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口腔外科無料相談室



1年半くらい前から口の中の不快感に悩まされています

年齢 性別 相談日

50代

女性

2021年12月18日

質問1

1年半くらい前から、口の中の不快感に悩まされています。朝から寝るまで上顎がネバネバ、ベタべタして舌と上顎が吸い付きます。変な味もします。常に唾液が上顎にドロドロ溜まります。耳鼻科では亜鉛や漢方をもらいましたが全く改善されず、歯科ではドライマウス?かなくらいと言われました。

毎日毎日本当にストレスです。精神的に限界を超えています。本当につらいです。ネットでも色々調べて、自分では口腔内保湿感症、口腔心身症かとは思います。

1日たりとも何も感じない日がありません。日常生活にも支障をきたし、仕事中もつらいです。食事もとりあえず食べている感じです。食事が全く楽しめません。大学病院も考えましたがどこに行けば見てくれるかわかりません。治療となると金銭面も不安です。どうしたら、いいか分かりません。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

口の中が常に不快な状態であるという点から、ご自身で口腔異常感症や口腔心身症を疑われていますが正しい判断であると推察します。このような状態を口腔セネストパチーともいいます。

まずは医療機関で検査を受け、不快な状態の原因が実際に存在するのかどうかを調べましょう。唾液の出具合が悪かったり、口腔粘膜が乾燥している場合はドライマウスに対する治療により症状の改善が期待できます。味覚検査で異常があれば、味覚異常に対する治療により変な味は改善するでしょう。

どのような異常も見当たらない場合は感覚の異常、つまり脳の機能異常と考えられ、抗うつ薬などの薬物療法が効果的です。

日常生活の支障については認知行動療法などの心理療法が有効で、症状そのものが改善する見込みもあります。

質問2

こんばんは。口腔セネストパチーはやはり自然治癒は不可能なようですね。毎日本当に症状が辛く、精神的にまいっています。今後どのようにしていけば症状は軽減されますか?やはり病院に通わなければなりませんか?回答よろしくお願いします。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

精神的な困難については、カウンセラーによる心理療法を受けることも一案です。

 

 

舌苔治療を考えています

年齢 性別 相談日

30代

男性

2021年11月25日

質問1

舌苔治療を考えています。口腔外科ならどこでも治療していただけるものですか?例えば口腔外科のある歯科医院、クリニックでも治療してもらえるでしょうか?医院によっては対応できる症状、できない症状があるものですか?

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

口腔外科であれば舌苔の診察はしますが、残念ながら舌苔の治療を受けることは難しいでしょう。舌苔を治療する口腔外科や歯科医院は皆無に等しいといえますが、ご希望であれば地道に医療機関を探す以外に方法はないでしょう。

謝辞
分かりました。親切にわかりやすいお答え本当にありがとうございました。これからもこの知識を活用させていただきます。

 

赤い口内炎を切除したら異形成といわれました

年齢 性別 相談日

30代

女性

2021年11月11日

質問1

3週間くらい治らない痛くない赤い口内炎のようなものがあり、心配性なので口腔外科で切除してもらいました。病理検査の結果、中度異形成とのことでした。病理検査結果は下記のように書かれていました。

組織学的には領域性を有する異形上皮で、過錯角化に加え、基底層の過形成、核/細胞質比の増加、細胞の多形成や核の過染性がみられます。内部の異形度は採取された範囲においても不均一です。Moderate dysplasia相当と考えます。上皮下にはほとんど炎症性細胞浸潤を認めません。

お聞きしたいのは
1私の中度異形成というのは前がん病変なのか
2今後最低2年、3~4ヶ月おきの経過観察をすることになったが、間隔は妥当か
3わたしはがんになってしまうのか、確率はどのくらいなのか
4ネットで検索しても白板症などの情報しか出てこず、異形成というのは珍しいのか

かなり心配性で、小さい子供がいて、子供達の顔を見ていると涙が出てきます。どうかご回答お願いします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

