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口腔外科無料相談室



舌のヒリヒリした感じや渋みが取れません

年齢 性別 相談日

40代

女性

2023年10月25日

質問1

以前口の中に口内炎のようなものがたくさんでき、色々調べて亜鉛が低かったのでプロマックを内服しています。飲み始めて1ヶ月半過ぎ味覚障害や口内炎は治ったのですが、ずっとではないですが舌のヒリヒリした感じや渋みが取れません。他に市販の亜鉛サプリも摂っています。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

亜鉛には粘膜の修復を促したり、味覚の低下を改善したりする効果があります。口内炎や味覚障害に対する血液検査により血清亜鉛値の低下がみられたため、亜鉛を処方されたのでしょう。

舌のヒリヒリ感や渋みが亜鉛摂取によって改善していないということは、それらの症状は亜鉛欠乏症とは別の原因で生じていると推察します。

舌のヒリヒリ感の原因としてはドライマウス、口腔カンジダ症、噛みしめ、歯ぎしり、歯牙鋭縁、歯磨き粉に含まれる界面活性剤による粘膜損傷、口腔アレルギー症候群、舌神経の異常など、さまざまな原因が考えられます。渋みについてもドライマウス、神経の異常といった原因が考えられます。

まずはどのような問題が生じているのか、診察や検査を受けられることをお勧めします。

舌の先に茶色の点々があり、吸うとチクチクします

年齢 性別 相談日

0代

女性

2023年10月11日

質問1

昔から舌の横側や舌の先に茶色の点々がありましたが、最近舌の先に増えてきました。普段痛みはありませんが、口を開けて息を吸うとチクチクするような感じがあります。硬くなっていたり、出血はありません。心配です。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

舌に茶色の点が生じる病気は、西洋医学的には存在しません。ただし、中医学(漢方医学)では舌にできる赤い点々を「点」と言い、熱や炎症の表れであると考えます。舌にできる暗紫色の点々は「瘀点」と言い、血の巡りが悪い状態と捉えます。茶色い点々が点か瘀点のいずれに該当するかは不明ですが、いずれかでしょう。

チクチクするような感じは熱や炎症、あるいは血の巡りの悪化によって引き起こされた可能性があり、漢方治療が効果を発揮すると推察します。

歯性上顎洞炎と口腔上顎洞瘻孔

年齢 性別 相談日

40代

女性

2023年10月10日

質問1

近日上顎第一大臼歯の抜歯を行う予定です。この歯は5年前に口蓋根が破折していることがわかり、歯科大で再根幹治療を行い、破折部を接着治療しているのですが、その後も時折歯茎の腫れや歯の痛みがありこじらせています。今春に通常よりもひどく腫れて痛み、数ヶ月後に再度歯科大に通いCTを撮ったところ、治療前にあった上顎洞の膿は消えているとのことでした(CTを撮影した時点では症状は消えていました)。

しかし先月突然激しく痛み腫れも巨大化したので、近所のかかりつけ歯科医で膿を切開してもらい、総合病院の口腔外科を紹介していただき、明日抜歯予定です。抜歯前の説明によると、上顎洞に歯根迷入する可能性があるとのことで、場合によっては取り除く手術になるようです。また、穴が塞がらない場合歯肉を切って簡易な小手術に、経過が悪ければ全身麻酔で手術になるとのことです。

以前通っていた歯科大での説明によると、抜歯窩からの手術だと数年後に再発し、再度手術する可能性があるので、現在はやっていない。その場合耳鼻科で内視鏡で手術になるとのことだったのですが、今回の口腔外科では、抜歯窩からのアプローチになるとのことで、術後の再発が心配です。

こじらせている歯なので、上顎道炎で手術になる可能性は高いと以前の歯科大からも言われており、歯根迷入と同時に上顎道炎を併発した場合、歯根迷入の手術と同時に穿孔部を塞ぐ手術(=上顎洞根治術?なのでしょうか?)をしていただくことはできるのでしょうか?
その場合耳鼻的アプローチで内視鏡の方が再発は防げるのでしょうか?(そもそも知識が間違っているかもですが)そして今回の口腔外科では、耳鼻的な術式ではないので、耳鼻科を自分で探して手術をお願いした方が良いでしょうか?

