年齢 |
性別 |
相談日 |
50代 |
男性 |
2018年6月28日 |
【相談者】2018年6月28日
質問
S初めまして。歯や顔面、頭等の痛みが1か月続いており、質問させていただきます。 1か月前に2日連続ですごく固い地鶏を食べたところ、夜眠れないくらいに歯(右奥歯下)が痛くなりました。翌日近隣の歯科にいったところ原因はよく分からないが神経が悪さしている可能性もあるとの事で右下一番奥の下の歯の神経を取り現在も治療継続中ですが、痛みが全くおさまりません。
痛みはその後歯だけではなく、こめかみや頬、様々な部位の頭痛があります。また鎖骨、首付近など押さえると筋が緊張している感じがあり様々ですが、基本右側が痛く、頬とこめかみあたりが特に不快です。食事をすると右側奥歯上下がダメージを受けて辛い感じです。
その後、ネット等の検索で症状が筋・筋膜性歯痛と似ているのではと考え、大阪歯科大病院の歯科及びペインクリニックに行ってその旨伝えて診てもらいましたが、現在治療中の歯の治療がすべて終わってからでないと何とも言えないとの事でした。
ロキソニンを2錠飲むと何とか痛みは治まるのですが、この容量の鎮痛剤を継続して飲み続けるのも副作用等もあり嫌ですし、何とかならないかとても不安な状況です。アドバイスいただければ幸いです。何卒よろしくお願い致します。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
歯の破折などによる歯髄炎に起因する疼痛が考えられますが、その場合は冷たいものや熱いものによる刺激で痛みが悪化する傾向があります。
右下一番奥の歯は神経を取る処置をしても症状がおさまらない場合は、その歯が原因である可能性は低いでしょう。
他の歯に歯髄炎の所見がない場合は、筋炎・筋膜炎や顎関節の炎症による痛みの可能性が高いと推察します。「歯を原因とする痛みの可能性が低いため、筋炎など他の疼痛の精査を依頼する」というような内容の紹介状を主治医に書いてもらい、大学病院や総合病院を受診されることをお勧めします。
年齢 |
性別 |
相談日 |
50代 |
女性 |
2018年6月25日 |
【相談者】2018年6月25日S
質問
宜しくお願いいたします。今年に入り、下の右側奥歯より更に喉に近い頬の粘膜に2~3㍉の小さな丸い球体の水膨れが、出来ます。食事中に出来て、半日から1日くらいでしぼんでしまいます。 潰れたりせずにしぼんでいます。1週間に一度くらい出来ます。
耳鼻科で見て頂いたところ悪いものではなく、粘膜が擦れて唾液が貯まったもので、このままで良いと言われました。歯科医には萎んだ状態で行ったため、場所の特定は出来なかったのですが、おそらく、粘膜嚢胞でしょう。気になるならば、口腔外科に紹介状を書きますが、膨らんでいるときに行かないと場所の特定ができないとのことでした。今は様子を見ることになっています。
2~3㍉の大きさで、膨らんで1日以内で萎んでしまいますが、自然に治ることはあるのでしょうか。 膨らむときだけ、突っ張るような違和感があります。先生のご意見をお願いいたします。
【回答】口腔外科総合研究所
樋口均也小さく丸い球状の病変が腫瘍であればできたりしぼんだりすることはないため、やはり粘液嚢胞でしょう。粘液嚢胞は唾液腺や唾液が流れ出す導管が傷ついて唾液が漏れ出すことにより生じ、漏れ出した唾液は粘膜下に溜まって水膨れのようになります。嚢胞内に溜まった唾液は、ちょっとした刺激で流れ出してしぼみます。下顎大臼歯の後方の粘膜下には「臼後腺」という小唾液腺が多数存在しますが、この中のひとつが何らかの理由により傷ついた結果、唾液が漏れ出しているのでしょう。
粘液嚢胞は嚢胞と同時に傷ついた臼後腺も摘出する必要があります。嚢胞がしぼんでしまうと部位の確定が困難になるため、膨らんでいる時に手術を受けられることをお勧めします。
また粘液嚢胞は自然治癒する可能性もありますが、何度も再発を繰り返す場合もあります。"
年齢 |
性別 |
相談日 |
40代 |
女性 |
2018年6月20日 |
【相談者】2018年6月20日M
質問
3年前からシェーングレン症候群に悩んでいます。サラジェン、サリグレンで治療していますが、ここ2週間ぐらい悪化してきています。乾燥で舌がヒリヒリしますし、のども痛くて声も変わってきました。夜間がもっともひどく、市販の濡れマスクを使用していても、乾燥がひどく目が覚めてしまう状況です。
