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口腔外科無料相談室



多発性骨髄腫に対する下顎骨切除後に生じた痛み

年齢 性別 相談日
70代 女性 2012年5月9日

【相談者】2012年5月9日  女性 T

質問1

80才の義母は多発性骨髄腫で1年半前に下顎右の骨切除手術をしました。術後1年程で痺れは軽減しますと担当医に言われたらしいのですが、日に日に痺れの範囲も下唇全体になり、痛みも強く、口が乾いて開かない時などもあります。半年に一度の診察では、もう治らないと言われた様で薬も無いとも言われた様です。他の口腔外科を訪ねた方がいいのでは?とも思うのですが。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

多発性骨髄腫とは、形質細胞が増殖する血液の腫瘍(ガン)の一種です。血管以外のいろいろな場所に病巣が生じ、骨の場合はエックス線写真に多数の穴開き像が観察されます。おそらく病変が下顎骨に限局したため、右側下顎骨切除術を受けられたのでしょう。

下顎骨の内部には下歯槽骨神経が走行しているため、手術の際に神経が損傷されて麻痺が生じたと考えられます。「痺れは軽減します」という言葉から、神経の切断には至らないものの、何らかの損傷が加わったことは確かでしょう。

神経の損傷は時間の経過とともに徐々に回復する場合もありますが、永久に回復しない場合もあります。しかしいずれのケースであっても、神経損傷による麻痺では「神経障害性疼痛」とよばれる痛みや違和感が生じます。これらの痛みに対しては抗うつ薬や抗けいれん薬、漢方薬、はり治療などが有効なので、一度ペインクリニックでご相談されることをお勧めします。

【相談者】2012年5月10日  女性 T

質問2

この度は早々に回答をいただき、ありがとうございました。痛みが少しでも軽減出来る事を願い治療法を探してみます。

脳梗塞後の口の中の痛み

年齢 性別 相談日
50代

女性

2012年5月7日

質問

90歳の母についてです。脳梗塞を2回発症し、軽い右半身マヒがあります。過去に帯状疱疹でペインクリニックにかかったこともあります。1年前より口腔内の痛みを強く訴えます。

歯科も、何度も受診しましたが異常ないとの診断でした。軽い認知もあるため、痛みの程度ははっきりしませんが、かなり強い痛みのようです。痛いとは言いますが、食事は食べることができます。

痛みを楽にする方法などありましたらお知らせください。口腔ケアは、毎食後行いオーラルバランス使用しています。

回答

脳梗塞後の痛みということから「視床痛」が疑われます。この病気は脳内部の問題によって口腔内に痛みを感じるものですが、治療法としては抗うつ薬や抗けいれん薬の内服のほか、脳外科手術による対応も行います。

また、視床痛以外に帯状疱疹後神経痛や舌痛症、非定型歯痛、筋・筋膜痛、口腔カンジダ症、疼痛性障害などの可能性も考えられます。これらの病気の場合も薬物による治療が中心となりますが、帯状疱疹後神経痛や筋・筋膜痛に対しては、それぞれ星状神経節ブロックやスプリント療法などが有効な場合もあります。

    親知らず抜歯後の麻痺と痛み

    年齢 性別 相談日
    30代

    女性

    2012年5月7日

    質問1

    3/1に総合病院口腔外科にて右奥歯の親知らずを抜歯、その直後から右前歯のねじれるような、圧迫されるような強い痛みがでて、ドライソケットによるものでそれが治れば良くなるだろうということでした。

    二ヶ月以上たちますが、最初の一ヶ月より痛みは軽くなりましたが、今もずっと寝てる時以外は常に痛いです。先日また急に痛みが出てこのまま時間が経つのを待っていていいのか、顔面神経痛などとはちがうのかと疑問に思いメールさせていただきました。

