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口腔外科無料相談室



両頬の皮下の深部にしこりのようなものができた

年齢 性別 相談日
30代 女性 2011年12月22日

【相談者】2011年12月22日  女性 M

質問1

1週間前から急に両頬の皮下の深部にしこりのようなものができ、両頬が腫れてきました。1cmくらいの球で、触ったらぐりぐりと動きます。痛みはそれほど強くありません。皮膚科でCTをとってもらったのですが、しこりがあることは確認できたものの、なにが原因であるかわからず、耳鼻科を紹介されました。しかし、耳鼻科でもくわしいことはわからず、とりあえず腫れをおさえる薬をもらっています。

このような症状は口腔外科で診ていただけるのでしょうか?サイトを拝見し、もしかしたら口腔外科のでは?と思い質問させていただきました。よろしくお願いいたします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

上顎と上唇をつなぐように、上唇小帯がヒダ状に走行しています。上顎中切歯が生えてきた当初は歯と歯の間に隙間が開くのは普通のことで、横に永久歯が生えるにつれて徐々に隙間は詰まっていきます。頬が腫れてきたということですが、片側だけならその部位の細菌感染による炎症やのう胞、腫瘍などが考えられます。しかし、両側が同時に腫れてきたとなると、別の理由を考える必要があります。以下に可能性のあるものを挙げてみます。

勃起性咬筋炎流行性耳下腺炎(おたふく風邪、ムンプス)ミクリッツ病(全身性IgG4関連疾患)キャッスルマン病サルコイド―シス悪性リンパ腫

症状の経過から推測すると、勃起性咬筋炎や流行性耳下腺炎ではないと考えられます。また悪性リンパ腫はガンの一種であるため、早急な対応が必要となります。他の病気も免疫が関係する病気なので、身体の他の部位にも病変が隠れている可能性があります。口腔外科でも対応しているため、受診されることをお勧めします。

【相談者】2011年12月29日  女性 M

質問2

この度は返信ありがとうございました。メールを拝見して、昨日口腔外科を受診してきました。まだ結果は出ていませんが、口腔外科で診ていただけることになりました。どこの科に行ったらいいのかわからなく不安だったので、安心しました。丁寧なメールを本当にありがとうございました。

上唇小帯付着位置異常による前歯の隙間

年齢 性別 相談日
20代 女性 2011年12月14日

【相談者】2011年12月14日  女性 K

質問

7歳になる子どもが永久歯の前歯に隙間ができて1年経過。2番目のが八重歯のように生えてきて前歯より位置が上です。上唇小帯位置異常と上唇小帯が太いです。歯医者の先生がレーザーで切ってあげると隙間がなくなるかもと言われました。レーザーによる施術は難しいものなのでしょうか?

あとうちの子はかなりのガミースマイルなのですが上唇小帯の位置を歯から遠ざけてあげると改善したりするのでしょうか?回答の方、よろしくお願いします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

上顎と上唇をつなぐように、上唇小帯がヒダ状に走行しています。上顎中切歯が生えてきた当初は歯と歯の間に隙間が開くのは普通のことで、横に永久歯が生えるにつれて徐々に隙間は詰まっていきます。

仮に上唇小帯が上顎中切歯の間に入り込むように付着していると、歯と歯の間に隙間ができた状態が続くことがありますが、その場合は上唇小帯を切って伸ばしてやれば、歯が正しく移動することを期待できます。

上唇小帯を切って延長する際、通常はメスで切開して小帯を伸ばした状態で縫合するものですが、メスを用いずレーザーで切る方法もあります。その場合は縫合も不要で傷の治癒も早く、お子様にとっては比較的楽な方法といえるでしょう。

一方、ガミースマイルは笑った時に上顎の歯肉が見える状態をいいますが、これには幾つかのパターンがあります。子供の場合は歯が十分に生えきっていないため、歯肉が目立つことがあります。また、上唇が動く範囲が大きい場合や、骨格的に上顎が前下方に突出している場合もあります。

どのような状態でガミースマイルになっているのかについて、まずは診察を受ける必要があります。しかし、いずれにしても上唇小帯延長術によってガミースマイルが改善することはないと考えられます。上唇が上方にまくれ上がりやすくなってしまい、手術を受けたことでかえって悪化する可能性もあります。