あと、もともと気管支が狭いのか痰が詰まりやすく、また後鼻漏もあり一日中痰を出すために咳払いをして出しているのですが、抜歯後はくしゃみやうがいを控えた方が良いとネットで見たので、咳や咳払いも含まれるのだろうかと心配しております。また、起床後や帰宅後などによくうがい(喉をガラガラする)をしなければ気持ちが悪いのですが、これも禁忌でしょうか?

また、以前下顎の親知らずを抜歯後に抗生剤と痛み止めを服用していたら。下痢とコールタール状の便と腹痛が1か月続き、大腸内視鏡の結果薬剤性腸炎と診断され、今回もそのようになるのかと不安で仕方ありません。色々杞憂かもしれませんが、ご回答いただければ幸いです。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

上顎洞に関する2種類の手術の可能性があると説明を受けられ、1つは抜歯後に抜歯窩がふさがらず、口腔上顎洞瘻孔が生じた場合に行う瘻孔閉鎖術、2つ目が抜歯をしても歯性上顎洞炎が治らない場合に行う内視鏡視下副鼻腔手術です。この2つの手術を混同されているようです。

抜歯や瘻孔閉鎖術は口腔外科で、内視鏡視下副鼻腔手術は耳鼻咽喉科で受けられるとよいでしょう。抜歯以外の手術が必要かどうかは現時点では不明です。抜歯と同時に必要であれば瘻孔閉鎖術を行うことになりますが、瘻孔閉鎖術には比較的簡単なものと複雑なものがあり、後者の場合は全身麻酔下で行うと説明されているようです。従って、明日予定されている局所麻酔下での抜歯と同時に行う閉鎖術は簡単な方法が選択される可能性が高いと推察します。より成功率の高い複雑な手術を希望される場合は、明日の抜歯を全身麻酔に切り替えてもらうか、全身麻酔下で手術が可能になる日まで延期するか、いずれかの対応が必要でしょう。

歯性上顎洞炎に対して、以前は口の中から上顎洞にアプローチする上顎洞根本手術が行われていましたが、現在では手術成績の良い内視鏡視下副鼻腔手術が選択されています。

抜歯後や瘻孔閉鎖術に強く鼻をかむと、空気圧で抜歯窩の底の粘膜がやぶれて口腔上顎洞瘻孔が生じる恐れがあるため注意しましょう。咳や咳払い、うがいは問題ありません。

薬剤性腸炎については、抜歯後の抗生物質の内服により同じ症状が現れる可能性があります。抗生物質を使用しないという選択肢もあるため、担当の先生とよく相談されることをお勧めします。

質問2

先日抜歯は無事に済みました。全身麻酔ではなく通常の局所麻酔下での抜歯となりました。お陰様で抗生剤を服用しても血便などは起こりませんでした。穴が大きかったのか、最後に止血剤を入れて縫合したとのことでした。

抜歯の際になかなか抜けず、最後の方でバキッと音がしてびっくりしたのですが、悪くなっていた根が割れた音だった、と後で説明があり、抜いた歯を見せていただいた所、割れた根は全部なのか一部なのか欠けているようにも見えました。後日、悪くなっていた口蓋根付近の歯茎を舌で触れてみると固くなって隆起しているようです。これは嚢胞なのかそれとも歯根の取り残しなのでしょうか?

また、抜歯後から現在までに継続している症状として、歯茎の上あたりの鼻の横の延長線上の抜歯した上あたりが押すと痛んだり、ふとした時に響くような痛みがあります。抜歯した側の鼻づまりも抜歯前からあったのですが、これも気のせいか症状が強くなった気がします。これらは上顎洞に炎症があったり、中で膿んでいたりするのでしょうか?

