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口腔外科無料相談室



舌の表面や頬の裏側、歯茎の裏側を薄い膜が一枚覆っているような感覚

年齢 性別 相談日
40代 女性 2012年5月30日

【相談者】2012年5月30日  女性 S

質問1

うまく言い表せないのですが、舌の表面や頬の裏側、歯茎の裏側を薄い膜が一枚覆っているような感覚で、歯磨き粉が沁みたりぴりぴりとした痛みがあって、食事中もざらざら感や痛みがあります。

しょっぱいものをたくさん食べてしまったような、唇がたてにしわしわになってるような感覚もあります。症状は二ヶ月前くらいからあり、少し良くなったりまた痛くなったりを繰り返しています。かかりつけの歯医者でアズレイを処方されましたがこれが効いているかどうかはよくわかりません。

5年ほど前に同じような症状が出て大きい病院でも診てもらいましたが、その時も原因不明のまま結局自然と治まりました。何を心配してどこの科にかかっていいかもわかりません。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

口腔粘膜が荒れている、あるいは荒れたような違和感があるようですね。粘膜が荒れる原因にはドライマウスやカタル性口内炎、逆流性食道炎などさまざまなものがあり、薬物や歯科金属によるアレルギーや口腔アレルギー症候群も含まれます。歯磨き粉に含まれる合成界面活性剤で粘膜が荒れるケース、扁平苔癬やクローン病などもあります。

また、粘膜が痛む病気としては舌痛症や疼痛性障害、虚血性心疾患、脳腫瘍、脳梗塞、ギランバレー症候群、多発性強化症などがありますが、実際は荒れてないのに荒れているように感じる場合は口腔異常感症が疑われます。

まずは、粘膜の異常の有無について確認することが第一です。口腔外科か耳鼻咽喉科を受診されることをお勧めします。

【相談者】2012年5月28日  女性 S

質問2

ていねいな回答をありがとうございます。口腔内は見た目にはなんの異常もなく、舌の色も普通に赤い色のみでキズも腫れも苔状のものもありません。症状は質問した日よりは幾分マシになっています。

ただ、毎年冬に口角炎になり、今も歯医者の治療の時に切れては治る…を繰り返しています。歯医者では特に他の医者への受診は勧められていませんが、治療が終わったら別の病院を探してみます。お忙しい中、ありがとうございました。

食事中に唾液が過剰に出過ぎて困っています

年齢 性別 相談日

70代

男性 2012年5月22日

【相談者】2012年5月22日 70代 男性

質問

食事中に唾液が過剰に出過ぎて困っています。普段摂取している薬は前立腺肥大の治療薬とそれほど強くない催眠薬に数種のサプリメントです。何か良い治療役はないものでしょうか。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

唾液が過剰に分泌される状態を「唾液分泌過多症」「流涎症」といいます。例えば狂犬病を発症するとこのような症状が現れますが、他にパーキンソン病、農薬(有機リン剤、硫酸ニコチン剤)による中毒、ジフテリアなどでも唾液分泌量が増えるといわれています。しかし、これらの問題があるとは書かれていないことから、本当に唾液量が増えているのか疑問を感じます。

唾液が口の中に溜まるのは、実はうまく飲み込めていない場合が多いのです。これを「唾液嚥下障害」といい、原因としては食道腫瘍や脳血管障害、重症筋無力症、ギランバレー症候群、顔面神経麻痺、聴神経腫瘍などさまざまなものがあります。一方、唾液分泌量が低下するドライマウスの場合は唾液がネバネバして飲み込むのが気持ち悪くなり、結果的に唾液が口の中に溜まるようになります。

前立腺肥大治療薬や睡眠導入剤には唾液の分泌を抑制する副作用があるため、ドライマウスから唾液嚥下障害が生じている可能性もあります。

唾液分泌量の多少や原因となる病気の有無について、一度詳しい検査を受けられることをお勧めします。

真珠種の摘出手術後に生じた舌の違和感

年齢 性別 相談日
60代 女性 2012年5月19日

【相談者】2012年5月19日  女性 W

質問1

舌の違和感に悩まされています。過去に二度、真珠種の摘出手術を受けています。その時に、味覚の神経を傷つけて、自分から見て右側の舌の一部に味覚を感じない部分があります。そういう状態と長年付き合ってきたのですが、1年前ぐらいから、舌全体がピリピリしたり熱を持ったり、喋り難くなったり、就寝時に上あごが乾いて舌が張り付いたような感じで目が覚めたりします。