病理組織検査の結果というものは専門用語が羅列され、専門家以外には理解できない内容ですね。口腔粘膜が白くなったり、赤くなったりする口腔白板症の病理所見では「異形成」「過形成」と表現されるのが一般的です。つまり、異形成=口腔白板症のことです。

口腔白板症はがん化する場合があるため、以前は「前がん病変 」のひとつとされてきました。口腔白板症の約1割がガン化する、というメタ分析の研究結果が今年(2021年)報告されました。メタ分析とは多数の論文の結果を集計したもので、今回は37の論文が対象でした。口腔白板症において異形成がある場合はない場合に比べてガン化しやすく、おそらく2割前後がガン化すると予想されます。

一般的な経過観察の期間は半年に1度、あるいは年に1度です。従って、3~4カ月に一度の経過観察はかなり手厚い対応といえるでしょう。

RODRİGUEZ-ARCHİLLA, Alberto, and Cristina FUENTES-PEREZ. "Clinicopathological parameters related to malignant transformation of oral leukoplakia: a meta-analysis." Cumhuriyet Dental Journal 24.2.

dergipark.org.tr/en/download/article-file/1488578

質問2

ご返信ありがとうございます。主治医の先生からは、今回取り切れているし、今後癌が発生するような確率は他の何もない人と変わらないレベルだと思ってもらって大丈夫といわれました。それは誤りということでしょうか?

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也
前回紹介したがん化の割合は異形成を伴う白板症全体を集計した結果です。この中には病変の一部を標本として採取し、病変が残っているものや、切除ではなく凍結外科療法やレーザー照射したものも混じっています。

したがって、病変を全切除した場合のがん化率は2割よりももっと小さくなります。しかし、何もない人よりはガン化の可能性が高いことも間違いありません。

質問3 
なるほどです。納得しました。全部取り切れているかの確認は、具体的にはどのように行うべきなのでしょうか…サファイアプラス?というものをネットで見ましたが、それは有効ですか?

【回答3】口腔外科総合研究所 樋口均也
全部取り切れているかどうかは摘出した病変の連続切片を作製して観察することで確認できます。摘出した境界部位に異形成部分があれば、摘出した範囲の外側の部分にも異形成病変が残っていることになります。病変組織標本を調べる以外に、口腔粘膜に蛍光を当てて調べるサファイアプラスなどの機器やヨードグリセリン液を塗布するヨード染色法などがあります。

質問4 
それは断端確認というものですよね?病理検査の結果用紙には特に何も書かれておらず…
病理検査の際は断端確認というのは必ず行うものなのでしょうか?

すみません、最後に1つだけ教えてください…今回わたしの病変は赤く(唇の粘膜の色と同じくらい)ほんの少し凹んでいました。まさに赤い口内炎という感じでした。切除する前の写真を見返したら唇の粘膜よりは赤い感じでした。光の加減で円形に赤い口内炎のように見えますが、実際は縦1〜2mm、横3〜4mmと楕円?形でした。色が赤いけども、病名をつけるなら白板症ということで良いのでしょうか。

【回答4】口腔外科総合研究所 樋口均也
がんの場合には断端確認を行いますが、今回のように良性病変では行わないと思います。ただし担当の先生が病理組織標本を自身で観察して、その結果「取り切れている」と説明されているのかもしれません。

「異形成」という病理組織所見ではどのような病気かわかりづらいため、以前のメールで「白板症」お答えしました。白板症は口腔粘膜が白くなる病気ですが、赤い部分が混じることもあるため、このような状態をイメージしてお答えしました。

正確にいうと「異形成」となる口腔粘膜病変には「白板症」「紅板症」「紅板白板症」の3種類があります。赤いだけで白くない病変だということですので「紅板症」の可能性が高いと思います。

