然のメールで失礼しますが回答宜しくお願い致します。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

腎癌が肺移転することは高い頻度で起こります。この場合にインターフェロンによる免疫療法が有効な場合が多く、実際に治療を受けていらっしゃるのだと思います。

インターフェロンは有効な薬ですが、副作用がつきものです。そのため、消化性潰瘍や虚血性大腸炎といった副作用が生じたのでしょう。口内炎もまたよく生じる副作用です。口内炎に対しては、デキサルチン軟膏やケナログなどのステロイド剤や粘膜の修復を助けてくれるアズノールうがい薬がよく用いられます。

カンジダ菌というカビの繁殖により口内炎が生じている場合には、抗真菌剤の塗り薬やうがい薬が有効です。内服薬もありますが、片腎状態なので残った腎臓の機能が低下している場合は問題があるかもしれません。局所麻酔薬が入ったゼリーやアイスボール、保湿剤が入ったスプレーやジェル、キシリトール水スプレー、漢方薬など、インターフェロンによる口内炎に対する対策はさまざまなものがあります。