口内炎が繰り返しできている

年齢 性別 相談日
30代 女性 2011年12月11日

【相談者】2011年12月11日  女性 M

質問

11月の20日あたりから左ほっぺの内側に2つ、左上唇に2つ、右の舌先に口内炎ができ、ほっぺと唇は合体して巨大化し、痛くて食べる事もできず、近くの耳鼻咽喉科で診てもらい、プロマックD錠を処方してもらいました。ほっぺと上唇は2週間ほどで良くなりましたが、舌先はますます痛くなり、喋るのもしんどくて、今月の9日に同じ耳鼻咽喉科で診てもらい、今度はプロマックD錠とガスコンN・OD錠と軟膏のデキサルチンを処方してもらいました。ところが、昨日、新たに右上の歯茎に新たな口内炎が出来てしまい、もう口内炎に悩まされています。

私は目も飛蚊症だと思われる黒い点が見えていて、最近、今まで1つだった黒い点が、2つになり、黒や白の糸くずみたいなのまで、見えるようになって、ネットで調べてたら、膠原病だとか出てきて、怖くなり、どこか病院を探しています。こんな症状は歯科口腔外科で診てもらえますか?たかが口内炎でこんなに辛い思いすると思ってないし、たかが口内炎で大きい病院に行くのもどうなの…って思って悩んでいます。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

口内炎が繰り返しできるということから、再発性アフタが生じていると考えられます。原因はビタミンや亜鉛の不足、歯ぎしりやくいしばり、歯磨き粉成分中の合成界面活性剤、ヘルペスウイルス、ベーチェット病、歯科金属アレルギー、ホルモンの分泌異常などがありますが、それぞれ対処法が異なります。早めに口腔外科を受診されることをお勧めします。

下顎を前方に移動させる顎位の矯正

年齢 性別 相談日
40代 女性 2011年12月8日

【相談者】2011年12月8日  女性 Y

質問1

矯正後の顔の変貌、体のだるさに悩んでいます。矯正内容は省きますが、スプリントを盛ることによって顎位を高くし、マウスピース矯正を経ました。顎がだるかった訳でもないのですが、顎を出すだけ出したら楽になるというのでかなりスプリントを盛って顔が伸びました。マウスピース矯正でも、歯の部分だけではなく内側にもプラスチック部がついているものを使用し、それが終わった後、眼輪筋が引っ張られたためか、眼の下が大きく窪み黒ずみ、顔が長くなっていました。

姿勢を伸ばして顔を真っ直ぐにすると上下の歯が遠くて普通に口を閉じていても1.5cm以上開いているような感覚です。そのせいか、顔から首肩全体が左下方に引っ張られているようなだるさを常に抱えています。顔が長いのが嫌で、歯を近づけてぎゅっとしても肩が痛くなります。主治医に聞くともう元には戻らないそうです。

眼の下の黒ずみ(2.5cm)、顔の長さ、体のだるさに死ぬほど悩んでいます。顔のどの部分が伸びたのかはっきりわからないのですが(主治医は歯が伸びたと言いますが、それだけではないと思います)、元のように縮めることはできないでしょうか?

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

通常の歯列矯正ではなく、下顎を前方に移動させる顎位の矯正をされたようですね。そのために、歯の部分だけではなく内側にもプラスチック部がついているもの、すなわちスプリントが用いられたようですね。

このような矯正がどんな目的で行われたのでしょうか。顎関節の痛みに対してなのか、顔面の非対称性に対してなのか、どのような理由であれ、結果は満足できるものではないようですね。上下の歯が遠く、普通に口を閉じていても1.5cm以上空いているような感覚があるということは、前歯しか接触せず臼歯がかみ合っていない状態であると推測しますが、これでは食事もままならずとても不自由ですよね。

また、下顎が前に出ていることによって下顔面が長くなっているようですね。眼の下の黒ずみの原因は不明ですが、顔面表状筋の張り具合が変化したために生じた可能性があります。

残念ながら、このような症状に対してどんな治療を行うべきかについての明確な答えはないと思います。矯正によって下顎が前方に移動したのですから、単純に考えれば下顎を後方に戻せばよいのですが、確実に戻せる方法がないのです。