ドライマウス・口腔熱感症では、と自分で感じ、定期的に通う耳鼻科や、口腔外科で調べてもらうのですが、異常なしと言われます。本人に自覚症状がありながら、外から見た目に異常がない・・・ということで困り、漢方薬局でも、薬を出してもらいましたが、改善は見られません。肩の痛みもあり、接骨院にもかかっていますが、これも、効果が感じられません。何か、アドバイスいただけるとありがたいです。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

真珠腫とは中耳炎を繰り返すことによって生じる腫瘍性の病変で、手術の際その付近を走行する鼓索神経を傷つけると、味覚の低下や消失を招く場合があります。鼓索神経は舌まで伸び、舌の知覚を司っているからです。

神経が傷ついて麻痺した後、再生する過程で神経の線維が混線(エファプス)すると、ピリピリ感や痛みが生じます。このような「不快な異常感覚」(英語でdysesthesia)は、「神経障害性疼痛」の一種です。

治療法としては三環系抗うつ薬や抗てんかん薬、抗不整脈薬、麻薬系鎮痛剤などが使用されます。通常これらの薬物を内服すると症状の消失や軽減がみられるものですが、中にはどのような治療を行っても症状が持続するケースもあります。

【相談者】2012年5月19日  女性 W

質問2

樋口均也先生、ご丁寧なお返事ありがとうございました。症状は、義母(95歳)の介護を施設にバトンタッチしたと同時に始まったような気がします。心身の疲弊が遠因かもしれません。

ご紹介いただいたお薬は、耳鼻科・口腔外科で処方されるのでしょうか。それとも内科か心療内科で相談するのが望ましいのでしょうか。お忙しいのに厚かましいとは存じますのが、お時間のできたときで結構です、もう一度お教えいただけないでしょうか。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

耳鼻咽喉科、口腔外科、心療内科いずれの診療科であっても薬は出してもらえると思いますが、神経損傷による麻痺や痛みを専門的に診療するのはペインクリニック(麻酔科)です。

【相談者】2012年5月21日  女性 W

質問3

樋口均也様、たびたびのご回答、ありがとうございます。おかげさまで、続いていた不快症状に、解決の糸口が見えてまいりました。ペインクリニックを探してみます。心から感謝申し上げます。

1歳5ヶ月の息子の下唇にできた粘液のう胞

年齢 性別 相談日
20代 女性 2012年5月18日

【相談者】2012年5月18日  女性 J

質問

1歳5ヶ月の息子の下唇の内側に5㎜程ののう胞が出来ています。下唇の内側を怪我した時に出来たと思いますが、もう2ヶ月ぐらい経っています。かかりつけの耳鼻科で診てもらったらのう胞と診断され、触らなければ治ると言われましたが、触り続けると手術をしなければいけないと言われました。

息子は口の中に指を入れる癖があり、それを止めさせれば自然と治るものなのでしょうか?のう胞は少し大きくなり、赤く血豆の様になり小さくなって、また水ぶくれの様な感じになるのを繰り返しています。

まだ小さいので手術はなるべく受けさせたくありません。全身麻酔で手術を受けたという例もネットでみました。もし方法があるなら自然と治したいと思います。もし手術しか方法がないとすると、どのようにするのでしょうか?レーザーだけで済む方法などご存知であれば教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

下唇を怪我した際に「口唇線」という唾液腺が傷ついたため、唾液が周囲に溢れ出して溜りのう胞が生じたのでしょう。粘液のう胞は触らなければ自然に治るというものではなく、口唇線も含めてのう胞を摘出する必要があります。レーザーでのう胞を焼灼しても口唇線が残っている限り再び唾液が溜り、粘液のう胞は再発してしまいます。

