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年齢 |
性別 |
相談日 |
50代
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男性
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2023年7月23日
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質問1
三年くらい前より、左下の一番奥の歯が時折痛むようになりました。その歯は、自分の記憶では、20年以上前に神経を抜き根っこの治療をして被せ物をした歯です。痛み方は、差し込むような痛み (ズキッ!とや、ミシッ!と)で、顔をしかめたり、ジンジンと痛むような痛みでした。
それで、三ヶ月毎に定期検診でお世話になっている歯科医院に行きました。歯を叩いてみたり、CTを撮ってみたりしていただいたのですが、その左下の一番奥の歯ではなく、左上の一番奥の歯や、左下の奥から二番目の歯を治療されました。その治療の後は、しばらく痛みはなかったのですが、数ヵ月後にまた左下の一番奥の歯が時折痛み、その度に掛かり付けの歯科医院に通いました。しかし、CTを撮ってもどこも悪くないと言われ、「様子をみましょう」ということでした。
確かに、痛い時もあれば、全然痛くなく二~三ヶ月続く事もあり、「気のせいか?」 とか 「ストレスのせいか?」と思ってやり過ごしましたが、ただ、歯科の定期検診が近づいてくると、どうしても左下の一番奥の歯が気になりだし、痛みも時々あり、いつからか分かりませんが、頭痛もするようになったので、歯科医の先生に「気になるからもうその歯を抜いてほしい」と言ったのですが、どうしても抜いてくれず、様子見だけで今年の四月まで時が経ちました。
今年の四月に入ってから、「絶対左下の一番奥がおかしい」と思い、症状や痛む感じやいつ鎮痛剤を服用したかなど事細かにメモに記載し、歯科医院に行きました。そうしましたら、まずは被せ物を削り、上の歯と当たらないようにして様子見。次は被せ物を取って様子見。その次は歯を奥まで削ってもらいました。CTも結構な回数撮りましたが、「歯の根っこの方には炎症は起きてないし、クラックも無い。適当な治療はできない」ということで、歯は抜いてもらえませんでした。自分は抜いてもらうつもりでいたので、別の歯科医院へ何度も変えようかと思いました。
六月に歯科医院に行ってCTを撮った時、歯茎のところに白い塊が写ってました。歯科医の先生は「唾石かもしれない」ということで、大きい病院で診てもらうようにと言われ、紹介状を書いてもらい、八月八日に大きい病院に受診する事になりました。(これ迄の経緯が長くてすみません。)
先週の日曜日(7月16日)あたりから、頭痛というか、頭重感が増し、ひどい時は手や腕で頭をおさえたくなります。頭痛(頭重感)と一緒に左下の一番奥の歯が痛みます。時に気持ち悪さが伴います。歯は、特に
◎変な話ですが、トイレで力んでいる時
◎風呂で体を洗っている時 「体が温まっている時」
◎食事中、食後,
に痛みます。この他の時も痛む時があり、気が滅入ったり、気が立ったりする事があります。
歯を磨いている時に痛みが出る時があります。(左下の一番奥の歯は痛いですが、しみたりはしません)。鏡で口の中をみてみましたが、自分では歯茎や舌の下に腫れているようなところは見当たりませんでした。
今年の四月から、鎮痛剤を結構頻回に服用しています。現在薬を、25年以上前から、ブチロフェノン系の抗精神病薬の「ハロぺリドール」 (寝る前1錠)、漢方薬でツムラの「六君子湯」 (朝夕各1包) を、今年の五月から服用しています。日頃、ブラックの缶コーヒーを一本 (260ml) (日によってコンビニのコーヒーも一回) 飲みます。
CTで写っていた影が唾石であったとして、唾石のせいで頭痛 (頭重感) がひどくなる事はあるでしょうか?あと、缶コーヒーはしばらく控えた方がいいのでしょうか?それから、歯の痛みがある間、汗が出るような運動や作業 (特に外での) は控えた方がよいのでしょうか?
