口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

肉芽腫性口唇炎

年齢 性別 相談日
30代 男性 2009年7月22日

【相談者】2009年7月22日 30代 男性 YT

60歳になる義母の事で相談です。2年ほど前から自覚する誘因なく下口唇の腫脹が出現。再発を繰り返していました。今回近くの形成外科で生検施行したところ肉芽腫性口唇炎と診断されました。義歯などアレルギー疑いがあるとのことで金属パッチテストを行ったところ、数種類のアレルギーが疑われるとの事でした。

現在下顎の義歯を食事以外は取り外して経過を見ているようですが、あまり良くならないようです。他の医院の意見も伺ってみたいようですが、皮膚科に受診すればよいのか、口腔外科がよいのか迷っております。貴院にて症例経験があるようなら是非受診を考えております。アドバイスのほどお願いいたします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

肉芽腫性口唇炎は口唇がゴムのように硬く腫れる病気で、症状は数日から数週間続き、腫れがひいても再発を繰り返します。原因は歯周病や根尖病変などの細菌感染や金属アレルギー、サルコイドーシスなどが考えられます。

比較的まれな病気であるため私自身は数例しか診たことはありませんが、治療法としては感染源への治療、金属の除去、あるいは薬物療法などを検討することになるでしょう。

また、口腔周囲の感染原の除去は歯科と耳鼻咽喉科の領域ですが、金属の除去は主に歯科が担当します。一方、薬物療法はこれらの科に加えて皮膚科や形成外科も関与します。