しかしながら緊急性を要するものではないため、小学校入学後に局所麻酔下での手術を容易に受けられるようになった時点で摘出されるとよいでしょう。

麻酔の注射後からピリピリと痺れ、顎も少し痛い

年齢 性別 相談日
20代 女性 2012年5月17日

【相談者】2012年5月13日  女性 C

質問

4年ほど前、左側奥から3番目と4番目の歯を麻酔をして虫歯治療しました。その直後から治療した歯の下に違和感があります。症状としては皮膚を触ると少しピリピリと痺れ、顎も少し痛いです。ただ何にもしなければ大丈夫です。治療した歯科医院ではなく違う歯科医院でみていただいた所、治療の際の麻酔鍼が神経を傷つけてしまったのではないかという事でした。

虫歯治療で神経を傷つけてしまう事はある事なのでしょうか?また治療をすれば治る可能性はあるのでしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

下顎骨の「下歯槽神経」は、前から5番目の第2小臼歯の下方にある「オトガイ孔」という穴から下唇まで走行しています。ここに麻酔の注射を打つと稀に神経が傷つくケースがあるため、結果として痺れや痛みが生じたのでしょう。これを「神経障害性疼痛」といい、麻痺はしばらくすれば治る場合もありますが、後遺症として永久に治らない可能性もあります。現時点で4年間症状が持続していることから判断すると、残念ながら後者の可能性が高いと考えられます。

痛みに対しては抗うつ薬の内服が効果的ですが、抗けいれん薬や漢方薬、星状神経節ブロック、温熱療法、はり治療などを行う場合もあります。

上顎に違和感があり唾を飲むと痛む

年齢 性別 相談日
30代 女性 2012年5月13日

【相談者】2012年5月13日  女性 C

質問

二三日前から、上顎に(ぷくっと膨らんだ辺り)違和感あり、先程から急に唾を飲むなどで、耳のした辺りにまで痛みが走るようになりました。朝には、痛みのある側だけに頭痛もありました。口のなかを見ても、特に何もありません。何かわかりますでしょうか。よろしくお願いいたします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

上顎のどの部分が膨らんでいるかにもよりますが、唾を飲む時に痛むなら真ん中ではなく側方と推察します。上顎の側方かつ後方では、親知らずの周囲の粘膜が炎症を起こして痛むことがよくあるのですが、親知らず周辺が痛んでいるのではないでしょうか。

あるいは、親知らずの手前の歯の神経に問題があって痛んでいる可能性もあります。顎関節症や茎状突起過長症、耳下腺炎、側咽頭隙の炎症やガンなどが疑われるため、歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科で痛みの原因を調べることをお勧めします。

親知らずを抜歯に生じたしこりと痛み

年齢 性別 相談日
20代 女性 2012年5月13日

【相談者】2012年5月13日  女性 YR

質問

3ヶ月前に、左下の親知らず(埋伏知歯)を抜歯しました。腫れは1週間ほどで、痛みは2週間ほどでひきました。その後、顎の内側に小さなしこりのような物が残りました。抜歯をして2か月後に再度、腫れと痛みが出ました。すぐに病院へ行き、膿を取って頂きました。

頬が奥歯にかぶるような口内をしているので、抜歯後の穴に食べかすが詰まりやすいのでは、との事です。薬をもらい、3日ほどで落ち着きましたが、今月に入り再び腫れてきました。前より腫れはひどくないのですが、膿が出た為、再度病院へ行きました。先生もなぜ腫れるのか不思議がっていました。膿を取り、薬で少し落ち着きましたが、薬を使い切った頃から、また腫れと痛みが出てきました。膿も毎日出てきます。

腫れている部分は熱く、日曜のため、病院に行くことも出来ず心配です。ここのとこ、よく風邪をひくため、免疫力が弱ってるのかもしれません。もし何か思い当たる原因などがありましたら、ご教示お願い致します。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

親知らずを抜いて3ヶ月が経過すれば、抜歯によって生じた穴(抜歯窩)は塞がり、食べかすが詰まることはないはずです。従って他の何らかの異物が顎の内側(舌側)に埋まり(迷入)、それが原因で感染が続いているのではないかと推察します。異物として考えられるものは以下の通りです。