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
顎下腺付近の唾石症による痛みを歯の痛みとして感じているようなので、一度口腔外科で診察を受ける必要があるでしょう。ただし、唾石症による痛みは食後に生じやすいという特徴があり、顎下部や口底の腫れもよく見られる症状であることから、唾石症であるかどうかは不明です。
頭痛(頭重感)と同時に左下一番奥の歯が痛むという点から、筋・筋膜性疼痛による歯痛と緊張型頭痛が疑われます。その場合は、入浴で体を温めることにより症状が改善するという特徴があるため、一見トランクマンさんの症状とは矛盾しているように見えますが、筋・筋膜性歯痛は力んだり食いしばったりすると症状を引き起こしやすいため、矛盾していないともいえそうです。
ご質問の缶コーヒの件については、現在の症状に関係しているとは考えにくいので控える必要はないでしょう。汗が出るような運動や作業自体が直接痛みにつながることはなさそうですが、作業中の食いしばりには注意が必要です。
質問2
歯が特に痛くなる時について、三つほど上げたうちの一つに ◎食後 と書きましたが、食事中にも頭痛と一緒に左下の一番奥の歯が痛くなります。あと質問として、いま左下の一番奥の歯が痛いわけですが、そのまわりの顎をマッサージして唾液の分泌を促したほうがよいのでしょうか?ご教示くださいますと幸いです。
【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也
唾石症の場合は、唾液が出ようとしても出られず貯留することによって痛みが生じます。従って、顎をマッサージして唾液の分泌を促すことにより痛みが悪化する可能性はあるでしょう。
質問3
ご回答いただき有難うございます。取り敢えず、八月八日に大きい病院へ行って診てもらってきます。たいへん有難うございました。
質問4
8月8日 (火曜日) に、大きい病院に行って、診察してもらいました。レントゲン・CTを撮ってもらいました。結果は、次回の診察 (9月) の時に出る予定です。触診もしていただきました。左下の一番奥の歯を叩いたりしましたが痛くなく、その奥の歯肉を指で押したら痛かったです。それで、そこの口腔外科の先生は顎の関節を疑ったようで、先生から下にあるプリントを渡されてきました。
昨日 (8月16日) も痛くて、寝る前、歯を磨いている時に、どこが痛いのか突き止めてやりたくなり、歯を磨いている最中に、左下の一番奥の歯とその周辺を歯ブラシで押してみました。左下の一番奥の歯の側面 (外側・内側) を、けっこう強めに叩いてみましたが、やはり痛くなく、その奥の歯肉を押してみましたら、下にある写真のところが痛かったです。特に矢印のところの方が痛いです。頭痛もあり、左側のこめかみを押さえたくなります。口を大きく開けると、すぐに頭が痛くなります (かなり痛くなります。特に左側が。) 。やはり顎関節症なんでしょうか?
【回答3】口腔外科総合研究所 樋口均也
顎関節症の可能性もゼロとはいえませんが、少し様子が違うようです。刺激を加えると差し込むような痛みが生じる、痛みがしばらく生じない期間があるといった症状から、三叉神経痛が疑われます。その場合は、カルバマゼピンなどの抗けいれん薬の服用により痛みを緩和することができます。
年齢 |
性別 |
相談日 |
40代
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女性
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2023年7月19日
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質問1
3日前より、口の中に口内炎ができ始めました。次の日に口の中をよく見たら、白い水泡のようなものが舌の裏にたくさんできていました。そして他の部位にもできてきてきており、かなり痛いです。ただの口内炎ではなくウィルス性もしくは細菌性のものかなあと思っているのですが。。。一体何なんでしょうか。
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
舌下面の粘膜か口底粘膜に水疱性口内炎が生じ、破れて痛みが出ているようですね。この種の口内炎としてよく見られるのが、ヘルペスウイルスによるものです。ヘルペスウイルス1型 による単純疱疹やヘルペスウイルス2型による帯状疱疹がそれに該当します。もちろん細菌感染や他のウイルス感染、また天疱瘡や類天疱瘡といった自己免疫疾患の可能性もあります。他には多型滲出性紅斑、中毒性表皮壊死融解症、スティーブンス-ジョンソン症候群といった病気の可能性もゼロではありません。。
質問2
病院に受診したのですが検査等はしてないのではっきりはせず、デキサルチン軟膏、ビタミン剤、ヘルペスも疑って抗生剤も出ました。その先生は何らかのウィルス感染かなと言っていました。心なしか良くなった様な気がしたのですが、やはり痛みがあり食事を取るのが困難な状況です。
前から歯磨き時に違和感があり、今日気づいたのですが片方の歯茎が腫れており、痛みもあります。これは悪化してるのでしょうか?今の処方薬で様子見の方がいいのか、他に何かあるんでしょうか?痛くて歯ブラシも歯磨き粉も使えず、他に何か歯磨きがわりになるようなものはありますでしょうか?
