口腔外科総合研究所 l 口腔外科 大阪

舌接触補助床

年齢 性別 相談日
60代 男性th 2014年3月2日

【相談者】2014年3月2日  男性th

質問1

ここの相談にあった【相談者】2012年10月14日  女性YT身体表現性障害で11年位とその後舌痛症になって3年位。今心療内科にかかっています。起きている間はずっと舌がビリビリしています。食べ物が歯にくっつき食べるのに時間がかかると相談のあった方とまったく同じ症状で歯科にかかり医者に話したら嚥下障害だから樋口先生の回答にあるような舌接触補助床を作製したらどうかと言われました。

それは入れ歯のようにずっとつけていなければならないでしょうか。このような症状に対して効果があったという事例はあるのでしょうか。また保険は使え得るのでしょうか。 よろしくお願いします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

食事の際に舌がピリピリするのは、舌炎など粘膜の異常が疑われます。しかし、一日中ピリピリしている場合は粘膜表面ではなく、舌の知覚や痛覚を司る神経の問題である可能性が高いと推察します。このようなピリピリ感は舌痛症の典型的な症状です。

舌接触補助床の装置を入れると、舌と口蓋の間に生じる空間を封鎖することが可能となります。その結果、口蓋の粘膜に食物が付着して残るという事態を防止することができることに加え、舌の筋力が低下して舌がうまく上がらない場合もこの装置で対応できます。

舌接触保護床は摂食機能障害があり、摂食機能療法を受けている場合は保険を適用して作製できますが、摂食機能障害があれば誰でも摂食機能療法を受けられるわけではありません。発達障害、顎切除及び舌切除の手術、または脳血管障害等による後遺症により摂食機能に障害がある場合に限定されているため注意が必要です。