あえて挙げるとすれば、矯正治療でⅡ級の顎間ゴムやチンキャップを用いる方法や、整形外科で使用する創外固定装置を取り付けて下顎を牽引する方法が考えられます。他に下顎骨骨切り術で下顎を回転移動させる、顎関節の関節腔を開いて下顎頭を後方へ牽引するなどの手術が考えられます。

【相談者】2011年12月12日  女性 Y

質問2

ご返事有難うございます。上下の歯が遠いのですが、食事をするときはそれなりに噛めています。ただ、真っ直ぐに立つと下顎が長く下へ伸び、歯を噛み合わせると顔が上や下を向き、そのせいか、体を支えるのが辛く、首、肩、腰がとても痛いです。時折のどの下辺りが痛く胃の付近も傷みます。普通に口を閉じていると猫背のように背中が丸くなります。また、左の顎を伸ばしすぎたせいか、顔の左半分が長くなりました。そのためか左に体が折れます。

セカンドオピニオンでも、噛み合わせは悪くないと言われました。このような場合、どのような治療方法があるのでしょうか?単に歯を近づけるだけでは解決しないと思うのです。何か思い当たることがあれば何でもいいので教えていただきたいです。お忙しいところ申し訳ありません。どうぞよろしくお願いいたします。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

首肩腰の痛みについてはまず整形外科を受診し、それぞれの部位に異常がある場合は治療を受けるとよいでしょう。

一方顎位の変化に伴うさまざまな症状への対処法として、いくつかの方向性が考えられます。噛み合わせが悪くなっているということですが、詳しく調べてみれば問題が見つかり、噛み合わせを何らかの手段で改善すれば解決する可能性はあります。ただし、噛み合わせの異常の有無については検査も治療もともに難しく、治療によってますます状態が悪化する危険性もあります。

そもそも顎位を矯正したことから生じた問題なので、元の顎位に戻すという対応も考えられます。そうすれば元通りの調子に戻ることも考えられますが、元の顎位がどの位置にあったのかが見つかるとは限らず、元に戻せるかどうかも分かりません。また、元の顎位に戻せたとしても初めの問題が出現するだけかもしれません。

仮に問題が顎位にあるのではなく、「咬合異常感症」や「口腔顔面痛」などの病気である場合は、顎位を変更しても何ら解決策とはならず、むしろ問題を複雑にするだけです。これらの病気は歯ぎしりや食いしばりが関与している場合が多いものですが、思い当たることはありませんか。上下の歯を接触させないよう常に気をつけることや筋肉のストレッチ、マッサージなどは効果が期待できます。また、夜間の歯ぎしりがある場合は「ナイトガード」というマウスピースのような装置を作製し、装着するという方法もあります。他には抗うつ薬や抗けいれん薬など、違和感や痛みを取り除く効果を持つ薬物療法もあります。

唇の裏側の少し下がったところにぷくっとふくらみが出来た

年齢 性別 相談日
50代 女性 2011年11月30日

【相談者】2011年11月30日  女性 D

質問

唇の裏側の少し下がったところに3ヶ月程前からぷくっとふくらみが出来て気になり上下の歯で噛んでしまう。だんだんそれが少しずつ大きくなっている気がしていますがどの病院の何科に行けば良いのか判りません。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

口唇粘膜を噛むことで腫瘍が膨らんできたように感じられ、何らかの対処をご希望されているのですね。詳細については診察しないと判明しませんが、幾つかの可能性が考えられます。

唇を噛んで傷つけたのであれば、まず考えられるのは噛み傷が瘢痕化して膨らんできたケースです。この場合は繰り返し噛んでいると徐々に大きくなり、体質的に瘢痕化しやすい方もいます。また、唇を噛んだ拍子に口唇腺という唾液腺が傷つき、唾液が漏れだして溜まっているケースもあり、このような風船状の病変を粘液のう胞といいます。他には、血管腫や線維腫などの良性腫瘍が生じて大きくなってきたケースや、口唇ガンの可能性が考えられます。

いずれの場合も手術で取り除く必要があるため、口腔外科もしくは耳鼻咽喉科の受診をお勧めします。

口の中がざらざらし始め口内炎ができた

年齢 性別 相談日
40代 女性 2011年11月28日

【相談者】2011年11月28日  女性 IK

質問

1ヶ月ほど前から口の中がざらざらし始め口内炎ができたり治ったり辛いもの熱いものを口にできなくて内科でうがい薬を処方してもらったけど治らなくてどうしたらいいかわりません・・・どうやったら治りますか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

