口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

進行性顔面半側萎縮症

年齢 性別 相談日

20代

女性

2021年10月15日

質問1

現在20代前半の者です。高校の時に転んで顎を打って以降、だんだんと顎の骨および頭の骨が縮んできているのを感じています。打った直後には病院に行き、骨折等もなく何も異常は見つかりませんでした。ですが、顎を打って1ヶ月後から顎の骨が溶ける、縮むような状態が始まるようになりました。元々人より顔や頭がかなり大きかったこともあり、顔が小さくなるならありがたいと思って放置してしまったのですが、顎を打って6年以上経っても縮むのが治る様子もなく、かなり不安を感じて始めています。顎が縮むことによって歯並びも悪くなる、食べ物を噛みづらい、呼吸も浅くなる等、弊害が出てきている状態です。頭の骨が縮む感覚もあり、頭がじんわり痛い感覚もあります。このような状態を放置していた自分に非があることは重々承知ですが、何かご意見をいただけないでしょうか。お忙しい中恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

確かに「だんだんと顎の骨および頭の骨が縮んで」くる病気は存在します。「進行性顔面半側萎縮症」といい、明確な原因は不明ですが、感染や外傷による自律神経系の障害が関与しているのではないかと疑われています。

高校生の時に転んで顎を打ったということですが、その際に自律神経系に障害が生じたのではないかと推察します。顎に分布している三叉神経には自律神経の一つである副交感神経が含まれますが、転倒時にこの副交感神経が傷ついて顔面に栄養障害が生じた結果、顔面半側の萎縮が引き起こされた可能性があります。

質問2

お忙しい中、ご回答いただきありがとうございます。症状に該当する病名があることに、少し安心し、病院で診てもらう勇気が持てました。そこで質問なのですが、ご相談した症状の場合、口腔外科を受診すべきなのか、もしくは形成外科を受診すべきなのか、どのような診療科に受診すべきなのでしょうか。再度質問してしまって申し訳ありません。この点についても、できれば回答いただきたく思います。よろしくお願いいたします。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

口腔外科でも形成外科でも診察は可能です。診察の際、どのような問題がどの程度生じているのか、病名は進行性顔面半側萎縮症で相違ないかを確認することになります。その後、ブロック注射や手術を検討することになるでしょう。顎や顔面を詳しく調べることに関しては、形成外科よりも口腔外科が得意とする領域です。

謝辞 
再度ご回答いただきありがとうございます。非常に参考になりました。まずは口腔外科を受診しようかと思います。また、親身かつ丁寧に回答してくださったことで受診する際の不安がかなり減りました。これまで対応していただき、本当にありがとうございました。