年齢 | 性別 | 相談日 |
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20代 | 女性 | 2009年8月31日 |
【相談者】2009年8月31日 20代 女性 J
虫歯 → 抜髄治療から耐え難い発作的な疼痛があります。治療している患部とその周辺からも突然痛みが来て、時々反対側の歯にも痛みが走ります。歯医者で非定型形歯痛の疑いがあると言われました。しかし、非定型形歯痛ではジンジンやジーンやズキズキなど瞬間的に突然襲う痛みではなく持続性の疼痛が特徴だと書いてあり不安になっています。
私の痛みはその患部から始まり周辺にも全く違う歯にも症状は現れ、いつ襲うか分からない瞬間的な痛みなのです。チクっと来たりチクチクしたり、ピリピリ来たりキンキンと来たり辛い痛みです。ですが、三叉神経痛の特徴である顔面を触っても痛みはなく不安になっています。突然来る痛みから痛みの間には痛みはなく、本当に今度いつ来るか分からない1~2秒ぐらいの痛みに精神的にも体力的にもまいっています。
神経内科と脳神経外科のどちらに行けばいいのかも分からず、薬を飲む事によって症状が無くなるどころか激しくなったらどうしようと踏み出せません。私の様な症状をどう思われますか? 誤った診断をされて変な薬を飲まされて症状が悪化したら生きていけません。今が限界の状態です。助けて下さい。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
突然生じる痛みで、かつ1~2秒で消失するということから神経痛が疑われます。顔面に生じる神経痛の大部分が三叉神経痛ですが、よく知られている原因は脳幹部分が脳動脈で圧迫されて瞬間的にけいれんするというものです。他には顎の骨の中の炎症や腫瘍、ウイルス感染など、さまざまな理由により神経が圧迫されて痛みが生じます。
また、三叉神経痛の特徴として顔面の特定の部分を触ると痛みが誘発されることがあり、「バレーの圧痛点」や「パトリックの発痛帯」といいます。中には痛みが強発されないケースもありますが、痛みが生じないからといって三叉神経痛でないとはいえません。
三叉神経痛の治療を受けるに際しては、まず原因を詳しく調べる必要があります。顎の骨の中の異常の有無を調べるのは口腔外科や耳鼻咽喉科で、脳幹部の神経、血管の走行や腫瘍などを調べるには脳神経外科か神経内科を受診するのがよいでしょう。
原因が見当たらないことがはっきりすると、それに応じた治療を開始することになります。薬による治療以外にも、神経ブロックや脳の手術(微少血管圧術)などがあります。また、薬がよく効く場合と効かない場合がありますが、痛みが強くなることはありません。
痛みに対する専門的治療は、ペインクリニック(麻酔科)が担当しています。限界の状態であるなら、早期に原因の探索や治療を進めてもらうことをお勧めします。
【相談者】2009年9月1日 20代 女性 J
担当医の歯医者は、疼痛性障害・非定型形歯痛で第一選択は抗うつ薬というのです。 突然どの歯に来るか分からず、突然襲って来る痛みでもほぼ持続性と言えて、三叉神経痛や非定型形三叉神経痛は考え難いと。 幾つかの神経内科や中央病院にも電話したのですが、そういう病気の事を知らないみたいで対処してくれませんでした。
サイトに載ってある疼痛性障害・非定型形歯痛のページと自分の症状を説明すれば心療内科や神経内科で治療し治す事は出来そうでしょうか?
症状を両方とも見てみたのですが、三叉神経痛と非定型形歯痛が合わさってる感じが自分ではするのです。 この症状が無ければ、三叉神経痛もしくは非定型形三叉神経痛じゃないと言えますか? 前にも書きましたが、顔を触ったり歯磨きしたりするような行動で痛みが出た事はありません。 食事をしていたり何かに集中している時は症状が出難く、出てもちょっと痛い感じです。
ですが、痛みはいつ来るか分からない瞬間的なチクチク、ピリピリするような痛みで1日に5~6回ぐらいです。 痛い部分がしばしば飛び火して起こります。
改善はしなくても可能性から非定型形歯痛と考えられた場合、抗うつ剤を飲む事によって症状が悪化したり拡大する事はまず無いでしょうか?それが一番不安で踏み出せない原因でもあります。 宜しくお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
非定型歯痛の原因としてはストレス性と神経原性がありますが、いずれのケースに対しても抗うつ剤がよく効きます。また、抗うつ剤によって症状が悪化することはありません。
抗うつ剤の処方は心療内科や精神科が専門で、三叉神経痛の診断や治療は神経内科や脳神経外科が得意とするところです。ただし、いずれにしても現在治療を受けている歯科の担当医に紹介状を書いてもらい、専門医を推薦してもらうことをお勧めします。