インターネットでモイスチャープレートのことを知り是非試してみたいのですが、手にいれることができません。どうしたら購入できますか?また、私の住所の周辺で良い病院をご存知だったら教えてください。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
シェーグレン症候群は唾液腺や涙腺が自らの免疫細胞によって傷害される自己免疫疾患で、ドライマウスやドライアイを引き起こします。唾液や涙の分泌を促進する薬剤であるサラジェンやサリグレンは、ドライマウスやドライアイの症状を改善させます。
一方、舌やのどの痛みは唾液分泌量の低下による乾燥が原因であると推察します。ドライマウス用の保湿ジェルを乾燥している粘膜に塗布し、粘膜の保湿に努めましょう。
モイスチャープレートはマウスピースのような装置で表面に細かい穴が開き、内側の面にある凹みに保湿ジェルを塗布する形状になっています。保湿ジェルを塗布したモイスチャープレートを就寝時に上顎に装着すると、ジェルが穴から少しずつ滲出して口の中の潤いを保つという仕組みです。
モイスチャープレートは一人ひとりにフィットさせるため、歯科で上顎の歯型を取って作成する必要があります。従って、インターネットでは購入できません。モイスチャープレート作成の可否については、ドライマウス研究会のホームページに掲載されている医療機関に問い合わせされることをお勧めします。
年齢 |
性別 |
相談日 |
20代 |
女性 |
2018年6月12日 |
【相談者】2018年6月12日N
質問
数年前から歯磨きをすると左上奥歯の歯の上の側面が痛みます。するどい痛みです。痛みが出るたびに歯医者にいきましたがどの歯医者に行っても虫歯ではないと言われます。食べるときは痛くないのであきらめていたのですが、2週間ほど前についに噛むとその歯が痛むようになりました…
りんごやキャベツなど少し固いものを、噛むと特に痛みます。噛まなければ痛くありません。今日歯医者に行きましたがやはり虫歯ではないと言われ治療してもらえませんでした。
その歯はいつかはわかりませんが治療した跡がある歯です。私は被せてある銀の部分が痛んでいるのではと思っています。側面の痛みと関係あるのかはわかりませんが同じ歯です。 痛みが怖くて今はほとんど右で食べ物を食べています。虫歯でないのならこの痛みはなんなのでしょうか?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
「噛むと痛む」という症状から、食いしばりや根尖性歯周炎などが原因として疑われます。
食いしばりや歯ぎしりの癖があると、歯の根の周りにある歯根膜という線維にダメージが蓄積し、噛んだとき痛みが発生する可能性があります。その場合は就寝中にスプリント(マウスピース)を装着することにより、症状の改善が期待できます。
また、歯の根の先(根尖部)の炎症により噛んだときに痛みが起こる場合は、根の治療が必要となります。たとえば根の形状が複雑な場合など、状況によっては噛むと痛むという症状が完全に回復しない場合もあります。
年齢 |
性別 |
相談日 |
40代 |
女性 |
2018年5月11日 |
【相談者】2018年5月11日 O
質問
昨年12月より奥歯周辺の下顎が痛み、歯科では異常なし。その後、強い痛みが出てる時は、下顎から頬骨、頭まで痛みが広がり、先日、頭部のMRIを撮りましたが、極小の動脈瘤はあるものの痛みの原因ではないとの診断でした。数年前から就寝時の食いしばりがある為、ナイトガードを毎晩使用しています。
ネットで食いしばりが原因かと色々調べていて、こちらのHPに辿りつきました。抗鬱剤などを使っての治療が有効のようですが、使用したくありません。痛みの多くは、夜中~明け方が一番強く、痛みで眠ることが出来ません。痛みが強い時は、ボルタレンの鎮痛薬を使用しますが少しマシにはなりますが、痛みは改善されません。ただ、日中は、軽い疼き程度で薬なしでも我慢できます。
夜中~明け方の痛みも毎日ではないので出来れば強く痛む時のみのお薬が欲しいのですが、毎日服用しなければいけないのでしょうか?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
歯や歯肉、顎骨に本当に異常がない場合は非定型歯痛、非定型顔面痛という病気である可能性が高くなり、その種の痛みで最も頻度が高いのが筋・筋腫性疼痛です。通常はナイトガードの使用により症状が改善されるはずですが、ナイトガードを使用しても夜間痛みで眠れないという状況であれば、筋・筋腫性疼痛の可能性は低くなります。
