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口腔外科無料相談室



骨隆起の一部に白い粘膜がある

年齢 性別 相談日
50代 女性 2019年6月7日

質問

検診の為近くの初めて行く歯科医院へ行きました。そこで上顎の骨隆起の一部に白い粘膜があると指摘され、口腔外科を紹介されました。すぐ口腔外科へ行きしばらくは経過観察と言われましたが白い部分に変化は無くこのまま経過観察していて、もし癌だった場合転移が心配だと担当医に言われました。

そこで組織検査をする事にしましたが。骨隆起の所なので組織を切除後縫えないし相当痛みがある。治るのも1ヶ月半くらいかかりますと…骨隆起も一緒に切除すれば縫えると言う事なのでそのようにお願いするつもりですが、切除後はかなり痛みますか?本当に完治に12ヶ月かかるのでしょうか?またもし検査後に癌となった場合はどんな治療になるのでしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

上顎の粘膜に白い部分があることから白板症が生じていると推察しますが、白い粘膜の一部が赤くなり痛みがある場合は扁平苔癬の可能性があります。いずれもガン化する恐れがある病気です。

ガンの可能性が疑われる場合は白い粘膜を切り取って染色標本を作製し、顕微鏡でのぞいて詳しく調べる組織検査を行います。粘膜の切除後は周囲の粘膜を引き寄せて縫合し傷口を塞ぎますが、骨隆起上の粘膜の場合は骨としっかりくっついて動かないため粘膜を引き寄せることができず、穴が開いたままになってしまいます。こうした事態を避けるため骨隆起も一緒に削除すると、周囲の粘膜を引き寄せて傷口を塞ぐことができます

切除後の痛みについては、傷口が正しく閉じられている場合はあまり痛まないでしょう。粘膜も2週間以内にきれいに治るはずです。

検査でガンが判明した場合は追加の治療が必要となります。白い部分の周囲の粘膜とその下の骨を切り取る拡大切除術の他、頸部リンパ節や肺への転移の有無を調べるための検査を行うことになります。

下顎骨にできたのう胞らしきもの

年齢 性別 相談日
50代

男性

2019年6月7日

質問

初めまして。下顎骨にできたのう胞らしきものについて質問させていただきます。別の治療の際に見つかり口腔外科を受診。全く健康な歯の基部にのう胞ができている点で珍しい事例だと言われました。

治療方針は、健康な歯の神経を抜いて、その穴から内容物を少しずつ排除してのう胞らしきものの縮小を計り、その後に外科手術で全体を摘出するというものでした。今のサイズのまま切開手術をするのは、下顎神経を傷つける恐れがあるために避けたいという説明でした。

しかし、抜いた神経の穴からのう胞らしきものへのアクセスを計ったのですが、その手前に固い何かがあってのう胞らしきものまでは到達できませんでした。日を改めて再度ドリルで掘り進みましたが、のう胞らしきものまでは到達できず再び中止となりました。

結果、今のサイズのまま全身麻酔下で〝のう胞らしき組織・その上部の固い組織・歯根の一部″を摘出することに。そこで先日、全身麻酔に適応するかの検査を受けたのですが心電図に少し異常があり、心エコー検査を受けることとなりました。神経を傷つけるかもしれない、全身麻酔のリスクもあるなど不安でいっぱいです。何か他に良い治療法は無いものでしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

下顎の内部に円形や楕円形の空洞が生じ、顎骨のう胞が疑わしい状況なのでしょう。よくあるケースが親知らずを巻き込んだ含歯性のう胞ですが、歯を含まない原始性のう胞の可能性があります。他に脈瘤性のう胞、単純性のう胞、角化嚢胞性歯原性腫瘍やエナメル上皮腫という良性腫瘍の可能性も考えられます。

のう胞でも良性腫瘍でも病変を全て摘出することが基本的な治療方針となります。しかし、ある程度の大きさの病変は下顎骨を走行する下歯槽神経に近接しているため、摘出時にどうしても神経を傷つけてしまって術後に麻痺が残る可能性があります。

神経の損傷を回避するために開窓術をお勧めします。これは下歯槽神経に近接した病変はそのままにして、上部の病変のみを摘出しておく方法です。術後は切開部を縫合せず空洞が露出した状態にし、内部にガーゼを詰めて定期的に交換します。数週間~数か月で空洞が小さくなり、病変が下歯槽神経から離れた後、残っている病変を摘出します。

また、摘出術は全身麻酔が必要なので心電図の異常が問題となりますが、開窓術は局所麻酔でも可能で手術時間も短縮できます。全身麻酔と局所麻酔のいずれが体への負担が少ないかは状況によって異なりますが、手術時間が短い方が有利であることは間違いないでしょう。

