口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

左上奥の7番目の歯の根の歯根嚢胞

年齢 性別 相談日

20代

女性

2020年09月15日

質問1

初めまして。お忙しいところ恐れ入ります。上顎に歯根嚢胞と思われるものがあり、手術の流れや日数についてお聞きしたくご連絡させていただきました。

左上奥の7番目の歯の根に、歯根嚢胞と思われるものがあります。何か違和感があるなと気付いたのが今年の初め頃、その後少ししてから腫れ出し、今は添付した画像のようになっています。2019年の春ごろに1ヶ月ほどその歯(もしくは6番目)に痛みがあり、そのまま放置してしまった為、神経が死んでいると思われます。歯を小さな鏡などを使って何度か確認しましたが、見える部分に穴が空いている様子はありません。6番目と7番目の隙間から虫歯になっているのかもしれません。歯根嚢胞の自発痛はありません。

このような場合ですと、どのような処置の流れになりますか?初診後、すぐに手術の予約を取ることは可能でしょうか? 7番の歯が虫歯だとすると、根管治療が必要だと思われますが、かなりの日数がかかってしまいますか?

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

歯根嚢胞を疑われていますが、エックス線写真上に歯根嚢胞が写っているのでしょうか。エックス線撮影をしていない場合は、まず撮って調べる必要があります。

左上7番の口蓋側粘膜が腫れているという症状だけでは、歯根嚢胞と判断することはできません。ただし、左上7番(もしくは左上6番)に歯根病変が生じている可能性は高いと推察します。

このような場合は根管治療が必要です。根管治療が成功すれば、根尖病変のみならず歯根嚢胞が消失することも珍しくありません。まずは根管治療を行い、治癒を待つことになります。様子を観察しながら、痛みや腫れが治まらない場合に初めて歯根端切除術を検討します。ただし、上顎大臼歯の歯根端切除術は難易度が極めて高いため、意図的再植術の方がうまくいく可能性は高いといえるでしょう。

質問2 謝辞 2020年9月15日
丁寧にご回答いただきありがとうございます。参考になります。ありがとうございました。