【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也
ウイルス感染を疑い、症状改善のための薬を対症療法として処方されたのでしょう。ヘルペスウイルスの感染による症状であれば、抗ヘルペスウイルス薬が有効です。ただし発症後すぐであれば効きますが、日にちが経てば効果が出にくくなります。この点を考慮して薬を出されたと推察します。
歯肉の腫れについては、今回の症状とは別に歯周病の問題が生じているのかもしれません。その場合は歯周病に対する治療や抗生物質の内服を検討することになります。歯磨き粉を使用しなくても、歯ブラシでていねいに歯を磨くことにより歯周病の問題は改善していくはずです。口内炎用のうがい薬を使用するのもよいでしょう。
質問3
以前口腔内に水疱がたくさんできてやっと治ったのですが、再度舌に違和感が出てきました。よく見ると、また舌や下唇の内側などに今度は赤い湿疹のようなものができていました。前ほどの痛みはないですが、多少痛むのと違和感があります。デキサルチン軟膏とうがいで良くなるのでしょうか?
【回答3】口腔外科総合研究所 樋口均也
今回の症状が前回と同じようなものかどうか判明しない状況ですが、まずはデキサルチン軟膏塗布とうがいを行いながら様子をみられてはいかがでしょうか。
質問4
口内炎のようなものが口の中にたくさんでき、治ってもまた再発を繰り返しています。これはヘルペスなんでしょうか?どのような検査で確定されますか?一度皮膚科を受診した時は診ただけで、わからずでした。デキサメタゾンを塗り続けるしかないんでしょうか?
【回答4】口腔外科総合研究所 樋口均也
ヘルペス感染症に対する検査としては、採血によりヘルペスウイルスに対する血清抗体価を調べることになります。口内炎の部分を切除し、特有の核内封入体の有無を調べる方法もあります。ヘルペスウイルスによる口内炎であれば、抗ヘルペスウイルス薬の内服が一般的な治療法です。
年齢 |
性別 |
相談日 |
30代
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女性
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2023年7月7日
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質問1
宜しくお願いします。1週間くらい前から、上顎の内側に火傷した時や固いもの食べて傷つけた時の感じの痛み(腫れも)がありまして、よくあることなので気にしてなかったんですが、痛みも腫れもやや引いてきてはいるのですが、まだ違和感あり鏡で確認したところ白く隆起?しています。これはなんなのでしょうか、
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
さまざまな可能性があるため絞って提示することは困難ですが、可能性がある問題を挙げてみます。
やけど(火傷)
口内炎
粘膜の外傷
遺物の迷入
骨隆起
良性腫瘍
悪性腫瘍
サイナス・トラクト(フィステル)
口腔白板症
口腔扁平苔癬
口腔カンジタ症
やけどや口内炎であれば自然治癒しますが、他の問題については何らかの検査や治療が必要となります。サイナス・トラクトとは虫歯が進行して根の先の骨の中に病巣ができ、粘膜が腫れたり痛んだりする問題です。
質問2
ありがとうございます。心配になり口腔外科専門医へ行きましたところ、治癒過程にあるだけなので問題ないと言われました治癒過程で白くなるのでしょうか?