頬粘膜や下唇粘膜にできる膨らみ

年齢 性別 相談日
50代 女性

201966

質問

初めまして。口の中にたまに出来るデキモノについて質問させていただきます。ほっぺの内側や下唇の内側に全く痛みのない5mmほどのイボのようなものが出る事があります。 数時間すると自然に消えてしまいます。先ほども下唇にありましたが、舌で触っている間に何も無くなっています。

痛みのないのであまり気にしていなかったのですが、数年前からたまに同じ事がありました。心配するような事でないと良いのですが、アドバイスをいただければ助かります。 よろしくお願いいたします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

幾つかの可能性について検討してみましょう。

可能性頬粘膜の表面に生じる多数の細かい膨らみを「フォーダイス顆粒」といいますが、これは脂肪の固まりなので、すぐに消失してしまうものではないため該当しません。

下唇の粘膜下にある多数の「口唇腺」という小唾液腫は、触ると小さな粒々が中にあって下唇粘膜は凸凹しています。しかし、常に存在していてすぐに消えるものではありません。

また、頬粘膜や下唇粘膜を噛んでしまうなど、何らかの理由により傷つくと内出血して血豆(血腫)ができることがありますが、こちらもすぐに消えることは無いので当てはまりません。

さらに、下唇の粘膜下に存在する口唇腺が傷つくと粘膜下に唾液が漏れ出し、下唇粘膜が半球状に膨らむ「粘液のう胞」が生じますが、やはりすぐに消えるものではありません。

以上4つの可能性を挙げましたが、いずれもピタリとは当てはまりません。傷ついた口唇腺からの唾液の漏れ出しが軽微である場合には、舌で押すだけでしばらくすると消失することもあるのかもしれません。

粘液嚢胞を摘出後のしびれ

年齢 性別 相談日
20代 女性

2019419

質問

お忙しいところすみません。私は1ヶ月以上前に舌の裏にできた粘液嚢胞を摘出する手術を受けたのですが、舌がひきつるような、くっ付いているような?感覚と舌先の痺れが一向に治らず、とても不安です。

病院ではまれに痺れが出る人もいるけれど2,3ヶ月でほとんどの人が治っていると聞きました。しかし1ヶ月以上が過ぎた今も痺れが少しもよくなっていません。一生このままだと思うととても不安です。1ヶ月以上たっても全く良くなる傾向がない中、この先治ることがあるのでしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

舌先の下面の粘膜下には前舌腺(Blandin-Nuhn腺)という小唾液腺が多数存在します。この唾液腺や唾液が流れ出す導管が何らかの理由により傷つくと唾液が粘膜下の組織に流れ出し、唾液が溜まって粘膜が膨れ上がり風船状となる粘液嚢胞が生じます。舌下面にできる粘液嚢胞を Blandin-Nuhn嚢胞ともいいます。

粘液嚢胞は表面が傷ついて唾液が漏れ出し壊れることがよくありますが、唾液が漏れ続けているとすぐ再発します。従って、粘膜を切開して粘液嚢胞と傷ついた前舌腺を摘出する必要があります。

1ヶ月前にこの手術を受けられ、舌尖部の知覚麻痺が生じたようですね。粘膜には細かい神経が網の目のように張り巡らされているため、粘膜を切開すると必ずその部分の神経が切断されて知覚麻痺が生じます。これを避けることはできません。

知覚麻痺は半年、1年と時が経つにつれて徐々に回復していくので心配は無用です。

謝辞 2019421

先日は、舌の粘液嚢胞手術の痺れについてご返答頂きありがとうございました。一生このままだと思っていたので、治る見込みがあるとのことに安心しました。病院からは麻酔が舌に残って痺れが出ていると言われていたのですが、神経が傷ついて生じていたのですね。麻痺が消えるまで、不安はありますが、様子を見てみようと思います。

外科矯正手術のあとから頬粘膜を噛みやすくなりました

年齢 性別 相談日
20代 男性 2019年4月14日

質問

5年前に外科矯正手術を行い噛み合わせは良くなったのですが、手術以降、食事中に頬のあたりを噛んでしまうことがかなり多くなり困っています。口腔内からたるんだ組織を切除することは可能でしょうか?よろしくお願いします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

受け口(下顎前突)や出っ歯(上顎前突)が著しく、通常の矯正治療で改善しきれない場合には、顎骨を切断して顎を移動させる外科矯正術を行います。このような手術を受けられたのでしょう。

