【相談者】2009年8月2日 女性 NJ
舌(前・真ん中)にしびれを感じて3週間ぐらいになります。その内に治ると思っていましたが一向に良くならず、一部に痛みも出始めました。味覚障害もあります。舌の縁には味覚が残っているようです。
何科を受診すればいいのでしょうか?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
舌の痛みやしびれ、味覚障害が生じているということから、脳内に異常がある可能性も考えられますが、おそらくはドライマウスによって舌痛症および味覚障害が生じていると推測します。
従って、まずは口腔外科か耳鼻咽喉科を受診した上、必要であれば脳神経外科や神経内科を紹介してもらうのがよいでしょう。
| 年齢 |
性別 |
相談日 |
| 20代 |
女性 |
2009年7月31日 |
【相談者】2009年7月31日 20代 女性 I
今妊娠12週です。銀歯がはがれて神経がとても痛んだので病院へ、それから1ヵ月たちました。昨日からまた痛みだし、顔がはれてしまいました。こんじすいをつけましたがまったくききません。麻酔をして、神経をぬくことは胎児に影響があるのでしょうか・・
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
妊娠中ということから薬や麻酔、歯の治療などが胎児に及ぼす影響について、ご心配されているのだと思います。結論からいうと、麻酔も神経を抜く治療も胎児に対しては特に影響がないと考えられます。また、妊娠12週ならもうすぐ安定期に入るため、歯科治療を受ける好機であるともいえます。
むしろ虫歯の痛みを我慢する方が母体や胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。また、顔が腫れるほど虫歯が進行していることから、すでに歯の神経が死んでいると予想され、麻酔をしなくても神経の治療を行える可能性が高いと考えられます。
| 年齢 |
性別 |
相談日 |
| 30代 |
女性 |
2009年7月28日 |
【相談者】2009年7月28日 30代 女性 N
3年前左耳の下に違和感があり、その後食事をする度痛みと腫れがあった為、近くの歯医者へ相談しました。すぐに口腔外科を紹介して頂き顎関節症の疑いとして診察を受けたのですが、痛み・腫れもひいていた為レントゲンを撮ったが異常なし。その後パンや蕎麦を食べると喉に詰まりやすく気にはなっていたのですが、痛みはなかったので病院へは行ってませんでした。
先週左耳下に違和感があり痛みとともに腫れた為、周囲の勧めで今度は耳鼻咽喉科へ行って来ました。喉に詰まりやすいと相談したのですが、そんなのしらないよ。今は腫れてるから食べずらいかもしれないけど普段は知らない。とりあえず唾液腺の炎症だね。とのこと。
見た目の怖さもありそのまま帰宅しました。薬はフロモックス・ムコスタ・レフトーゼを頂いてます。現在腫れはひいてきたのですが、痛みがとれず舌も荒れ、無理に食べると腫れるので食事を数回に分けて食べています。
やはり口腔外科へ行くべきでしょうか?食べ物が詰まる原因は何があるのでしょうか?アドバイスお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
食べ物が喉に詰まりやすいことについてはさまざまな原因が考えられますが、主なものは喉の腫瘍や炎症、形態異常、神経麻痺などです。しかし、これらの問題であれば耳鼻咽喉科で診断してもらえたはずですから、おそらく違っていたのでしょう。
それでは喉が詰まる原因は一体どこにあるのかという疑問に立ち返ると、耳下腺からの唾液分泌の低下によるドライマウスの可能性が高いと考えられます。
喉の詰まりや舌の荒れなどは、ドライマウスの代表的な症状です。
また、耳下腺の腺体や導管に腫瘍や感染、唾石、硬化性変化、萎縮など何らかの変化が起きているために、痛みや腫れが生じます。従って、耳下腺にどのような問題が生じているのかについて、詳しい検査を受けられることをお勧めします。
