口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

オトガイ下リンパ節の腫脹

年齢 性別 相談日
20代 男性 2008年5月2日

【相談者】2008年5月2日 20代 男性  Rr

初めまして、大変不安なので相談させて下さい。数日前より、オトガイ下部のリンパ節が腫れまして、その後、左右の顎下リンパ節が腫れました。オトガイ下部は無痛なのですが、左右の顎下は触ると痛いです。

その後、自分なりにネットで調べたところ、口内の癌になった場合、腫れると書かれているページが多く、口内を観察していたのですが、まずはじめに、舌が常に金属の味がすることに気づきました。その後、鏡で観察したところ舌の側面左右に、横に伸びる3~4センチ程の白いラインができていました。

その部分に痛みはなかったので気にしていなかったのですが、さらに奥の舌の付け根の両脇側面(触ると嘔吐しそうになるあたり)に、舌の組織よりも固めで、5mmくらいの出来物が、左右2~3個づつあることに気が付きました。歯も当たらないのに、なんだろうと不安に思いました。

この物質はどういったものなのでしょうか。癌が進行している証拠なのでしょうか。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

まず、ご心配されている舌の問題についてですが、舌の側面にある白い筋状の線は歯痕または舌圧痕といわれるもので、食いしばりや歯ぎしりに伴い、歯の型が付いたものです。また、舌の後方側面の膨らみは葉状扁桃という正常なリンパ組織です。

金属の味については味覚障害の一種で、ドライマウスや亜鉛の欠乏、あるいは薬の副作用などいろいろな原因が考えられますが、いずれの症状もガンと直接関連するものではありません。

オトガイ部のリンパ節腫脹に始まり、顎下リンパ節の圧痛に症状が移行しているようですが、原因として可能性が高いのは前歯部の虫歯や歯周病です。オトガイ下や顎下のリンパ節が腫れる病気は感染による炎症の他、亜急性壊死性リンパ節炎やリンパ上皮性のう胞、伝染性単核症、悪性リンパ腫などさまざまなものがあります。症状が持続するようであれば、歯科をはじめとした専門の医療機関を受診された方が良いでしょう。

【相談者】2008年5月2日 20代 男性  Rr

早速のお返事ありがとうございます。ひとまず、安心感がありました。

また、口内というだけでも非常に難しく、多数の物質が存在している器官だと改めて教えていただけました。顎下付近の腫れにつきましては、様子を見ながらあまり気にしないようにしたいと思います。

この度は有難うございました。