口腔粘膜が荒れた状態で口内炎が頻発し、食事中にしみて痛むということですね。このような状況に陥る原因として考えられるのはドライマウスや貧血、ビタミン不足、亜鉛不足、肝機能障害、ウイルス感染、免疫不全状態、歯科金属アレルギーなどです。また、歯磨き粉に含まれる合成界面活性剤が粘膜を傷つける場合もあります。

それぞれの原因によって対処法が異なるため、まずはどのような問題が潜んでいるかについて、調べる必要があります。中には異常が見つからないケースもありますが、その場合でも漢方薬などで症状を改善させることは可能です。 

不整脈の手術後で抜歯が難しい

年齢 性別 相談日
60代 男性 2011年11月27日

【相談者】2011年11月27日  女性 NH

質問1

2月前不整脈のアブレーションを受け、経過観察中です。体調は良くなく、体重も減少しています。1月前より以前治療した歯が次々と膿を持つようになり、現在再根管治療を3本続けていますが、余り進展はありません。最近また以前治療した歯2本がおかしくなり始めました。

現在の歯科医は多分抜歯をしたいのでしょうが、体調が悪く見るからに骸骨状態の私には出来ないと思っていると思います。不整脈の手術をした総合病院には口腔外科はありますが、一般歯科で出来ることはしないようなことをHPには書いてあります。私のような場合でも、こういう場合無理なのでしょうか?体力的には自信が自分ではありません。よろしくお願いします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

本来なら抜歯が望ましい歯の再根管治療を受けているが、通院中の歯科は抜歯に対して消極的であるということですね。抜歯は確かにできる場合とできない場合がありますが、心臓の様子を見ながら抜歯を行うことは、総合病院の口腔外科が担う役目でもあります。従って、通院中の歯科医に現在の歯の状態を紹介状に書くよう依頼し、それを持って不整脈手術の担当の先生に相談されるとよいでしょう。

【相談者】2011年11月27日  女性 NH

質問2

3ヶ月前に心房細動のアブレーションを受け、10月の半ば頃から治療済みの歯が悪くなり、受診し、左下5,6番、右上6番の歯茎切開排膿後、再根間治療中です。その過程で、左下に埋伏智歯があることが分かりました。左下7番は抜歯されてありません。智歯の部分のレントゲンは撮ってあり、頭を出す処置しました。

その後、歯ブラシを当てた時、その部分から出血をしたので、その旨伝えたところ、先の尖った器具で突きかさぶたみたいなものが取れました。先日もブラシの際も出血しましたが、処置も説明もなく終わりました。今朝、またその部分から出血しました。その部分は現在まで痛みはありません。

アブレーション後体調が良くなく4キロ近く痩せ、この状態でも、出血する事などから抜歯は必要でしょうか?担当医は、何も仰いません。アブレーション後の体調、66歳と言う年齢を考えてのことかとは思いますが、よろしくお願いします。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

10月半ばから歯が悪くなり、左下5、6番および右下6番は根管治療中とのお話ですが、左下親知らずの処置の目的がやや不明です。頭を出す処置をする前は、痛みがあったのでしょうか?60代で生えてこない場合、そのまま放置されてもよかったかもしれません。

一般的なケースと比較するとかなり違いがある上、メールでは詳細にアドバイスできないため、通院中の医院で良好なコミュニケーションが取れるように工夫されてはいかがでしょうか?よい結果を期待しております。

歯、全体に違和感があり、左奥の神経を抜いた歯がしみます

年齢 性別 相談日
30代

女性

2011年11月27日

質問1

先月末、虫歯で左一番奥の上の歯の神経を抜き、今月初めにかぶせて治療が終了(治療後、噛むと痛みが少しある程度)。その翌週12/10、神経を抜いたその更の奥の親不知を虫歯のため抜歯。抜歯後、神経を抜いた歯が、温かい物がしみ(冷たい物は気持ちイイ)日増しに激痛。抜歯1週間後、突然痛みが無くなり、その翌日の夕食時、右下の前から3番目の歯が一瞬、激痛。