質問5 口腔外科総合研究所 樋口均也
度々すみません。。改めて主治医に不安な点を確認したところ

● 取り切れているのは目視確認での判断
● より詳しくとなると染色で確認方法があるか、今回そこまでするものではない
● 紅板症で唇となるとかなり稀のようにネットで書いてるが、そんなことはないし、30代でもいる
● 大きなくくりでいうと紅板症
● 中等度の異形成なので癌化率は1割前後

と言われました。しかしネットでは紅板症となるとかなりの確率で癌化するし大変な疾患のように書かれています。素人のくせに恐縮ですが、ネット(いろんな病院のHP等)に書いてあることと乖離があり困惑しています。何度も申し訳ないのですが、


●取り切れているかの詳細な調査は本当にしなくて大丈夫なのか
● 異形成のレベルに関係なく、赤い病変というだけで紅板症(癌化率高)という診断になるのか
●ほとんどの症例に刺激痛有りという表記も見ましたが私は全く痛みはなかったです
●紅板症はネットで見るように、かなり稀な疾患なのか
● 主治医のいう今後の癌化する確率1割前後はそのとおりなのか

教えていただけると幸いです。

【回答5】口腔外科総合研究所 樋口均也
「取り切れているかの詳細な調査は本当にしなくて大丈夫なのか 」というご質問ですが、病変があるかどうかは目視で十分観察できます。

「 異形成のレベルに関係なく、赤い病変というだけで紅板症(癌化率高)という診断になるのか 」というご質問ですが、赤い病変というだけでは紅板症という診断にはなりません。紅斑症と診断するかどうかは担当の先生に確認してください。

「紅板症はネットで見るように、かなり稀な疾患なのか」「主治医のいう今後の癌化する確率1割前後はそのとおりなのか」というご質問ですが、紅板症は白板症と比べると稀な疾患です。紅板症が悪性化しやすいといわれるのは、異形成が強いものが多いからです。異形成の程度が弱ければ紅板症であったとしても悪性化の心配はほとんどないといえます。中等度の異形成という状態を考えて1割前後という数値が導き出されたのだと思います。

【謝辞】
詳しくありがとうございます。腑に落ちました!!口腔外科があまりなく、有名なクリニックですとセカンドオピニオンに3〜4万円かかると言われていた中で、とてもとても参考になるご回答を本当にありがとうございました。

不用意に不安にならずに、経過観察をしっかり行い、できる限りの口腔ケアを行なっていきたいと思います。本当に本当にありがとうございました。

粘液嚢胞を摘出した際に生じた粘膜のしびれ

年齢 性別 相談日

30代

男性

2021年12月8日

質問1

今年の3月末に、歯科クリニックで、左下唇にできた粘液嚢胞(ねんえきのうほう。 唾液の排出障害によってできる袋状の病気)を摘出してもらいました。傷口はふさがったものの、8ヶ月以上経過した今でも摘出箇所に痺れが残っており、食事する際などに違和感があります。

昨日、歯科クリニックに相談したところ、個人差はあるが時間とともに回復すると言われた。しかし、痺れ具合が軽減してきている感覚はなく、このまま一生痺れたままではないかと不安でいっぱいです。また、摘出前に、痺れが残る可能性があるなどの説明がなかったことも、不安の要因となっております。

痺れはどれくらいの期間で回復するのでしょうか?また、痺れ回復のために何か出来ることがありますでしょうが?

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

下唇に生じた粘液の嚢胞を摘出する際は粘膜を切開し、粘膜下の嚢胞と口唇腺を摘出します。下唇粘膜には細かい神経が網の目のように分布していて、切開すると必ず神経が傷付いて知覚麻痺が生じます。麻痺はいわば手術に付き物であり、避けることはできません。

ただしこの麻痺は切開した付近に限局され、気にしなければ食事や会話を阻害するものではありません。あまり気にせず、麻痺に神経を集中させないことが有効な対処法でしょう。