抜歯の後の説明では交通しなかった、とのことですが、洗浄の際に水が鼻に抜ける感覚はないかなんども確認されました。懸念していた口から飲食したものが鼻から抜ける感覚はないのですが、これは縫合しているからであって、抜糸したら隙間から飲食物が鼻に入っていたりしてしまうのでしょうか?また今から不安になってきてしまいました。

あと、抜糸した隣の歯の7番が抜糸後に痛み、ぐらつきがあり心配です。こちらは先月に6番の抜いた歯ぐきが腫れて痛み出した際に、同時に7番の歯茎も腫れて痛みが生じ、かかりつけ医で切開排膿してもらった際にその旨伝えると、動揺しているので、感染して骨が溶けてしまっているかもしれないとのことでした。実際に診ないとなんとも言えないところだと思いますが、この歯も抜歯の経過をたどってしまうのでしょうか?7番の歯は治療したことのない健康な歯なのでかなり困惑しております。救う手立てはあるでしょうか?

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

抜歯した歯の口蓋根付近の歯肉が硬く隆起しているように感じるのは、抜歯した歯の周囲の歯槽突起(骨)が薄く、飛び出すように残っているためであると推察します。抜歯すれば必ず生じる状態で、時間の経過とともに消失しますが、破折した歯根のかけらがへばりついている可能性もあります。万一かけらが残存していたら、その場で取ってもらいましょう。

今年になって撮影したCTでは上顎洞の炎症は生じていなかったということですが、先月から症状が悪化したことから上顎洞炎が生じている可能性があります。ただし、上顎洞炎の原因となっていた歯を抜いたので、今後は症状の改善が期待できるでしょう。

抜歯時に抜歯窩と上顎洞との交通がなかったことが確認されているので、抜糸をしても飲食物が上顎洞や鼻腔に入ることはありません。

抜歯をした6番の隣歯の7番を支える歯槽骨が溶けたため、7番が動揺しているようですが、そのまま抜歯になるということではありません。6番を抜歯したことにより、7番の歯槽骨が再生して歯の動揺が軽減される可能性もあります。

 

頬粘膜や舌粘膜のできものと痛みが治まりません

年齢 性別 相談日

50代

女性

2023年9月11日

質問1

今年5月両頬内側にポツッと小さなできものができ、その後舌の裏などにも小さなできものが数多くでき、今は舌の側面、先が夕方から痛み出し赤くなってきます。寝る前にステロイド軟こうを塗ると次の日の午前中ぐらいまでは痛みが落ち着いています。

この間、歯医者、耳鼻科、大学病院を受診し、炎症を抑える点滴を週一回、抗炎症薬、抗生物質を処方されたり、大学病院ではカンジタ症の治療をしました。今は、とにかく舌の痛みと炎症と口腔内の小さなできものを治療していただける病院を探しています。

今日も虫歯の治療で歯医者に行きましたが、やはり舌の炎症、痛み、できものの治療は難しいと言われました。癌にならないと治療はしてもらえないのかとも思ってしまいますが、なんとかそうなる前に治したと思い、質問させていただきました。よろしくお願いいたします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

頬粘膜や舌粘膜に何らかのできものが生じ、複数の医療機関を受診したものの原因不明ということですね。この種の痛みに対しては、原因を調べるより何らかの方法で痛みを軽減させることを優先させるのがよいでしょう。

痛みの緩和に有効な方法を見つけるまで、順に試していくことをお勧めします。

舌の裏に口内炎ができ、痛みが治まりません

年齢 性別 相談日

60代

女性

2023年9月7日

質問1

7月に舌の裏に口内炎ができ、塗り薬を歯科で出していただきました。1か月たっても良くならず、口の中がヒリヒリして食事をすると痛む状態に。大学病院を紹介していただき、検査ではカンジタ菌てもなく、口内炎の部分をつまんでの検査も悪いものは見つからず。ビタミンを取り、アズノールでうがいして様子を見ることになりました。舌が痛く、味覚も何を食べてもまずい状態です。粘膜が弱っているのではないかとも言われています。これは舌炎?ですか?