【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也
口内炎などにより粘膜に潰瘍が生じた場合は、治癒過程で潰瘍面に白い偽膜が張る時期があります。そのような状態について説明されたのではないでしょうか。
年齢 |
性別 |
相談日 |
50代
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女性
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2023年6月30日
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質問1
はじめまして。30代前半に右上5番目の歯痛があり、近医受診。すると、歯痛箇所はそっちのけで20才に奥歯8本C1で虫歯治療を受け、当時の鉛?で十字に詰め物がありました。そこの右下奥歯2本の根幹治療として元々の歯より1/3程度まで削られ、左上奥歯1本も同様の治療を受けた後、歯髄炎で顎下から首にかけて腫れた経過があり、そこの歯科受診を止め、別の歯医者へ行きました。
漢方のような薬剤治療の後、残りの奥歯も根幹治療した方が良いと言われ、結局、8本全てが1/3程度の大きさとなり、治療が完了するまでカバーとなる歯は付けないと、仮歯のままあちこちの治療を進められ、左右バラバラに治療された為、咀嚼障害が起こり、噛み合わせが合わなくなりました。歯科医の言われた通り通院をしていましたが、最終的には、噛み合わせは専門外と言われ、そこでの治療も止めました。
その後も口腔内トラブル続出のため、痛みを最小にしてもらう治療を勧められるまま、歯自体の治療をし、左右上下奥歯4-5本全て神経抜かれていて、最初に通い始めるきっかけとなった右上4番目は抜歯されました。
そんな感じで歯科には不信感しかないのですが、歯周病は認知症やその他のトラブルへ繋がるので、定期的な歯の掃除と治療を続けています。
そこで質問なのですが、歯髄炎の頃から下の前歯4本の歯肉の腫れと、圧迫感が始まり、歯ぎしりが激しくなっています。その為、鎖骨から首周囲、頭痛が酷くなり、マウスガードや筋弛緩剤、鍼灸治療など出来ることは試しています。
また口腔外科では心療内科も勧められて、うつ剤も服用していますが改善には至らず。この半年は左の顎関節に痛みと、開口障害が起きたので、MRI、CT、シンチなどから、下顎骨の破損と頭蓋骨側の軟骨が無くなっていること、下顎骨と頭蓋骨の間に異物があるという事で、秋頃op予定です。
あまりにも頭の痛みと下前歯4本の不快感、嚙むと左顎関節のバキバキ音と痛み、最近は右側で食事をしていても、左顎関節に強い痛みを生じており、仕事もままならず、休むことや起き上がれなくなっています。問欄から、似たような症状で先生の回答を見ました。専門医の立場から、opして改善するのか、前歯4本の痛み圧迫感は治療方法があるのか、教えていただけると嬉しいです。
口腔外科では裂けた骨の箇所を切り取る、異物取り除くが骨の充填や全置換などの補強などはせず、骨と異物の大きさ分は空洞になるようです。肩首鎖骨痛、頭痛は改善されないと言われました。
過度な歯ぎしりによって前歯下4本並びの左端が内側に倒れ、3番目が左斜めになってきているので、歯並び矯正みたいなのをすれば、歯の圧迫感や首、頭痛が改善されないのでしょうか?噛み合わせの改善でマシになるような気がしますが、どうでしょうか?長々とすみません。よろしくお願いします。
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
実際に診察していないため、どのような問題が生じているのかを推測するのは困難ですが、可能性としてお話します。顎関節(下顎骨と頭蓋骨側の側頭骨との間の関節)の痛みは、顎関節症(咀嚼筋障害、顎関節痛障害、顎関節円板障害)による痛みであると考えられます。顎関節の内部の間接円板に穴が開いている、あるいは関節ネズミが生じているかもしれません。手術以外の治療で痛みが改善しない場合には、最終的に手術を選択する場合があります。既に薬物療法、運動療法、スプリント療法は受けられたのでしょうか。まずはこれらの治療法をいろいろと試してみる必要がありそうです。
下顎前歯の痛みや歯肉の腫れの原因はさまざまなものが考えられます。虫歯や歯周病、歯のひび割れなどがあれば、それらの問題に対する治療が必要です。最も疑わしいのは歯ぎしりや食いしばりの問題です。過去に臼歯の抜歯や抜髄を経験されているようですが、これらの問題も歯ぎしりや食いしばりによって引き起こされた可能性があります。顎関節症、首や肩の痛み、頭痛の原因も歯ぎしりや食いしばりが疑われます。夜間の歯ぎしりが問題であれば、スプリント療法が効果的です。日中の食いしばりや上下歯列接触癖が問題であれば、認知行動療法(行動変容法、筋弛緩法、呼吸法)、薬物療法、運動療法などが必要となるでしょう。
年齢 |
性別 |
相談日 |
30代
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男性
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2023年6月9日
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質問1
オドガイ舌リンパと呼ばれる場所付近が押したりしない状態でも凄く痛いのですが原因が知りたいです。またあくびをしたり唾を飲み込む等した時は痛みが増し、舌の根元のほうが若干痺れを感じていて滑舌も悪くなってしまっています。
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
下顎の前方にあるオトガイの下内面にあるオトガイ下リンパ節、あるいはその周辺部に痛みがあるようですね。オトガイ下リンパ節が腫れている場合は下顎前歯や歯肉、下顎骨、下唇などに細菌感染が生じている可能性があります。亜急性壊死性リンパ節炎、リンパ上皮性嚢胞への細菌感染、悪性リンパ腫なども考えられます。一方、オトガイ下リンパ節ではなく周辺の組織に問題が生じている場合は唾石症、口底がんの他、皮膚や膿疱、良性腫瘍、異物への感染などが可能性として挙げられます。
年齢 |
性別 |
相談日 |
20代
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女性
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2023年6月16日
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質問1
はじめまして。仕事が忙しくなり精神的にも不安定になり出したころから歯がツキンと痛むようになりました。痛みも不定期でご飯を食べても冷たいもの熱いものを飲んでも痛みはありません。(かかりつけ医には「歯ぎしりや食いしばる癖がある」とは言われていたのでナイトガードを使ってる状態です)。そしてツキンと痛む場所が移動するのです。右下がツキンとしたと思いきや左下や左上、右上と移動するんです…調べたら否定型歯痛が出てきたのですが心因性のものなのでしょうか?