さて、頬粘膜を噛みやすくなった理由については2通り考えられます。顎の位置を移動させたことにより噛みあわせが変化して噛みやすくなった可能性の他、頬粘膜がたるんで噛みやすくなった可能性です。

噛み合わせの変化により噛みやすくなった場合は、矯正治療で噛み合わせを整える必要がありますが、「噛み合わせは良くなった」ということなので、頬粘膜のたるみの可能性が高そうです。その場合は、たるんだ組織を切除することになります。

2歳半になる娘の下唇粘液嚢胞

年齢 性別 相談日
30代 女性

201938

質問

来月で2歳半になる娘の事で相談させて頂きます。数ヶ月前に、定期的にフッ素を塗ってもらっている歯科で下唇の裏に粘液嚢胞があると診断されました。本人は全く気にする様子はありませんが、歯科医には局所麻酔をかけて取ることを勧めらています。定期検診だけでも大泣きで抑えるのがやっとなのと、局所麻酔とは言え2歳の子に麻酔をしてまで取るべきなのか決めかねております。

上記を踏まえ、やはり歯科医のおっしゃる通り取った方がいいのかアドバイス頂ければ幸いです。また、今月末親族の結婚式参列の為、渡米するのではじめて飛行機に乗るのですが、気圧の関係で粘液嚢胞が変化等があるのか合わせてお教え頂ければ助かります。お返事お待ちしております。どうぞよろしくお願い致します。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

下唇の粘液嚢胞は粘膜に多数存在する「口唇腺」という小さな唾液腺から唾液が漏れ出すことで生じます。口唇腺本体や口唇腺から産出された唾液は、口の中に出てくる通り道である導管から粘膜下に漏れ出します。唾液が漏れ出すのは唇を誤って噛むなど、口唇腺や導管が傷ついた結果ですが、唾液が溜まることにより下唇の粘膜が半球状に膨らみます。

粘液嚢胞の表面は薄い膜なので噛んだ拍子に破れて唾液が流れ出し、潰れてなくなることがよくあります。しかし唾液の流れは続いているため、しばらくするとまた元のように嚢胞ができてしまいます。

従って、粘液嚢胞をつぶすことが根本的な治療ではありません。嚢胞とともに壊れた口唇腺や導管に唾液を供給する口唇腺を取り除く必要があります。この手術は比較的簡単で成人の患者さんであれば10分程度で終了しますが、2歳のお子さんには難しいでしょう。

身動きしないようにおさえつけたり、全身麻酔下で手術をするという選択肢もあります。しかし命にかかわるような問題ではなく、本人が気にならなければ手術する必要はありません。

飛行機に乗ると気圧が低下して粘液嚢胞も多少は膨らむはずですが、それが問題となることはないでしょう。もし、つぶれたとしても何らかの問題につながることはありません。

謝辞 2019311

おはようございます。大変、丁寧で詳しいご説明とお返事をありがとうございました。短時間の手術とはいえ、娘がじっとしていられるとは到底思えませんので、やはり手術は見送ろうと思います。専門のお医者様にお返事頂け、とても参考になると同時に安心致しました。お忙しい中、お時間を頂き本当にありがとうございました。

抜歯窩治療不全で痛みがあります

年齢 性別 相談日
30代 男性

20181220

質問

よろしくお願い申し上げます。一般的に抜歯治癒不全で大学病院で再掻爬をした場合どのくらいで痛みが消えますか? 現在1週間ですがまだ鎮痛剤を飲んでいるのでとても心配です。抜歯穴を再掻爬して、歯茎を少しきり、明細書には腐骨除去書いていました。骨を切除した場合は痛みが長引きますか?昨日抜糸でしたが、化膿もしてないみたいです。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

抜歯窩の治療不全による痛みがあるということですが、抜歯窩の周囲に細菌感染が生じて痛んでいるのでしょう。抜歯する前にむし歯や歯周病が進行し、顎の骨に感染が拡がっていたのではないかと推察します。

 顎の骨の細菌感染による骨縁や骨髄炎が続くと、骨の一部が壊死して「腐骨」が形成されます。明細書に記載された「腐骨除去術」により抜歯窩を再掻爬し、腐骨を除去すると感染が収束して早晩痛みが治まることが期待できます。

 しかしながら、顎骨の中に棲み着いた細菌が体の抵抗力により全て死滅するとは限らず、いつまでも生き残って痛みが続く可能性があります。また、顎の骨の中を通る神経が侵される「神経障害性疼痛」に罹患すると、細菌感染が収束しても痛みが治らない場合もあります。