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

舌の裏側(舌下面)の粘膜に肉眼で確認できる変化が生じたようですね。一般的にびらんや潰瘍と呼ばれる、粘膜の表面が欠損している状態ではないかと推察します。このような場合において特に注意すべき点は、がんが生じていないかどうかを確認することですが、検査によりがんは否定されたようですね。

2か月近くこのような状態が続いているということから、難治性の口内炎あるいは難治性の舌炎といわれる状態です。ドライマウス、亜鉛や鉄の不足によってこのような問題が生じたり、症状が持続したりする可能性があるため、一度検査を受けられることをお勧めします。問題点が明確になれば、それに応じた治療法があります。問題が見当たらない場合は、漢方薬で症状を緩和することも可能です。

口の中が渋く味があまり感じなくなって2週間たちます

年齢 性別 相談日

40代

女性

2023年9月5日

質問1

口の中が渋く味があまり感じなくなって2週間たちます。検査で、口の中には常在菌しかなくまた血液検査でも特に問題はなかったです(亜鉛の検査結果だけはまだでていません)。原因がわからず口がキシキシして食事もおいしくありません。

プロマックという亜鉛を補うような薬を処方されましたが、これでよくならなければいよいよ困ります。皮膚科、歯科、耳鼻科、内科と行きましたが。。。口腔外科が近くにあればよいのですが。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

味覚の異常が生じる原因として、肝障害、腎障害、糖尿病、消化器疾患、甲状腺機能障害、感冒、インフルエンザ罹患後、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、頭部外傷、多発性硬化症などの病気や薬の副作用が考えられますが、内科を受診してこのような問題は否定されたのでしょう。亜鉛不足でも味覚異常が生じるため、亜鉛の検査や亜鉛を含む薬(プロマック)が処方されていますね。

唇の皮膚が剥けて痛みが続いています

年齢 性別 相談日

20代

男性

2023年8月25日

質問1

1ヶ月ほど前から急に唇の乾燥が気になり毎日リップクリームを塗っておりましたが少し痛みも出てきたのでプロペトを塗るようにしました。するとある日唇の皮剥けが始まりました。とても痛く、剥けてはまた皮が剥けるの繰り返し。皮膚科に何件か行きましたがステロイドを出されました。1週間塗りましたが悪化したのでやめて、また違う皮膚科に行くとヘルペスと言われました。飲み薬と、テラコートリルとビダラビンという軟膏を混ぜて塗ってと言われ1週間塗りましたが治らず、違う皮膚科に行くとプロペトのみと言われました。

アズノールも試しましたがとても痛く塗るのを止めました。違う皮膚科では剥脱性口唇炎と言われました。そしてあまりにも痛いので顕微鏡で検査してもらうとカンジタと言われ、フロリードゲルを処方されるも痛すぎて塗れず、内服に変えてもらいました。1週間服用するも痛みが消えず、皮むけの範囲も唇の内側粘膜まで広がっています。一体なんなのか、唇のせいで食事も、飲み物も、笑う事も、喋る事も痛くて辛いです。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

これまでに複数の皮膚科でいくつかの病気の診断を受け、薬を処方されたようですね。最初のプロペトは白色ワセリンのことで、口唇の乾燥を防いで保護する効果があります。ヘルペス(口唇ヘルペス?)に対しては抗ヘルペスウイルス薬の内服と軟膏のビダラビン、2次感染予防と消炎のためのテラコートリル(抗生物質と副腎皮質ホルモン)が処方されています。アズノールは傷を保護して治りやすくする薬です。カンジダという真菌(カビ)の感染に対しては、抗真菌薬であるフロリードゲルが処方されています。

これらの薬を使用しても症状が改善しなかった点から、口唇ヘルペスやカンジダ症、単純なドライマウスではなさそうです。剥離性口唇炎については、どのような検査や治療をされたのか記載がないので不明です。天疱瘡や類天疱瘡が剥離性口唇炎の原因になることもあります。血液検査や組織検査を受け、ドライマウスやドライスキンについて詳しく調べてみることをお勧めします。

左奥の奥歯があたるだろう場所の舌の痛みが取れません

年齢 性別 相談日

40代

女性

2023年8月23日

質問1

左奥の奥歯があたるだろう場所の舌の痛みが取れません。鏡で見ると、潰瘍っぽくなっており痛みも弱まったりひどくなったりと言った感じです。歯科で診てもらったのですが、歯が当っているだろう部分を少し削って様子を見るように言われましたが変わらず痛いです。改善しなければ、病理検査に出すことも言われました。舌癌でこんなに痛みがあるんでしょうか?怖くて居ても立ってもいられなくメールしました。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