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
歯が痛むにもかかわらず、歯自体に痛みの原因となる問題が見当たらない場合は非歯原性歯痛、あるいは非定型歯痛に該当します。
上記の痛みの原因としてよくみられるのが筋・筋膜性歯痛で、歯ぎしりや食いしばりにより生じる痛みです。受診された歯科ではこの痛みであると判断されたようですね。
他にも神経障害性歯痛、神経血管性歯痛、心原性歯痛などいくつもの原因が考えられます。心理的な問題が大きく関連する痛みとしては痛覚変調性疼痛があり、うつ病に伴う症状として痛みが生じることもあります。
質問2
早々に返信くださり、ありがとうございます!ここのところ仕事でとてもストレスを感じることがあり、頬肉を癖で意識的に噛んでしまったりしていたのでそれも一因でしょうか…?
痛みが出るようになってから、噛み締めないように意識的に上下の歯を離すようにしたりしていました。そうこうしているうちに一週間ほどいろんな箇所に出ていた痛みが、ほとんど出なくなり今は下の左右の歯が時折ツキンとするだけになりました。ツキンとする箇所は昔シーラントやCRをしていただいた箇所で一月前かかりつけ医に診て貰った時に「食いしばりが酷いから痛みが出る時があるのかも」と言われたところです。痛む頻度も減り、痛む箇所も限られてきたので、このまま様子見でよろしいのでしょうか?
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
頬粘膜(頬肉)を意識的に噛む癖は歯や筋肉にかかる負担を軽減するため、痛みの原因ではないと推察します。痛みが治ってきているのであれば、このまま様子を見られることをお勧めします。ただし、特定の歯の痛みが残る場合は治療が必要になる可能性があります。
年齢 |
性別 |
相談日 |
30代
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男性
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2023年6月9日
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質問1
オドガイ舌リンパと呼ばれる場所付近が押したりしない状態でも凄く痛いのですが原因が知りたいです。またあくびをしたり唾を飲み込む等した時は痛みが増し、舌の根元のほうが若干痺れを感じていて滑舌も悪くなってしまっています。
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
下顎の前方にあるオトガイの下内面にあるオトガイ下リンパ節、あるいはその周辺部に痛みがあるようですね。オトガイ下リンパ節が腫れている場合は下顎前歯や歯肉、下顎骨、下唇などに細菌感染が生じている可能性があります。亜急性壊死性リンパ節炎、リンパ上皮性嚢胞への細菌感染、悪性リンパ腫なども考えられます。一方、オトガイ下リンパ節ではなく周辺の組織に問題が生じている場合は唾石症、口底がんの他、皮膚や膿疱、良性腫瘍、異物への感染などが可能性として挙げられます。
年齢 |
性別 |
相談日 |
80代
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女性
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2023年5月28日
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質問1
2〜3年前からになるのですが、左の唇がうまく動かないとのことで喋りにくい状態です。かかりつけの歯科医院では内科に相談するようにと言われ、内科では神経内科を紹介され受診しました。脳のCTでは問題なかったようです。こういった症状は口腔外科で対応可能でしょうか。よろしくお願い致します
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
唇の動きは顔面神経により制御されています。脳には異常がないということですが、顔面の軟組織や骨内に顔面神経を圧迫するような病変がないか否かについて確認する必要があります。問題がない場合は、筋力低下など唇を動かす筋肉の問題ということになり、トレーニングが必要です。いずれの問題に対しても口腔外科で対応が可能です。
年齢 |
性別 |
相談日 |
30代
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女性
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2023年5月17日