診察を受けるなら、耳鼻咽喉科か口腔外科がよいでしょう。
| 年齢 |
性別 |
相談日 |
| 30代 |
男性 |
2009年7月22日 |
【相談者】2009年7月22日 30代 男性 YT
60歳になる義母の事で相談です。2年ほど前から自覚する誘因なく下口唇の腫脹が出現。再発を繰り返していました。今回近くの形成外科で生検施行したところ肉芽腫性口唇炎と診断されました。義歯などアレルギー疑いがあるとのことで金属パッチテストを行ったところ、数種類のアレルギーが疑われるとの事でした。
現在下顎の義歯を食事以外は取り外して経過を見ているようですが、あまり良くならないようです。他の医院の意見も伺ってみたいようですが、皮膚科に受診すればよいのか、口腔外科がよいのか迷っております。貴院にて症例経験があるようなら是非受診を考えております。アドバイスのほどお願いいたします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
肉芽腫性口唇炎は口唇がゴムのように硬く腫れる病気で、症状は数日から数週間続き、腫れがひいても再発を繰り返します。原因は歯周病や根尖病変などの細菌感染や金属アレルギー、サルコイドーシスなどが考えられます。
比較的まれな病気であるため私自身は数例しか診たことはありませんが、治療法としては感染源への治療、金属の除去、あるいは薬物療法などを検討することになるでしょう。
また、口腔周囲の感染原の除去は歯科と耳鼻咽喉科の領域ですが、金属の除去は主に歯科が担当します。一方、薬物療法はこれらの科に加えて皮膚科や形成外科も関与します。
| 年齢 |
性別 |
相談日 |
| 30代 |
女性 |
2009年7月19日 |
【相談者】2009年7月19日 30代 女性 A
右上奥から4番目の歯の根元に歯根のう胞があります。4~5年程前からあり膿が出ては治まるということを繰り返しており、かかりつけの歯科医に相談しましたが、痛みがひどくなく私が苦にならなければそのまま様子を見てもよいと言われました。最近は膿は出なくなりましたが、歯茎は盛り上がったままです。押すと違和感はありますが強い痛みはありません。これはこのままにしておいていいのでしょうか?
別の歯がずっと痛くて医師に訴えても虫歯ではないといわれ続けて2年。産後痛みに耐えられなくなり、もう一度訴えて診てもらうとひどい虫歯で神経を抜く処置をしました。それ以来のう胞も放置しておいていいのかと不安です。ご意見よろしくお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
御心配お察しいたします。膿がでては治まるということを繰り返す歯を苦にならなければ、そのまま様子をみるようにいわれてこのままにしておいて不安なのですね。別の歯で痛んだ歯の対応において不信感もあるということ。歯科医師との信頼関係が崩れているのは、不幸なことです。私の回答で信頼関係を再構築するお手伝いになればと思います(もしくは、別の医院に移って、新しく構築なされるかですね)。
歯根のう胞などの根尖病変は、身体の抵抗力がおちたりして急性化して、圧力が高まり、痛みが出現することがあるのですが、膿が出て治まるということは、圧力が高まるまえに膿の出口が開いてしまうということで、痛みが出現しにくいのです。そのまま様子を見るということは、治療を開始しても治癒の見込みが少ない、かえって急性化する恐れがあるetcの理由で、手をつけられていないのでしょう。もしかすると根がわれている(歯根ハセツ)の疑いが強いのかもしれません。
放置しておいても大丈夫かという質問ですが、痛みの出現の可能性が低く、治療をするにも治癒する可能性が低いという状況だと思われますので、放置という選択が妥当なのかもしれません。
【相談者】2009年7月31日 30代 女性 A
丁寧にアドバイスしてくださりありがとうございました。やはり不安が大きかったので違う歯科医院に行きました。前の医院では「もう虫歯はありませんよ」と言われていたのに、数日後今の医院に行くとまだ治療が必要な虫歯が数箇所ありました。しかも神経の処置をしたところは中で化膿しており再処置が必要と言われました。