抜歯から1か月経っても痛みが治まりません

年齢 性別 相談日
40代 女性 2018年11月1日

【相談者】2018年11月1日Y

質問1

はじめまして。よろしくお願いします。一カ月以上前に 右上三番の歯を抜歯したのですが、抜歯して5日後位にドライソケットになってしまいました。ユージカルセメントで定期的にパックしていただいていましたが全然痛みが取れなくて、現在はトンネルみたいに穴があき、赤い血栓が少し見える感じです。

さすがにもう1ヶ月以上経つので本当に心配になってきました。骨は隠れているが、薄い膜がある程度みたいです。ヒリヒリした痛みがずっとあり激痛ではありませんがしんどいです。シリンジで穴を定期的に洗っているのですがそのたびにズキズキ痛みます。ガーゼを噛んでいると随分楽になるのでずっとガーゼを噛んでいます。

このように長引く場合もあるのでしょうか?毎日鏡でチェックしていますがなかなか歯肉が盛り上がってくる様子がありません。ct レントゲン は2週間前に取りましたが異常なしです。もともと炎症が長い間あった歯だったのが原因でしょうか?

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

ドライソケットとは、抜歯後に骨に生じた空洞( 抜歯窩)がなかなか治癒しない症状をいい、「ドライソケット」とは「乾いた抜歯窩 」という意味です。正常な抜歯窩は血餅や肉芽組織で覆われているため骨面が露出することはありませんが、「ドライソケット」になると抜歯窩が血餅や肉芽組織で覆われず、骨面がむき出しになるため、水や食物に刺激されると歯の周囲に慢性の炎症が起きやすくなります。歯の周囲の骨が硬化して血行が悪くなると抜歯後の出血が少ないため、骨面が血餅で覆われにくいことが原因であるとされています。

ドライソケットに対してはガーゼやセメント、シリコンなどで骨面を覆うことにより刺激や痛みを防止し、骨面が軟組織で覆われて治っていくのを待ちます。

現在は骨の露出がないようですが、骨面を覆う軟組織が薄いため刺激が加わりやすいのでしょう。そのために痛みが生じていると推測します。

残念ながら、抜歯後の痛みが長引くことはあります。抜歯窩周囲の骨が硬化しているとドライマウスになりやすく、血行不良のために抜歯後の治りが遅くなります。また、糖尿病や肝硬変などの病気があったり、ビスホスホネート製剤など骨代謝に影響を与える薬を使用している場合も治癒が遅れがちです。

【相談者】2018年11月2日Y

質問2

お忙しい中ご返答ありがとうございます.今後どのように対処したら良いでしょうか? 引き続き軟膏のついたガーゼを詰めている方が良いでしょうか? 治りが悪い場合はどれ位の期間様子を見ればよいでしょうか?

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

引き続き、軟膏のついたガーゼを詰めて治りを待つことになりますが、いつまでも症状が続く場合は抜歯窩周囲の骨を切除する手術が必要になるでしょう。

歯根端切除術後に続く痛み

年齢 性別 相談日
40代 男性 2018年7月29日

質問1

先生に、相談にのって頂きたくメールします。よろしくお願いします。一カ月前に歯根端切除術をしました。術後もずっとスッキリしない痛みが続いていましたが、二日くらい前から定期的に痛み止めを飲まないといけないくらいの痛みがあり、再度歯科を受診しました。抗生物質をもらい、少しましになってきましたが、ここ一カ月ずっと抗生物質を飲んでやめてはぶり返すを繰り返しています。切開した場所の歯茎はまだ赤く腫れています。

こういった場合、担当医がお手上げな場合は総合病院の口腔外科を受診した方がよいでしょうか?私の場合は再発というよりはずっと痛いのです。抗生物質の投与でましにはなります。このまま薬を飲み続けるわけにもいかないし、心配です。よろしくお願いします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

歯根端切除術を行ったのは、歯の根尖付近の根管内か根尖周囲の骨内に何らかの異常があったものと推察します。これらの部分が汚染されて細菌感染が続いていたため、歯根端切除により汚染した組織の除去を試みられたのでしょう。

当初の目的通りに感染部分を取り除くことができれば、痛みの消失が期待できます。しかし術後1ヶ月痛みが続き、さらに2日前から痛みが強くなったということは、まだ感染が残存して炎症が続いているのでしょう。

手術した範囲に汚染された部分が取り残されていたり、手術範囲外に問題が残っている可能性もあります。あるいは歯に亀裂が入っているのかもしれません。このような問題がある場合は再度の根管治療や歯根端切除が必要になり、場合によっては抜歯を余儀なくされる状況かもしれません。

根管治療や歯根端切除を行った歯に問題が残っている場合は、同じ治療をやり直しても成功しない可能性があります。再治療を成功させるためには、歯科用顕微鏡を用いた治療が望ましいでしょう。

元々、歯の痛みの原因が別のところにあったという可能性も考えられます。筋・筋膜痛、神経障害性疼痛、心因性疼痛、ヘルペス性歯痛、片頭痛、副鼻腔炎、疼痛性障害などの可能性について調べてみることをお勧めします。その点においては、総合病院の口腔外科を受診した方がよいかもしれません。

質問2

ありがとうございます。主治医は抗生物質をのんだら感染が残っていても痛みがなくなるはずだから、感染が残っているのは考えにくいというのですが、実際赤いところがズキズキ痛みます。感染が残っている可能性の方が高いですよね?