麻痺の回復期間については個人差があります。数年経過しても麻痺したままというケースもありますが、周囲から徐々に神経が伸びてきて回復するのではないかと推察します。

麻痺を回復させるための特定の方法はありませんが、肩の体操やマッサージを地道に続けると効果があるかもしれません。また、抗けいれん薬やビタミン剤、漢方薬の服用、鍼治療、水素吸引療法が役に立つ可能性はあるでしょう。認知行動療法は麻痺による生活の質の低下の改善に役立ちます。

 

 

顎変形症の手術後から続く痛み

年齢 性別 相談日

40代

男性

2021年10月28日

質問1

2020年より歯科矯正をしており、2021年の1月に歯の噛み合わせ改善の為、顎変形症の手術を受け、上顎と下顎の骨を切りました。10ヶ月経過しましたが、鼻から上唇の痺れが取れず、黙っていても常にビリビリし痛みがあります。鼻水が垂れてもわからない一方、唇は過敏になっており、ゴムの歯間ブラシがあたっただけで痛みを感じます。術後すぐは頬や下顎にも痺れはありましたが、こちらは改善しました。

鼻から上唇にかけては頬や下顎にあった痺れとは異なり締め付けられるような強い痺れがあります。術後に鼻が広がないように、鼻の中央と両サイドを糸で結んでいるそうです。
この糸が痺れに関係している可能性はありますでしょうか。

主治医の先生は時間の経過を待つしかないとおっしゃっていますが、日々ストレスを感じています。何かできる事はないでしょうか。

また今月に入り、吸収プレートが歯茎から突出してきました。主治医の先生は問題ないとおっしゃっていますが、歯茎が痩せてきているのでないか心配です。このまま様子をみて問題ないでしょうか。

チタンプレートの除去手術を受けたいと考えていますが、術後に頬がこけ、鼻の下が伸びた印象になってしまいました。除去手術を受ける事に顔の変化や、痺れの悪化を懸念し、なかなか手術に踏み切れません。プレートはやはりは除去した方がいいのでしょうか。除去しない場合のデメリットはどのような事が考えられますでしょうか。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

顎変形症に対して、上下顎骨切り術で顎骨の位置を移動して嚙み合わせを整えたということですね。通常、手術の際に神経が傷ついても時間の経過とともに治っていくものですが、中には治りきらず「神経障害性疼痛」が生じる場合もあります。

神経障害性疼痛は、感覚の麻痺と痛みが同時発生することが特徴です。治療法としては、一般的な痛み止め(消炎鎮痛剤)では効果が期待できないため、抗うつ薬や抗けいれん薬を内服することになります。他に麻薬系鎮痛薬や漢方薬なども使用することもあります。

骨切り術の際に鼻の形を整える手術も同時に行われ、鼻の中央(鼻柱)と両サイド(鼻翼)にナイロン糸をかけて引っ張り、鼻が横に拡がらないようにしているようですが、ナイロン糸をかけていても痛みが生じることはありません。従って、今回の痛みや痺れとは無関係でしょう。

骨切りして移動した骨に対して、時間とともに溶けてなくなる吸収性プレートと吸収しないチタンプレートの2種類を併用して固定したようですね。吸収性プレートに関しては粘膜が裂けて口腔内に露出しても問題のないケースが多いですが、ご心配であれば再度担当医と相談されることをお勧めします。

一方、チタンプレートは1~2年後に除去することもあれば、一生そのまま置いておくこともあります。心理的に抵抗感がない場合はあえて除去する必要はないでしょう。

質問2
先日は、ご回答いただきありがとうございました。大変悩んでおり、またご相談させて下さい。痺れや麻痺の酷い左上の歯茎が右側と比べて、痩せてしまい4本歯の根元が出てきていることに気がつきました。吸収プレートもこちら側からだけ日毎に出てきています。

もともと術後の痛みはありましたが、最近は歩く振動で痛みを感じます。定期的にクリーニングをしていただいている歯医者さんでレントゲンをとっていただきましたが、虫歯や歯茎の腫れ等の異常はありませんでした。再度、口腔外科も受診しましたが、特に問題ないとの事でした。