もう少し早く治療できていればこんなことにはならなかったのではないか…と悲しくなりました。でも思い切って医院を変わって良かったです。そこの先生は分かりやすく丁寧に説明をしてくれ、患者の意見も聞きながら治療をすすめてくれるので、信頼して治療が受けられそうです。歯根のう胞の部分の治療もしてくれるようです。本当にありがとうございました。
| 年齢 |
性別 |
相談日 |
| 30代 |
女性 |
2009年7月16日 |
【相談者】2009年7月16日 30代 女性 M
父が舌から血が出て止まらなくなり、近くの診療所では分からず救急車で大きい病院に運ばれました。その時は1針縫って帰宅し、その後MRIなどとって異常なしとのことでしたが、8月に舌にある黒い何か?をとる手術をするとのことでした。
実家が離れており、電話で聞いたのですが、父も高齢のため、病名など詳しいことが分からず、そのような病気は何なのだろう?と心配になり、連絡させて頂きました。そのような症状の病気はありますか?こんな質問で申し訳ありませんが教えてください。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
舌の粘膜の一部が黒くなる病気はいろいろとありますが、代表例を列挙します。
メラニン色素沈着症色素性母斑、Peutz-Jeghers症候群、Addison病、Albright症候群、von-Recklinghausen病、黒色表皮腫、悪性黒色腫血色素血腫、血管腫重金属刺青外来色素黒毛舌
出血があったということから血管腫が有力ですが、悪性黒色腫を疑って組織検査を行うのかもしれません。
| 年齢 |
性別 |
相談日 |
| 40代 |
女性 |
2009年7月11日 |
【相談者】2009年7月11日 40代 女性 M
数年前より、熱い物や刺激物を食べると口の中が荒れて違和感が有りましたが、昨年から特に口蓋中央分が酷く、いつの間にか盛り上がっているのに気が付きました。先週は痛くなって、治るのに1週間も掛かり、違和感が取れない状態です。又、右口角辺りに3年前より麻酔が切れる寸前の様な痺れも有ります。
他に耳硬化症の手術も受けていて、鼻や目のアレルギーも有るので、良くなってほしいのですが。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
口蓋や口角、鼻、耳の症状はそれぞれ別の問題から起こっている可能性もありますが、共通の原因があるとも考えられます。
それはアレルギーによるもので、特に食べ物によって口腔粘膜の腫れやただれ、痺れが生じる「口腔アレルギー症候群」が疑われます。
従って口腔外科や耳鼻咽喉科、アレルギー科などを受診されるとよいでしょう。アレルギーに対しては原因物質の除去、抗アレルギー薬、脱感作などの治療法があります。
また、東洋医学が効果的な場合もあり、利水作用のある漢方薬や鍼灸などを応用します。
他にも運動療法や食事療法、精神療法などを組み合わせるのもよいでしょう。
【相談者】2009年7月11日 40代 女性 M
早速のお返事ありがとうございます。以前薬アレルギーで内科にもかかり、現在もいろんな薬(利尿、肝臓、アレルギー、他)も飲んでいます。まずは通いの耳鼻咽喉科で相談してみます。
| 年齢 |
性別 |
相談日 |
| 60代 |
女性 |
2009年7月2日 |
【相談者】2009年7月2日 60代 女性 P
数年前より舌下右奥に白いしこりが見られて、歯科医で見てもらいましたが特には問題ないと言われました。痛くもないもので普段は忘れて暮らしていましたが、最近舌の裏(しこりの上)が赤く炎症ができています。飲み込みに違和感も感じますが、診察を受けたほうが良いでしょうか。よろしくお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
ご相談の内容だけでは舌の状態がよくわからないため、病名や原因、治療法などについてここで言及することはできません。
