口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

舌の裏側全体にいくつもの潰瘍ができている

年齢 性別 相談日
60代 男性 2011年2月4日

【相談者】2011年2月4日  60代 男性 S

質問1

壊疽性口内炎(舌の壊疽化)と思われます。ベロには潰瘍がぽつぽつ出るようになって三ヶ月たちます。いまや症状は舌の裏側全体にいくつもの潰瘍ができ、食物を噛むたびに舌の潰瘍に歯が当たって痛み、食べられなくなったのです。食べ物をすり潰したり流動食にして飲み込むようにしてきました。

近隣の大学病院では(耳鼻咽喉科と皮膚科)天疱瘡ではない(自己抗体症によるものでない)ということだけがわかり、病気の正体はわからないでいます。今では潰瘍から血が出てこれまでにない痛みが生じるようになりました。自分としては金属アレルギーも疑っています。年齢は69歳になろうとしています。どうすべきかお教えください。よろしくお願いします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

天疱瘡や類天疱瘡は自己免疫疾患(膠原病)の一種です。口腔粘膜の症状は水膨れ(水疱)が多数生じ、それが破れて痛むというものですが、舌の裏側(舌下面)の病変はこれに該当しないようですね。

他に舌下面に多数の潰瘍ができる病気としては、ウィルス性の口内炎や多形性侵出性紅斑が考えられます。また、金属アレルギーの場合には粘膜が赤くなる程度のケースが多いのですが、重症に至っては潰瘍を形成する場合もあります。

ウィルス性潰瘍の中で代表的なものは、ヘルペスウィルスの感染による口内炎です。その場合は抗ヘルペスウィルス薬の内服が効果的ですが、通常は2週間程度で自然に治癒することから、3か月も続くケースでは当てはまらないでしょう。

また、多形性侵出性紅斑は口腔粘膜に水疱やびらん(ただれ)が生じる原因不明の病気ですが、全身の皮膚や粘膜に症状が出る場合は入院し、ステロイドを中心とした薬物療法を受ける必要があります。

まずは治療に先立ち、どのような病気であるのかを診断することが何より重要となります。しかし、大学病院の耳鼻咽喉科と皮膚科を受診されたにもかかわらず診断がつかないということから、おそらく原因の特定は難しいでしょう。

そのような場合には、痛みなどの症状を緩和させる対症療法を中心に行います。お口の中を清潔に保ち、口内炎用のうがい薬やステロイド軟膏を用いるのが基本ですが、局所麻酔薬のゼリーやビスカスも有効です。その他、鎮痛剤やビタミン剤、抗ウィルス剤、抗真菌剤、ステロイド剤、抗アレルギ―剤などの内服も効果が期待できるかもしれません。

【相談者】2011年2月9日  60代 男性 S

質問2

丁寧なご回答に感謝申し上げます。ありがとうございました。