舌の側面の最奥部には葉状乳頭というリンパ組織があり、腫れたり赤くなったり痛んだりしやすい部分なので、ここに問題が生じている可能性があります。あるいはもう少し前方部分に歯が当たり、傷ついて痛んでいるのかもしれません。いずれにしても、しばらくすれば自然治癒する可能性があります。

舌がんを心配されていますが、確かにがんの初期症状として痛みが生じることもあります。症状が持続する場合は、その部分を切除して病理組織検査を行う必要があるでしょう。

舌が傷付き、口臭が強くなってしまいました

年齢 性別 相談日

20代

男性

2023年8月22日

質問1

8年ほど前舌磨きを頻繁におこなっており、その時におそらく舌が傷付き、口臭が強くなってしまいました。ネバネバとする感じ、喋りづらさがあります。食べ物などを口にした時に人よりも臭いを発し、歯磨きをしても臭いがするほどです。かなり悩んでいます。どうしても口臭を治したいのですがどうしたら良いでしょうか。お願いします。また、どこに診てもらえばいいかわかりません。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

何らかの理由により口臭が生じているようですが、ドライマウスや口腔機能発達不全症の可能性もありそうです。過度な舌磨きは舌粘膜を傷つけ、かえって口臭が強くなる場合があります。歯磨きについても同様で、強い力で磨きすぎると口臭の原因となります。現在どの程度の口臭が生じているのか、どのような問題が口臭発生に関与しているのかについて、まずは検査を受ける必要があります。口臭外来がある歯科医院を受診されることをお勧めします。

ドライソケットの痛みに関して

年齢 性別 相談日

20代

女性

2023年8月22日

質問1

はじめまして。ドライソケットの痛みに関してお聞きしたいことがございます。8/1に左の親知らず上下を抜きました。下は歯茎に横向きに埋まっていたのですが、元々何度も智歯歯周炎を繰り返しており、膿が溜まるまで悪化したすぐあとに抜きました。

切開して削ったこともあってか痛みがひどく、抜歯後3日くらいで顎から耳〜こめかみまで痛みが広がり耐えられなかったため、受診したところドライソケットとの診断を受け、その後軟膏を詰めてもらったり抗生物質を飲んだりして経過観察中です。

しかし今日で丸20日経ちましたが、顎から耳にかけての痛みがほとんど軽減しない状態で困っております。むしろ舌の方や後頭部まで神経痛のようなものがあり、ドライソケットだけでこうも広範囲が痛くなるのかと不安です。横になると耳付近の痛みが増すのも困っております…。

これは通常の経過でしょうか?それとも細菌感染などの可能性があるのでしょうか。長文になってしまい大変申し訳ございませんが、治療法などもしご教授いただけましたら幸いです。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

抜歯部分の骨の空洞(抜歯窩)は血液で満たされ、しばらくすると血のり(血餅)に変化して骨がむき出しにならないように傷口が保護されます。何らかの理由から血餅ができなかったり、剥がれ落ちたりすると骨がむき出しの状態、すなわちドライソケットとなります。この状態が続くと、飲食物がとてもしみて強い痛みが生じて持続します。

通常、ドライソケットに対しては軟膏などを詰めて傷口を保護する処置を行います。これでほとんどの場合は痛みが和らぎますが、20日間くらい強い痛みが続くケースも中にはあります。痛みが持続すると周囲に拡がったり(末梢感作)、脳が痛みを記憶したりして(中枢感作)、治りにくくなってしまいます。このような悪循環から脱するためにはアセトアミノフェンや非ステロイド系消炎鎮痛薬、麻薬系鎮痛薬(トラマドールなど)を定期的に内服する必要があります。

細菌感染の有無については診察しないとわかりかねますが、従来から智歯周囲炎を繰り返していた点を考慮すると、抜歯前から骨髄炎が生じていた可能性も考えられます。骨髄炎は難治性であるため、抗生物質の点滴の他、慢性化すると手術が必要となる場合もあります。