最近になって出てきた歩く振動で痛む原因がわからないので、矯正のワイヤーを外して様子をみる事になりましたが、痛みがおさまらなかった場合にワイヤーを外し続け、後戻りしてしまい今までの矯正が無駄になってしまうのではと大変不安です。

何か考えられる原因はありますでしょうか。私の考えとしては、多少の痛みがあっても矯正を続けたい気持ちもあります。その場合、歯や歯茎に悪影響はあるのでしょうか。主治医の先生にも相談していますが、樋口先生のお考えもお聞かせいただきたいです。どうぞ宜しくお願いいたします。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也
歯肉が痩せて歯根が露出するという現在の症状はよくみられる問題ですが、多くは歯磨きの際に歯を強くこすり過ぎて歯肉を傷つけていることが原因です。術後は知覚麻痺が生じやすいため、こすり過ぎに気づいていないのではないでしょうか。

また、歯肉が痩せる原因として次のような可能性も考えられます。手足の神経が傷つくと筋肉が萎縮して冷たくなるように、神経の障害によって歯肉が委縮したのかもしれません。他にも、矯正治療が不適切で歯肉が痩せてきたという可能性もあります。

歩く振動で痛む原因が神経障害性疼痛にあるのか、矯正治療時の歯の移動に伴うものであるのかについて、他の問題の関与の有無は不明です。矯正のワイヤーを外してみて痛みが生じない場合は矯正治療が原因となりますが、ワイヤーを再装着して痛みを我慢し矯正治療を継続するのか、あるいは断念するのかを決断する必要があります。ワイヤーを外しても痛みが変化せず持続する場合は、ワイヤーを再装着して矯正治療を再開することをお勧めします。

親知らずを抜歯した後の異物感

年齢 性別 相談日

30代

女性

2021年10月15日

質問1

4ヶ月前に左下の水平埋伏智歯の親知らずを抜歯しました。抜歯後1ヶ月~2ヶ月目は、頬のつっぱり感があり、そこから頬や顎が硬いと感じるようになり、今現在は傷口周辺の粘膜が触ると他の粘膜に比べると実際に硬くなっていて、そこから、口を動かすと粘膜の硬さを感じ、異物感があります。これは時間の経過と共に治り、感じなくなるものですか?かなりの異物感を感じるので、日々がとても辛いです。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

親知らずの抜歯後、周囲の組織が炎症を起こして徐々に硬くなることがあります。ただし、4か月経過しても症状が改善しないことは正常ではありません。通常は早期に治るものです。

何らかの細菌感染が生じている可能性があります。抜歯をした部分に、歯の一部や骨の破折片、抜歯器具の一部などが残存し、それが細菌感染の原因になっていると推察します。

進行性顔面半側萎縮症

年齢 性別 相談日

20代

女性

2021年10月15日

質問1

現在20代前半の者です。高校の時に転んで顎を打って以降、だんだんと顎の骨および頭の骨が縮んできているのを感じています。打った直後には病院に行き、骨折等もなく何も異常は見つかりませんでした。ですが、顎を打って1ヶ月後から顎の骨が溶ける、縮むような状態が始まるようになりました。元々人より顔や頭がかなり大きかったこともあり、顔が小さくなるならありがたいと思って放置してしまったのですが、顎を打って6年以上経っても縮むのが治る様子もなく、かなり不安を感じて始めています。顎が縮むことによって歯並びも悪くなる、食べ物を噛みづらい、呼吸も浅くなる等、弊害が出てきている状態です。頭の骨が縮む感覚もあり、頭がじんわり痛い感覚もあります。このような状態を放置していた自分に非があることは重々承知ですが、何かご意見をいただけないでしょうか。お忙しい中恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

確かに「だんだんと顎の骨および頭の骨が縮んで」くる病気は存在します。「進行性顔面半側萎縮症」といい、明確な原因は不明ですが、感染や外傷による自律神経系の障害が関与しているのではないかと疑われています。