親知らずの一部抜歯の際に折れて迷入した舌側の骨抜歯時に使用したガーゼ縫合針

エックス線撮影やCT検査で異物の有無を確認し、あれば取り除く必要があります。

1~2ヶ月程前から左耳横の骨が出てきています

年齢 性別 相談日
30代 女性 2012年5月10日

【相談者】2012年5月10日  女性 KY

質問

65歳になる父の事ですが1~2ヶ月程前から左耳横の骨が出てきています。掛かりつけの歯科医では歯の噛み合わせが悪くて筋肉が硬くなっていると言われ噛み合わせの調節で様子を見ています。段々大きくなっている様ですが噛み合わせが原因でしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

左耳付近の皮下や筋肉に腫瘍かのう胞が生じている可能性があり、その場合は手術で取り除く必要があります。また、側頭骨や下顎骨の下顎突起に生じた骨腫や軟骨腫の場合にも、摘出手術が必要となります。

一方、筋肉の凝りが原因である場合は噛み合わせより食いしばりに注意が必要で、対策としてスプリント療法を行います。

下顎突起の動きによっては開口時に突出した状態になることもありますが、治療の必要はありません。

その他、顎関節や皮下組織が細菌感染による炎症のために腫れている可能性もありますが、局所を清潔に保って抗生物質を服用すれば治癒するでしょう。

多発性骨髄腫に対する下顎骨切除後に生じた痛み

年齢 性別 相談日
70代 女性 2012年5月9日

【相談者】2012年5月9日  女性 T

質問1

80才の義母は多発性骨髄腫で1年半前に下顎右の骨切除手術をしました。術後1年程で痺れは軽減しますと担当医に言われたらしいのですが、日に日に痺れの範囲も下唇全体になり、痛みも強く、口が乾いて開かない時などもあります。半年に一度の診察では、もう治らないと言われた様で薬も無いとも言われた様です。他の口腔外科を訪ねた方がいいのでは?とも思うのですが。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

多発性骨髄腫とは、形質細胞が増殖する血液の腫瘍(ガン)の一種です。血管以外のいろいろな場所に病巣が生じ、骨の場合はエックス線写真に多数の穴開き像が観察されます。おそらく病変が下顎骨に限局したため、右側下顎骨切除術を受けられたのでしょう。

下顎骨の内部には下歯槽骨神経が走行しているため、手術の際に神経が損傷されて麻痺が生じたと考えられます。「痺れは軽減します」という言葉から、神経の切断には至らないものの、何らかの損傷が加わったことは確かでしょう。

神経の損傷は時間の経過とともに徐々に回復する場合もありますが、永久に回復しない場合もあります。しかしいずれのケースであっても、神経損傷による麻痺では「神経障害性疼痛」とよばれる痛みや違和感が生じます。これらの痛みに対しては抗うつ薬や抗けいれん薬、漢方薬、はり治療などが有効なので、一度ペインクリニックでご相談されることをお勧めします。

【相談者】2012年5月10日  女性 T

質問2

この度は早々に回答をいただき、ありがとうございました。痛みが少しでも軽減出来る事を願い治療法を探してみます。

脳梗塞後の口の中の痛み

年齢 性別 相談日
50代

女性

2012年5月7日

質問

90歳の母についてです。脳梗塞を2回発症し、軽い右半身マヒがあります。過去に帯状疱疹でペインクリニックにかかったこともあります。1年前より口腔内の痛みを強く訴えます。

歯科も、何度も受診しましたが異常ないとの診断でした。軽い認知もあるため、痛みの程度ははっきりしませんが、かなり強い痛みのようです。痛いとは言いますが、食事は食べることができます。

痛みを楽にする方法などありましたらお知らせください。口腔ケアは、毎食後行いオーラルバランス使用しています。

回答

脳梗塞後の痛みということから「視床痛」が疑われます。この病気は脳内部の問題によって口腔内に痛みを感じるものですが、治療法としては抗うつ薬や抗けいれん薬の内服のほか、脳外科手術による対応も行います。

また、視床痛以外に帯状疱疹後神経痛や舌痛症、非定型歯痛、筋・筋膜痛、口腔カンジダ症、疼痛性障害などの可能性も考えられます。これらの病気の場合も薬物による治療が中心となりますが、帯状疱疹後神経痛や筋・筋膜痛に対しては、それぞれ星状神経節ブロックやスプリント療法などが有効な場合もあります。