口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

4回に渡る顎先のオトガイ切りの修正手術

年齢 性別 相談日

女性

2017年1月4日

質問1

助けてください。私はネットの記事を見てメールしました。記事の内容とは異るかもしれませんが、相談させて下さい。4回に渡る顎先のオトガイ切りの修正手術をしました。始め二回は顎先削り、あとの二回は顎先からエラにかけて削りました。手術方法は下唇をめくって切開する方法です。

術後の症状
・下唇が少ししか持ち上がらない
・喜怒哀楽の表情が全て下の歯がむき出し状態になる
・口角が少ししか上がらないのに、凄く下がりやすい
・鼻の下を伸ばすような口の閉じ方しかできない
・(う)の口をしても、下唇が少ししか突き出ない
・(い)の口をすると、口角下垂筋が異常に下がる

一番異常を感じているのは、オトガイ筋を動かた感じ、硬く動かしにくい事と、口角下垂筋?が異常なくらい下がる運動をしてしまう事です。あと一つ、(い)の口をすると、首に力が入ってしまい首に筋が出てしまいます、、、沢山症状を書いてしまい読みにくくすみません(;_;)長文失礼いたしました。

表情が変なため、毎日無表情で生活していて辛くて助けて欲しくてメールしました。治せなくても、原因がしりたいです。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

下顎の口腔前庭部を4回切開し、下顎下縁まで粘膜骨膜弁を剥離して手術を受けられたようですね。この部分に走行する下唇下制筋や口角下制筋が手術によって傷つき、瘢痕拘縮して動きにくくなった状態であると推察します。動かそうと力を入れると、不自然に動いて下唇が下がってしまうのでしょう。

唇や口角の動きは、上唇や下唇を走る顔面表情筋群によってコントロールされていますが、現状ではこれらの筋肉のバランスが崩れ、上唇よりも下唇の動きが大きくなっているようです。そのため下唇が上がりにくく下がりやすく、笑うと下顎前歯が丸見えの状態になってしまうのでしょう。口角が下がるのも同様です。

下唇の動きを改善するために手術も一つの選択肢ですが、筋肉の瘢痕拘縮が強いと難しいかもしれません。また、ボトックス注射で下唇の下がり過ぎを防ぐことが可能かもしれませんが、逆に下唇や口角が上がりにくくなるというリスクもあります。

以上の点から、筋トレやストレッチ、マッサージにより下唇を上がりやすくすると同時に上唇の筋肉を鍛え、上唇や口角も上がりやすくすることに取り組まれるとよいでしょう。