高校生の時に転んで顎を打ったということですが、その際に自律神経系に障害が生じたのではないかと推察します。顎に分布している三叉神経には自律神経の一つである副交感神経が含まれますが、転倒時にこの副交感神経が傷ついて顔面に栄養障害が生じた結果、顔面半側の萎縮が引き起こされた可能性があります。

質問2

お忙しい中、ご回答いただきありがとうございます。症状に該当する病名があることに、少し安心し、病院で診てもらう勇気が持てました。そこで質問なのですが、ご相談した症状の場合、口腔外科を受診すべきなのか、もしくは形成外科を受診すべきなのか、どのような診療科に受診すべきなのでしょうか。再度質問してしまって申し訳ありません。この点についても、できれば回答いただきたく思います。よろしくお願いいたします。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

口腔外科でも形成外科でも診察は可能です。診察の際、どのような問題がどの程度生じているのか、病名は進行性顔面半側萎縮症で相違ないかを確認することになります。その後、ブロック注射や手術を検討することになるでしょう。顎や顔面を詳しく調べることに関しては、形成外科よりも口腔外科が得意とする領域です。

謝辞 
再度ご回答いただきありがとうございます。非常に参考になりました。まずは口腔外科を受診しようかと思います。また、親身かつ丁寧に回答してくださったことで受診する際の不安がかなり減りました。これまで対応していただき、本当にありがとうございました。

両頬歯茎の粘膜が、赤くただれてすごく違和感あります

年齢 性別 相談日

20代

男性

2021年10月6日

質問1

7月から、口腔扁平苔癬と診断されました。両頬歯茎の粘膜が、赤くただれてすごく違和感あり、痛みはたまにあります。うがい薬しか出してもらえてません。

最近また、舌の側面付け根あたりに小さな白いのが両方あり、痛みもなく擦っても落ちないです。またベロの下に大きな出来物ができています。痛みは朝起きたくらいにあるだけで、日常では痛みも違和感もないです。白っぽく黄色ぽく出来物周りは赤く、口内炎のみたいな感じです。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

口腔扁平苔癬は頬粘膜の両側に生じることが多く、下顎臼歯の後方の粘膜や舌縁部にも生じることがあります。症状の特徴は粘膜が白くなったり赤くなったりすることで、痛みを伴います。確かに今回の症状は該当していますね。

口腔扁平苔癬に対してはうがい薬やステロイド軟膏の使用の他、漢方薬やビタミン剤などの内服も効果的です。

両側舌縁部の白いものが扁平苔癬であるのか、別のものなのか、頂いたお便りだけでは判断できません。また、舌下面もしくは口底部の出来物についても正体は不明ですが、口腔がんの初期症状として痛みが挙げられるため、このまま放置せず受診されることをお勧めします。

抜歯後にその部分から出てくる液体が気になります

年齢 性別 相談日

50代

女性

2021年9月25日

質問1

半年程前に歯科で左上6番の根の治療中に上顎洞と交通し、頬に膿が溜まり副鼻腔炎になってしまったので口腔外科で抜歯、洗浄していただきました。すると、それまで問題のなかった左上7番に痛みが出て何もしていなくても痛くて鎮痛剤を飲まないと生活できなくなってしまいました。

歯科に相談したところ、三本のうち一本の根が石灰化しているとのことで歯を切って二本の根の部分だけ残すことになり、石灰化した根の部分の歯を抜歯しました。傷が癒えたら被せ物をするという予定で治療中です。

今回の相談は、その切った歯の抜歯部分の辺りからずっと塩辛いような苦いような液体が出ていて非常に不快でたまらないことです。

その件で口腔外科にも紹介状を書いてもらいましたが、歯茎の骨の間から出ている体液とのことで特に治療はありませんでした。この液が出るようになってから舌もピリピリするようになり、憂鬱でしかたありません。鼻から流れてくるとのことだったので耳鼻科で上顎洞のCTを撮りましたが膿どころかすごくきれいな上顎洞でした。結局原因はわからず、治療もできずこの先ずっとこのままかと思うと気が重いです。こういう事例ってあるのでしょうか?