昔、歯の神経が伸びていると言われた事があるのですが、その部分にご飯粒が触れたようです。その後、歯、全体に違和感があり、左奥の神経を抜いた歯は最近、外気の冷気に一瞬しみます。肩こりでしょうか?歯科治療をして頂いた方が宜しいでしょうか?妊娠を希望しております。

回答

左上奥に関しては、親知らずを抜いたあとの穴が治りにくいドライソケットが原因となり、温度刺激によって痛みが出た可能性があります。また、抜歯によって周囲が痛むことから清掃不良(歯磨きができない)となり、歯周炎(歯ぐきの炎症)のため温度による痛みが出た可能性も考えられます。

一方、右下の歯に関しては食渣が触れて痛みが出てくること、および「神経が伸びている」とのお話から、増殖性歯髄炎が疑われます。

以上の理由により、歯科治療を必要とする可能性があるため、一度受診されることをお勧めします。また、妊娠への影響はほとんどないといえるでしょう。

質問2

お世話になります。このたびはわかり易いご返信ありがとうございました!助かりました。ありがとうございました。

歯、全体に違和感があり、左奥の神経を抜いた歯がしみます

年齢 性別 相談日
30代

女性

2011年12月27日

質問1

先月末、虫歯で左一番奥の上の歯の神経を抜き、今月初めにかぶせて治療が終了(治療後、噛むと痛みが少しある程度)。その翌週12/10、神経を抜いたその更の奥の親不知を虫歯のため抜歯。抜歯後、神経を抜いた歯が、温かい物がしみ(冷たい物は気持ちイイ)日増しに激痛。抜歯1週間後、突然痛みが無くなり、その翌日の夕食時、右下の前から3番目の歯が一瞬、激痛。

昔、歯の神経が伸びていると言われた事があるのですが、その部分にご飯粒が触れたようです。その後、歯、全体に違和感があり、左奥の神経を抜いた歯は最近、外気の冷気に一瞬しみます。肩こりでしょうか?歯科治療をして頂いた方が宜しいでしょうか?妊娠を希望しております。

回答

左上奥に関しては、親知らずを抜いたあとの穴が治りにくいドライソケットが原因となり、温度刺激によって痛みが出た可能性があります。また、抜歯によって周囲が痛むことから清掃不良(歯磨きができない)となり、歯周炎(歯ぐきの炎症)のため温度による痛みが出た可能性も考えられます。

一方、右下の歯に関しては食渣が触れて痛みが出てくること、および「神経が伸びている」とのお話から、増殖性歯髄炎が疑われます。

以上の理由により、歯科治療を必要とする可能性があるため、一度受診されることをお勧めします。また、妊娠への影響はほとんどないといえるでしょう。

謝辞 201112月29日

質問2

お世話になります。このたびはわかり易いご返信ありがとうございました!助かりました。ありがとうございました。

 

唾石症の手術後の痛みを伴った舌のしびれ

年齢 性別 相談日
40代 女性 2011年11月19日

【相談者】2011年11月19日  女性 T

質問1

72歳の母のことで質問です。唾石症の手術後(12ミリの石を摘出)約5ヶ月過ぎても痛みを伴った舌のしびれが取れません。

今年6月に唾石症の手術(12ミリの石の摘出)を口内(右側)から行い、術後、舌の右半分に軽いしびれ感がありました。ところが、術後一ヶ月頃よりしびれがひどくなり、痛みも感じるようになり、味覚障害もあり人工唾液サリベートを時々使用していました。8月からは神経修復するようメチコバール錠の服用を始め、9月には舌の痛みが強いため、舌痛症の薬ロンラックス錠、ドグマチール錠を服用し、20日間で痛みはほとんどとれたため、服用は中断しましたが、舌の右側はしびれて話しづらく、また以前と変わらず熱いものを口に入れると痛みを感じます。

現在も痛みを伴ったしびれが続いており、食べる時や話す時に舌が動きにくく、症状は改善されていません。何か改善できる方法はないものでしょうか。来週月曜日(28日)に手術した病院で診察してもらうことになっているので、それまでにご返答いただけると幸いです。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