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

症状から感染が残っている可能性が疑われます。

質問3

ありがとうございます。こういった場合は今すべき事は抗生物質を飲むことしかないですよね?試しに軽くたたいてみたら、中でズキズキます。抜歯すれば治りますか?

【回答3】口腔外科総合研究所 樋口均也

細菌感染の有無については、抗生物質が効くか否か試してみるとある程度判断できます。細菌感染の場合は抜歯で治っていきますが、神経障害性疼痛が生じていたり末梢感作している場合は抜歯しても治癒することはなく、かえって悪化することもあります。

質問4

ありがとうございます。主治医は感染による痛みならこんだけ抗生剤を飲んでいるので痛みが治まるはずだから感染による痛みではないと思う。骨の炎症による痛みだろうから今は下手に抜歯、再オペをすると余計に痛みが増す場合がある。抗生剤を途切れず飲んで様子をみましょう。との事なんです。

ただ私の場合は歯茎がまだ赤く腫れています。そこに水をつけ綿棒でさわるとなぜか痛みます、赤い歯茎の辺を押すと歯にも痛みが走る感じです。なかなか総合的な判断が難しくてどういったところに行けばいいのか迷います。

【回答4】口腔外科総合研究所 樋口均也

抗生物質内服を継続しても痛みがなくならないという点から、感染とは別の理由により痛んでいる可能性が高いと言えるでしょう。一方、歯肉が赤いという点から細菌感染による炎症が考えられます。

相談内容にこのような矛盾点が存在しています。歯肉が赤いように見えても、実は赤くなっていない場合は非炎症性の神経障害性疼痛が疑われます。歯肉に軽く触れるだけで軽く痛むという点からも、炎症ではない痛みであると考えられます。炎症がある場合は、強く押すと痛むのが普通です。一方、神経障害性疼痛の場合は軽く触れるだけで痛むアロディニアという痛みが特徴で、強く押すと逆に痛みが和らぎます。

神経障害性疼痛であれば口腔外科、ペインクリニック(麻酔科)、あるいは心療内科を受診されることをお勧めします。

粘膜の色が変化して白くなったり赤くなったりする病気

年齢 性別 相談日
2018年7月5日

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【相談者】2018年7月5日

質問1

初めまして。初めて先生にご連絡させて頂きました。いきなりですみません。先生に見ていただきたい写真があります。

一ヶ月前ぐらいから左のほっぺたに違和感がありました。痛みはなく、ただザラザラとして薄皮がめくれたような感じがしてます。丸く円を描くように少しだけ周り色が違います。時々、歯にくっつく感じがします。

もう一枚の写真は、これも左上の唇なのですが、時々丸で囲った辺りが熱くなります。ほんのたまに食事をするとピリッとします。でもあれっ?ちょっと痛いかなぁーって思うぐらいです。こちらも良く前歯に引っ付きます。

どちらも触ったりしてコリコリシタしこりはありませんでした。今通ってる歯科でも見てもらいましたが、1、2週間で治ると言われたのですがなかなか治りません。これってガンとかなのでしょうか?

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

頬粘膜がめくれたように変色しているということですね。先に水疱が生じ、それが潰れて水疱表面の粘膜が剥がれているのかもしれません。やけどをすれば水疱ができ、その後粘膜が剥がれることがありますが、お心当たりはありませんか。他に水疱ができる原因として、ウイルス感染と自己免疫疾患があります。ウイルス感染であれば1か月以内に自然治癒します。一方、自己免疫疾患については血液検査や病理組織検査を行う必要があります。

粘膜の色が白くなったり赤くなったりする病気は多数あり、白板症、紅板症、カンジダ症、扁平苔癬、扁平苔癬様反応、円板状エリテストーデス、化学的損傷、金属アレルギー、白色浮腫などです。頬粘膜や上唇粘膜に関してはこのような病気が疑われますが、病理組織検査で調べることは可能です。

【相談者】2018年7月9日

質問2

先生ありがとうございます。かかりつけ医に相談してみます。