やはり、実際に診て触ってみないと診断を下すことはできないものです。放置して自然に治るものかもしれませんが、結核や梅毒、ガンなどの可能性もあります。
従って、診察を受けられることをお勧めします。
| 年齢 |
性別 |
相談日 |
| 40代 |
女性 |
2009年7月2日 |
【相談者】2009年7月2日 40代 女性 P
1ヶ月ほど前から下の奥歯の辺りが痛くなりました。物を食べると痛み出します・不思議なのは物を飲み込んだ後に痛みがきます。唾を飲み込んでもあります。激痛というより鈍痛です。何もしていないのに急に痛み出す時もあります。喉も痛いです。何か関連がありますか。先生に診てもらいましたが、原因はわかりませんでした。よろしくお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
激痛であれば三叉神経痛や舌咽神経痛が疑われますが、鈍痛ということから歯や筋、骨格系による痛みと考えた方がよさそうです。
通常ものを飲み込む時には舌や下顎周囲の筋肉に力が入り、歯を押す力がかかります。従って辺縁性歯周炎や根尖性歯周炎など、歯の周囲に炎症があれば痛みを感じてもおかしくはありません。
また、飲食時に使用する筋肉に炎症や障害がある場合は、痛みを感じる場合があります。さらに筋肉はのどともつながり、その多くが下顎骨に付着していることから、下顎骨に何らかの病変があれば、筋肉が引っ張られた際に痛みが生じることもあるでしょう。
その他に神経原性や心因性の痛みもあるため、医療機関で再度詳しい診察を受けられることをお勧めします。
| 年齢 |
性別 |
相談日 |
| 40代 |
男性 |
2009年7月1日 |
【相談者】2009年7月1日 40代 男性 M
樋口先生こんばんわ。
私の妻はかれこれ10年以上歯の痛みに悩まされて 激痛で抜髄、抜歯で後4本しか歯がありません。色んな病院に行きましたが、三叉神経痛で手術して叉再発したり、非定型歯痛でトリプタノールを沢山飲んだり、線維筋痛症でガバペンをのんだり、身体表現性疼痛障害といわれたり、さんざんです。
どの治療も上手くいかず、最後の綱でガンマナイフをしようと受診したら、やはりMRIで右も左も血管が神経にあたっていて手術を進められました。前回は右手術はあまり上手くいってなかったようです。痛みは右にも左にもあり右は鈍痛、左は典型的な三叉神経痛の痛みではありません。先生はどうおもわれますか?
私も妻もどうしてよいか分かりません。今はガバペン1000mmをメインに、抗うつ剤と4日まえからテグレトールを朝晩400×2をのんだら立てなくなりましたので中止しました。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
医療機関で10年間以上専門的な検査や治療を受けてこられたようですから、担当の先生が病状を最も把握されていることと思います。いただいたメールから担当医以上の考えを示すことはほとんど不可能ですが、何らかの症状改善につながることになればと思います。
これまで三叉神経痛や非定型歯痛、線維筋痛症、疼痛性障害などの診断名で治療を受けられたとのことですが、「筋、筋膜痛」については何といわれているのでしょうか。口腔顔面痛の原因の中で最も頻度が高いのが「筋、筋膜痛」ですが、今回のご相談内容から判断するとその可能性がありそうです。
また、うつや統合失調症による痛みも考えられます。トリプタノールはこれらの痛みに加え、非定型歯痛や疼痛性障害に対しても有効ですが、十分な量を継続して服用されているでしょうか?
ただし、トリプタノールは比較的副作用の出やすい薬です。従って、飲み続けるのが困難な場合はSNRIやSSRIなど副作用が少ない抗うつ剤に変更すると、治療がよい方向へ向かうかもしれません。
一方、歯痛の原因としては片頭痛や群発頭痛も考えられます。これらは脳の血管や頚動脈が過拡張することによって生じますが、トリプタン製剤という有効な薬をタイミングよく服用することにより、痛みを抑えることができます。
www.koku-naika.com/p414orofacialpain1.htm