12mmというとやや大きい唾石ですから、顎下腺の導管開口部近くの導管(ワルトン管)内にあったのではないかと推測します。ここにある唾石を口腔内から摘出する際には、舌と下顎臼歯部の間の口底粘膜を切開しますが、切開線のすぐ近くに舌神経が走行しているため、摘出の際にこの神経が傷ついてしまった可能性があります。

確かに舌神経が傷つくと舌の知覚は麻痺しますが、通常は時間の経過とともに神経は徐々に回復するものです。しかし場合によっては神経が治りきらず、しばらくしてから痛みが生じるケースもあります。その場合は痺れているのにピリピリと痛むことが特徴で、カウザルギーや神経障害性疼痛と称される難治性の症状に該当します。

これらの痛みに対しては、神経損傷からの回復を促進するビタミンB12製剤メチコバールやベンゾシアゼピン系抗不安薬ロンラックス、抗精神病薬ドグマチールが処方されますが、実際に効果があったようですね。しかしまだ不十分なようですから、星状神経節ブロックや抗けいれん薬、抗うつ薬など痛みに対して有効な他の治療法も検討する必要があるでしょう。28日の診察日によく相談されることをお勧めします。

【相談者】2012年1月12日  女性 T

質問2

昨年11月に下記の質問を送りましたTと申します。その節は、迅速かつ丁寧なお返事を頂き誠にありがとうございました。その後の経過を含め、再度質問させていただきます。

口腔内から唾石を摘出したため、細かい舌神経を傷つけ今の症状が出でいることは、執刀した耳鼻科の先生も認めておられます。神経ブロックについて、その先生のほかに、地元のかかりつけの耳鼻科の先生や歯科の先生にも相談したところ、リスクが高いためやめたほうがよいと言われたそうです。

以前飲んでいたロンラックス錠やドグマチール錠は、眠気が強いため、地元の耳鼻科で処方されたリリカカプセルに替え、始めは一日一回、一週間しても効果がないため二回に増やしたものの、舌の動きが悪く話すのもしんどいし、痺れが舌先だけでなく歯茎や歯まで痛いような感じで何とも辛いため、先生に相談し、薬が合わなかったのだろうと今は服用をやめています。

耳鼻科で出せる薬は一通り試して効果がなかったので、麻酔科にかかることを勧められ、明日、執刀した耳鼻科の先生を尋ね、相談してみる予定です。その先生では特に治療方法も提示していただけないため、別の科にかからなければいけないと思っていますが、愛媛県で良いペインクリニックなどありましたら、教えていただけないでしょうか?また、他の薬や治療法、神経ブロックについても、アドバイスいただければ助かります。

母とは離れて暮らしているため、電話でしか様子がわからないのですが、症状が悪化しているようで心配です。お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也舌

神経損傷後の神経障害性疼痛に対しては、以前の回答通り星状神経性ブロックや薬物療法が有効です。星状神経性ブロックは決してリスクの高い治療法ではありません。

確かに首の血管からの出血や気胸、感染が生じるケースもありますが、ほとんどの場合は問題なく治療を継続することができます。星状神経性ブロックは治療開始時期が早ければ早いほど効果が高いため、半年が経過した現時点では初期の開始と比較すると効果が劣るかもしれません。しかし、試してみても無駄ではありません。

一方、薬物療法として最も鎮痛効果が高いのが三環系抗うつ薬です。ドグマチールは抗うつ薬の一種でも鎮痛作用は期待できず、ベンゾジアゼピン系抗不安薬のロンラックスも同様です。

またリリカは効果が期待できるものの、血中半減期を考慮すると1日1回の服用では不十分で、1日に2回服用する必要があります。この薬には25mgカプセル、75mgカプセル、150mgカプセルと3種類がありますが、標準的な75mgカプセルを処方されたのでしょうか?

薬が合わなかったとの事ですが、治療初期は25mgカプセルから服用を開始すると副作用が生じにくく、体が慣れてきてから徐々に量を増やしていくのがよい方法です。腎機能との兼ね合いはありますが1日600㎎までは増量が可能なため、リリカの服用方法を工夫すると効果が上がる可能性はあるでしょう。

従って、三環系抗うつ薬や星状神経性ブロックについて再度相談されることをお勧めします。また、その他の方法としては表面麻酔薬の塗布や麻薬の使用、漢方薬、はり治療、理学療法、舌神経再建術などが考えられます。