他にも片頭痛や群発頭痛、本能性疼痛などの可能性が考えられるため、原因をよく調べてみる必要があります。痛みに対しては抗うつ剤や抗不安剤、抗けいれん薬、アセトアミノフェンという鎮痛薬、漢方薬、片頭痛頓挫薬などの薬の他、酸素吸入や認知行動療法なども効果的です。
年齢 |
性別 |
相談日 |
60代 |
女性 |
2018年5月8日 |
【相談者】2018年5月8日 T
質問
某歯科大附属病院で異物が上顎にありインプラントする前に取りますと上顎洞根治術を受けたが術後3か月もせず近医でフィクスチャーを埋入してしまった。シュナイダー膜も掻爬され骨も入れず上顎洞貫通。左上6番。その時10分もかからず気腫を生じていたが数年後に顔が腫れてわかる。医師は上顎入口辺りを揉んでいたが眼球変形し網膜浮腫み 視神経萎縮あり。インプラントを外したいが可能かどうかお願いします
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
上顎へのインプラント埋入が予定され、手術の障害となる上顎洞内の異物を除去したということでしょうか。例えば異物が上顎洞底の上顎骨と上顎洞粘膜(シュナイダー膜)との間に存在していたとすれば、シュナイダー膜を掻把して取り除く必要はありません。
シュナイダー膜を取り除くということは、上顎洞全体に感染による慢性的な炎症が拡がっていたと推察しますが、異物が原因となって感染が拡がった可能性もあります。そのような状況であれば、異物除去に留まらずシュナイダー膜まで取り除く必要があります。
インプラントを上顎洞内に貫通させたということですが、上顎洞は空洞で骨がないため貫通させても役に立たないはずです。従ってなぜ貫通させたかは不明ですが、上顎洞根治術により上顎洞内に骨添加が生じ、インプラントの支えとなることを期待したのかもしれません。
インプラント埋入時に気腫が生じたとお考えですが、気腫が生じれば手術直後に顔が腫れるため気付くはずです。また、通常は気腫が生じても数日程度で自然に治癒するため、数年後に気腫が現れることはありません。気腫を思わせるような顔の腫れであっても、気腫とは別物でしょう。
「術後性上顎のう胞」であれば数年ではなく、十数年してから顔の腫れや眼窩底の破壊に伴う眼球の沈下を生じさせる場合があります。視神経萎縮も視神経がのう胞に圧迫されることにより生じたのかもしれません。
さて、本題のインプラント除去については可能であると考えます。インプラント周囲の上顎骨を専用の器具で削り取ればよいでしょう。しかし現在インプラントがきちんと機能しているのであれば、除去する必要があるのでしょうか。
インプラント除去の可否より、現在の上顎洞や眼の状態を調べた上で正しい診断を受けることの方が重要です。診断が下って治療法を検討する段階になってから、インプラント除去について相談されることをお勧めします。
年齢 |
性別 |
相談日 |
50代 |
女性 |
2018年5月3日 |
【相談者】2018年5月3日 Y
質問
身体表現性障害で精神科医にかかり、ECT治療を受けたりしていますが、歯、顎辺りの痛みがひどく、かなり辛い毎日を過ごしています。鬱病との診断もされていますが、とにかく傷みがひどくて辛いです。そちらの医院で治療法はあるでしょうか?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
身体表現性障害と診断されて電気けいれん症法(ECT)を受けたそうですが、治療法に疑問をおぼえます。また、身体表現性障害とうつ病が同時に診断されたことも疑問を感じます。それぞれ異なった精神科で診察を受けられたのでしょうか。
さて、歯や顎の痛みの原因についてどの程度まで調べたかは不明ですが、虫歯や歯周病、根尖性歯周炎、骨髄炎、顎関節症があれば痛みは出ます。それらの問題の有無について検査を行った上で、治療を受ける必要があります。
歯や骨には異常がないのに痛む場合は、筋・筋膜痛の可能性が高いでしょう。検査を受けた上で問題があれば習癖の改善、薬物療法、スプリント療法、理学療法、顎の体操などを行うことにより改善が期待できます。
また、神経障害性疼痛や原因不明の痛みである場合は抗うつ薬が有効です。既に服用されているようですが、別の薬への変更や服用量の増量を検討されるとよいでしょう。他にも抗けいれん薬や鎮痛薬(アセトアミノフェン)、漢方薬、局所麻酔、認知行動療法などの心理療法は痛みの緩和に効果的です。