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

同様のケースとして、抜歯後にその部分から出てくる液体が気になる、舌がピリピリするというような症例は経験しています。まず抜歯した部分から出る液体の正体としては膿や浸出液が考えられますが、液体が出てくるような感覚だけがあり、実際には何も出ていない場合もあります。

舌がヒリヒリする状態は舌痛症が疑われます。何らかの理由により粘膜や神経に異常が生じている可能性があります。

上記の症状については、原因が判明すればそれに応じた治療法があり、原因不明の場合でも薬物治療により症状の改善が期待できます。

下唇の細長くて白い病変

年齢 性別 相談日

 歳

女性

2021年8月30日

質問1

メール失礼します。心配なことがありご連絡しました。3週間ほど前に唇に違和感があり気づいたのですが、下唇の右側の内側と外側の間の部分に白い線のようなものがあります。外から見た時少し白い線が見えます。長さが5mmくらいで幅は細いです。何時から出来たのかは自覚はなく、わかりません。しかし、以前はありませんでした。触ったかんじでは、特にザラつきや盛り上がり、しこりは感じず、痛みもありません。出血もないです。

唇の違和感に関しては、まず内科に行って診察したところ唇が腫れている、浮腫だろうとの事でアレルギー用の薬を処方されました。今は唇の違和感に関してはその薬を飲んで様子を見ています。

また白い線に関しては、歯医者でみて頂いた所、最近できた物ではなく昔に出来たと思うと言われ特に問題は無いだろうということだったのですが、それ以上の説明もなくどうしても気になってしまい不安で連絡しました。

これは白板症などでしょうか?自然と治癒することはあるのでしょうか?唇をめくった状態の写真も合わせて、お送りさせていただきます。とても不安なため回答頂けると助かります。お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

下唇粘膜の一部が白く変化しているようですが、拭って取れる場合はベラーク(白苔)という付着物です。粘膜の表面に繊維質を中心とした滲出物が付着したもので、急性膜性カンジダ症ややけど、口内炎の跡として生じます。歯科を受診された際、拭い取れないことは確認済みでしょうか。

一方、拭っても取れない場合は白板症が疑われます。粘膜上皮が肥厚し、深部の血液の色が見えにくくなることにより白く見えます。白板症であるか否かを知るためには、切除して病理組織検査を行い確認することになります。

質問2

ご回答ありがとうございます。少し膨らんでいるような感じもあり、拭っては取れませんでした。このような場合は、歯科口腔外科を受信するのがいいのでしょうか?また膨らみがある場合は、白板症とは異なりますでしょうか??

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

口腔外科を受診されることをお勧めします。白板症は平坦なケースが多くみられますが、膨らむ場合もあります。

質問3

忙しい中ご回答ありがとうございます!口腔外科を受信してみようと思います。また唇の違和感に関して、内科から処方された薬ではあまり効果を感じられないのですが唇の白い線と何か関係ありますでしょうか?唇の違和感としては、腫れているような痺れているような感じです。

【回答3】口腔外科総合研究所 樋口均也

内科でアレルギーによる浮腫と診断され、抗アレルギー薬を処方されたのですね。効果がなければアレルギーは否定されるでしょう。

質問4

ご回答ありがとうございます。アレルギーでない場合は、白い線と何か関係はありますでしょうか?

またもう1つ別件で質問なのですが、べろの裏の片方が白く腫れていて痛いのですが口内炎でしょうか?

【回答4】口腔外科総合研究所 樋口均也

白い線の正体が不明なので、違和感との関係については言及できません。白板症では違和感が生じるとは考えにくいため、その違和感は神経(オトガイ神経下唇枝)の異常によるものと推察します。

また、舌下の口底部には唾液が流れる管(ワルトン管)が走行し、前方部の舌下小丘から唾液が流れ出ます。この周辺部が傷ついたり、細菌感染を起こすと腫れて痛む場合があります。