口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

親知らず抜歯後の麻痺と痛み

年齢 性別 相談日
30代

女性

2012年5月7日

質問1

3/1に総合病院口腔外科にて右奥歯の親知らずを抜歯、その直後から右前歯のねじれるような、圧迫されるような強い痛みがでて、ドライソケットによるものでそれが治れば良くなるだろうということでした。

二ヶ月以上たちますが、最初の一ヶ月より痛みは軽くなりましたが、今もずっと寝てる時以外は常に痛いです。先日また急に痛みが出てこのまま時間が経つのを待っていていいのか、顔面神経痛などとはちがうのかと疑問に思いメールさせていただきました。

顎の皮膚の感覚は普通にあるますが、圧迫や痺れがあります。夜やストレスを感じると痛みがまします。この痛みについて分かることがありましたらご連絡下さい。

回答1

親知らずの抜歯後に生じた穴(抜歯窩)は、通常抜歯直後に血液で満たされるため骨がむき出しになることはなく、表面が上皮という粘膜で徐々に覆われていきます。ところがこの上皮ができず、骨がむき出しのままになるのがドライソケットという状態であり、強い痛みが発生します。ドライソケットは数日から長くても1〜2週間で改善し、抜歯窩は治っていくものですが、2ヵ月以上も痛みが続くということは、普通のドライソケットではありません。ただし口腔内にガンが生じ、放射線照射を受けたことがある場合に限り、ドライソケットがいつまでも治癒しないケースがあります。

しかし、すでに十分すぎる時間が経過していることから、抜歯窩は塞がってきれいに治っているのではないでしょうか。それならドライソケットではありません。

ドライソケットでない場合、考えられる痛みの原因として「末梢性神経障害性疼痛」があります。これは神経が傷ついて麻痺が生じた後、神経が正常に回復することなく痛みや違和感が持続する状態です。親知らずの下の骨の中に下歯槽神経という神経が走っていますが、抜歯の際この神経を傷つけた結果、麻痺と痛みが生じたのではないでしょうか。

上記の痛みに対しては、星状神経筋ブロックや温熱療法、はり治療、ビタミン剤、抗うつ薬、抗けいれん薬、漢方薬などさまざまな治療法があります。早期の治療であるほど治る確率が高くなるため、抜歯された口腔外科を再度受診し、今後の治療法について相談されることをお勧めします。

質問2

お返事ありがとうございました。先日トリプタノールをだしてもらいました。寝る前に一錠、2日のみましたがまだ効果はないようです。こちらのHPを拝見して、非定型歯痛と症状が同じなので、私はから三環系抗鬱剤は効かないですか?といってだしてもらって、先生はその場でネットと辞書で調べている状態で。この痛みを治していただけるのか少々不安なのですが、少し様子をみたいと思っています。お忙しいところ返信ありがとうございました。

回答2

早く改善されるといいですね。いつでもお困りの際はご相談ください。

質問3

わざわざメールをありがとうございました。2ヶ月間歯の痛みで、地元の病院、他の二つの県と走り回って疲れてしまいました。ちょっと一休みのつもりで様子をみたいと思います。
伺うことになるかもしれません、その時はどうぞよろしくお願いします。

回答3

了解しました。回復の兆しが見えるといいですね。