【謝辞】2018年5月9日 Y
こんにちは。この度は大変お世話になりました。御親切な返答に感謝致します。遠方のためそちらに受診することは困難ですが、いただいたアドバイスを参考に頑張ります、ありがとうございました。
【相談者】2018年4月21日 C
質問
二週間ほど前から右上の差し歯の付け根に疼くような痛みがあり、その後2、3日してから画像の赤く囲った部分が火傷をしたときのようなヒリヒリする痛みが出てくるようになりました。結局、差し歯の痛みは土台の歯の軽い虫歯のせいだとわかりましたが上あごのヒリヒリする痛みは原因がわからない状態です。
現在虫歯と差し歯の治療中ですが膿んでるわけでもないですし、写真で見る限り特別赤くなったり白くなったりしている様子も無いのですがどういう可能性があるでしょうか?あと、気になって舌先で押したり触ったりしてしまいがちなのですが、そういうこともしないほうがよいですか?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
差し歯の痛みと上顎の痛みについては、いずれも虫歯により生じた可能性があります。虫歯の進行により歯の神経を抜く治療を行った後、差し歯を入れたのでしょう。そこに虫歯が発生し、虫歯菌が根の先から周囲の骨に拡がって炎症が生じると上顎にヒリヒリした痛みが生じてもおかしくありません。また、虫歯以外の原因としては口腔カンジダ症、火傷、口内炎、扁平苔癬、口蓋がんの可能性が考えられます。
年齢 |
性別 |
相談日 |
20代 |
男性 |
2018年4月14日 |
【相談者】2018年4月14日 I
質問
中学時代にストレスが原因でガスが頻繁に出るようになりました。食生活も変えてますが、治らず今年の2月に大腸カメラを調べたのですが異常はありませんでした。呑気症ではないかと思い、質問しました。呑気症は治せる病気なのでしょうか?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
噛みしめや舌の後方部を口蓋粘膜に付ける癖があると、唾液を嚥下する際に空気を一緒に飲み込んでしまい、噛みしめ呑気症を引き起こします。胃腸に異常がない場合は呑気症が疑われます。呑気症は上記の癖を止めると治すことが可能です。癖をなくすための方法を行動変容療法といい、スプリントというマウスピース状の装置を作製して日中に装着します。
年齢 |
性別 |
相談日 |
40代 |
女性 |
2018年3月20日 |
【相談者】2018年3月20日 S
質問
他の方も書かれている質問で恐縮です。シェグレン検査後、唇の麻痺があまり戻りません。しこりも残っています。検査後もう少しで一カ月となります。医師は日常生活に支障なしと言いますが、支障があります。また今後一生このままですかと尋ねたら、可能性はあると答えました。検査前にこのようになるという説明は一切ありませんでした。病気のこともあり、精神的に参っています。今後、どのようにしたら早く治りますか?
また医師に神経を切られたり、なにかおかしな施術をされた可能性はあるのでしょうか?もちろんそんなことを医師に聞いても答えないと思いますが、病院への対応も含めできることを教えてください。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
ドライマウスの原因のひとつにシェーグレン症候群があります。この病気は自己免疫疾患の一種で、自分のリンパ球が唾液腺や涙腺などの腺組織の細胞を異物と見なして攻撃することによって生じ、唾液や涙が減少してドライマウスやドライアイを引き起こします。
シェーグレン症候群の検査のひとつに口唇生検があります。唇の粘膜下組織には「口唇腺」という小さな唾液腺が多数ありますが、口唇生検の際は唇の粘膜を切開し、内部の口唇腺を数個摘出して、自己免疫反応が生じているかどうかを調べます。
体の皮膚や粘膜には細かい神経が網目状に走行しており、皮膚や粘膜を切開するとその部分の神経は必ず断裂し、麻痺が生じます。これを避けることは不可能で、神経が切断されるとすぐには回復しません。周囲から神経が延びていつかは感覚が戻りますが、年単位の時間がかかると予想されます。
また、粘膜を切開することにより術後にしこりが生じますが、傷が治る際の正常な反応で数週間かけて徐々に治っていきます。以上のように、しこりも麻痺も口唇生検では避けられないものです。検査前の十分な説明が必要でしょう。"