口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

何も食べていなくても、口の中が塩辛い感じで、不快です

年齢 性別 相談日

 60代

  女性

2025年6月9日

質問1

味覚障害で悩んでおります。いつ頃からかは、定かではありませんが、1年近くになります。耳鼻科では、軽度の副鼻腔炎と診断され、投薬治療をしましたが、改善されません。内科でも見てもらい、逆流性食道炎かも?という事で治療中です。あと、自覚症状として、のどちんこが喉の奥にはりついて、違和感があり、不快です。

何も食べていなくても、口の中が塩辛い感じで、不快です。加齢に伴う味覚障害もあると言われ、途方に暮れています。このままずっと口腔内の不調が続くと思うと、とてもつらいです。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

何も食べていないのに口の中に味を感じる状態を「自発性異常味覚」と言い、味覚を脳に伝える神経の異常(誤作動)が原因であると考えられています。また、うつ病の一症状としてこのような異常が現れることがあります。口蓋垂(のどちんこ)が張り付く感じは、咽喉頭異常感症が疑われます。

他にもドライマウス、亜鉛欠乏症、口腔カンジダ症、末梢性や中枢性の運動神経麻痺といった可能性も挙げられますが、既に耳鼻咽喉科や内科で確認されていることでしょう。

塩辛いという感覚は漢方の五行理論では「心」の問題とされます。この場合の「心」とは「こころ」ではなく心臓の「心(しん)」を指しますが、本物の心臓ではなく漢方(中医学)でイメージした「心」の概念や機能を意味します。「心」の異常に対しては黄連解毒湯、帰脾湯、甘麦大棗湯などの漢方薬の内服により症状の改善が期待できます。