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質問1
顎変形症による下顎の骨切り手術を行いました。術後2週間は経過しているのですが、昨日から右下顎部分が痛み出し、今朝鏡を見ると明らかに腫れているのがわかりました。触ったり左横を向くと若干痛みが走ります。そしてなぜか右下の奥歯も痛むようになりました。
腫れている部分を触ると硬いので骨が動いてしまったのか?ととても不安です。こういった症状は現れるものなのでしょうか?かたい物を食べたりしていませんし、顎に力が加わるようなことはしていないと思います。主治医からも激しい運動以外は普段通り生活して良いとも言われていました。再度手術になる可能性もあるのでしょうか?教えていただきたいです。
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
骨片が外れて動いてしまったのではとご心配されているようですが、骨片はスクリューやプレートなどでしっかりと固定されているはずなので、簡単に外れることはありません。腫れている部分に硬い骨の出っ張りがあるようですが、骨切り後に移動させた骨の断端に触れているだけであると推察します。
術後2週間が経過してから痛みが生じてきた問題については、術後感染、筋・筋膜性疼痛、大臼歯の根尖性歯周炎による炎症の波及などが可能性として考えられます。骨片の固定が緩んだり外れたりした可能性もゼロとは言えないので、やはり手術を受けた病院で診察を受けられることをお勧めします。
質問2
ご回答ありがとうございます。近々診察してもらうようにします。何点か追加で質問なのですが、
・顎の腫れが術後感染、筋・筋膜性疼痛、大臼歯の根尖性歯周炎からの炎症の波及といった事態である場合、抗生物質を服用すれば徐々に良くなるのでしょうか?
・術後2週間以上経過していても顎を使っている限り突然腫れが酷くなったり痛みが生じることがあるのでしょうか。
・顎の痛みが歯に現れることもありますか?
・現在下顎の一部と下唇の一部の感覚が麻痺しています。この症状はどのくらいで治まるものなのでしょうか?
【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也
顎の腫れが術後感染や大臼歯の根尖性歯周炎による炎症である場合は、抗生物質が効果的でしょう。 一方、筋・筋膜性疼痛に関しては消炎鎮痛剤が症状の緩和に役立ちます。
術後2週間以上が経過しているとはいえ、顎を使う限りは突然腫れが悪化したり痛みが生じたりする可能性はあります。また、顎の痛みの原因となる炎症が歯に波及し、歯も痛むことがあります。
下顎の一部と下唇の一部の感覚が麻痺しているのは、下顎骨骨切り術の際に下歯槽神経が損傷したことが原因です。麻痺はしばらくすると治る可能性もありますが、いつまでも治らない場合もあります。
質問3
ご丁寧にありがとうございました。大変参考になりました。
年齢 |
性別 |
相談日 |
20代
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男性
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2023年4月28日
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質問1
顎の輪郭手術(中抜き)をしてから1週間が経ちます。中抜きは顎の骨をだるま落としのように切り抜く術式です。下の前歯付近の歯茎の感覚がありません。(麻酔されている感じ)さらに下の前歯がムズムズする麻痺のようなものを夜になると強く感じます。また歯がズキズキ痛むのが続いておりとても辛いです。これは術後の合併症なのでしょうか?改善する治療はあるのでしょうか?
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
下顎の前下方部(オトガイ)が出過ぎている、後退している、上下に長すぎるなどの場合には下顎骨を切断し、オトガイ部を移動させることにより改善をはかります。これがオトガイ形成術です。
オトガイ部付近の下顎骨の内部には下歯槽神経が走行しているため、手術で神経を傷つけてしまうと下唇の知覚が麻痺したり、下顎前歯の感覚が麻痺したりします。現状、このような神経損傷が生じていると推察します。
歯がムズムズし、ずきずきと痛むということですが、一般的に歯の痛みが強い場合に歯の神経を抜く(抜髄)が行われますが、神経損傷による麻痺と痛みに対しては抜髄しても痛みが改善しにくく、かえって悪化する場合があります。従って、抜髄には慎重であるべきでしょう。
神経損傷による麻痺を伴う痛みのことを神経障害性疼痛といい、抗うつ薬や抗けいれん薬の内服が一般的な治療法となります。手術を受けた医療機関でご相談されることをお勧めします。