年齢 | 性別 | 相談日 |
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30代 | 女性 | 2015年8月24日 |
【相談者】2015年8月24日 M
質問
はじめまして。口腔外科総合相談所のHPを拝見させていただき、相談させていただきました。これまでの経緯をお話しします。
2年ほど前に左の頬に違和感があり歯医者で相談しました。レントゲンでははっきりしないが昔根の治療した歯が原因かもと言われ詰め物を外し中を消毒しました。頬の違和感はよくなりましたが、その後歯茎に拍動性の違和感が生じ耳鼻科をすすめられ受診したところ、副鼻腔炎で三ヶ月ほど抗生物質を飲み治療しました。
副鼻腔炎は完治したのですが歯茎の違和感は取れず大きな病院を紹介され、今度は顎関節症と言われました。確かに20年以上前に口が開かなくなり、それ以降も生活に支障はありませんが大きな口は開けられませんでした。顎関節症を診断されてから、口腔外科専門医が開業している歯医者に変更し、今は就寝時にマウスピースをつけ、二週間に一度マイオモニターをやっています。
前歯の歯茎の違和感については噛み合わせによる咬合性外傷と言われ、歯が強く当たっている部分を少し削ってもらいました。しかし症状は相変わらず、今日歯医者で相談したところ、神経を抜くことを提案されました。ただ、神経を抜くとデメリットも多いようで、この不快感から解放されたい気持ちを持ちつつ判断に迷っています。
迷って色々調べていたところ、口腔顔面痛を知りました。色々な症状が当てはまっているように思うのですが、治療方法を見るとうつ病の薬を服用するとあり、踏み込めずにいます。うつ病の薬は離脱症状やめまいなどの副作用があるようなのでどうしても飲みたくありません。
薬の服用なしで治すことはできないのでしょうか?長いあいだこの症状に悩まされており、軽いめまいや不安感などがでています。不安感で心療内科にもかかったことがあり薬をすすめられましたが、やはり薬だけはどうしても飲むことができず、普段は頓服だけ持ち歩き、なんとか気力で乗り切っています。お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答よろしくお願い致します。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
違和感の継続に対する治療法として、歯の神経を抜くことを提案されているということですね。歯の神経と関連している違和感であれば改善する可能性はありますが、本当に改善するか否かについては、神経を抜いた上で様子を観察しなければわかりません。何の変化もなく違和感が続く場合や逆に症状が悪化する場合もあるため、やはり神経を抜くことはお勧めできません。
このように原因不明の違和感をおぼえる病気を「口腔異常感症」といいます。似たような病気に「口腔セネストパチー」がありますが、口腔異常感症は口の感覚を脳が勘違いすることにより何らかの異常を感じる病気です。
最も有効な治療法は、抗うつ薬の内服です。ご心配されている離脱症状やめまいなどの副作用が見られるケースは、それほど多くはありません。また、これらの症状が起こりにくい抗うつ薬もあります。他には抗けいれん薬や局所麻酔薬、漢方薬が効く場合もあり、薬物以外の治療方法としては認知行動療法があります。"