    顎の皮膚の感覚は普通にあるますが、圧迫や痺れがあります。夜やストレスを感じると痛みがまします。この痛みについて分かることがありましたらご連絡下さい。

    回答1

    親知らずの抜歯後に生じた穴(抜歯窩)は、通常抜歯直後に血液で満たされるため骨がむき出しになることはなく、表面が上皮という粘膜で徐々に覆われていきます。ところがこの上皮ができず、骨がむき出しのままになるのがドライソケットという状態であり、強い痛みが発生します。ドライソケットは数日から長くても1〜2週間で改善し、抜歯窩は治っていくものですが、2ヵ月以上も痛みが続くということは、普通のドライソケットではありません。ただし口腔内にガンが生じ、放射線照射を受けたことがある場合に限り、ドライソケットがいつまでも治癒しないケースがあります。

    しかし、すでに十分すぎる時間が経過していることから、抜歯窩は塞がってきれいに治っているのではないでしょうか。それならドライソケットではありません。

    ドライソケットでない場合、考えられる痛みの原因として「末梢性神経障害性疼痛」があります。これは神経が傷ついて麻痺が生じた後、神経が正常に回復することなく痛みや違和感が持続する状態です。親知らずの下の骨の中に下歯槽神経という神経が走っていますが、抜歯の際この神経を傷つけた結果、麻痺と痛みが生じたのではないでしょうか。

    上記の痛みに対しては、星状神経筋ブロックや温熱療法、はり治療、ビタミン剤、抗うつ薬、抗けいれん薬、漢方薬などさまざまな治療法があります。早期の治療であるほど治る確率が高くなるため、抜歯された口腔外科を再度受診し、今後の治療法について相談されることをお勧めします。

    質問2

    お返事ありがとうございました。先日トリプタノールをだしてもらいました。寝る前に一錠、2日のみましたがまだ効果はないようです。こちらのHPを拝見して、非定型歯痛と症状が同じなので、私はから三環系抗鬱剤は効かないですか?といってだしてもらって、先生はその場でネットと辞書で調べている状態で。この痛みを治していただけるのか少々不安なのですが、少し様子をみたいと思っています。お忙しいところ返信ありがとうございました。

    回答2

    早く改善されるといいですね。いつでもお困りの際はご相談ください。

    質問3

    わざわざメールをありがとうございました。2ヶ月間歯の痛みで、地元の病院、他の二つの県と走り回って疲れてしまいました。ちょっと一休みのつもりで様子をみたいと思います。
    伺うことになるかもしれません、その時はどうぞよろしくお願いします。

    回答3

    了解しました。回復の兆しが見えるといいですね。

     

    下の歯の歯茎の内側に、丸い出来物があります

    年齢 性別 相談日
    30代 男性 2012年4月28日

    【相談者】2012年4月28日  男性 MY

    質問

    下の歯の歯茎の内側に、丸い出来物があります。年々増えてきて、硬いのですが癌みたいな物なんでしようか!?大分若い頃からありますが、いたみはありません。教えて下さい。お願いいたします。

    【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

    下顎の内側(舌側)には硬い膨らみが幾つも出現する場合がありますが、それほど珍しいことではなく、通常は癌ではありません。

    この膨らみは下顎の骨自体が膨らんでいるもので「下顎隆起」「骨隆起」「外骨症」とよばれ、本来の骨の形が少し変化しただけのもので治療の必要はありません。

    骨の膨らみは歯ぎしりや食いしばりなど噛む力によるもので、歯に無理な力がかかり続けると体が歯を守ろうとします。その反応から生じた骨の膨らみなのです。

    骨の膨らみの増大化を防ぐためには、食いしばりに注意するとともに、就寝時歯ぎしりから歯を守る装置即ちオクルーザル・スプリントを装着することが有効です。

    術後性頬部のう胞に対する治療法の選択

    年齢 性別 相談日
    60代 男性 2012年4月27日

    【相談者】2012年4月27日  男性 H

    質問1

    お忙しいところ、ご相談いたします。経緯は、昨秋右上6番(8年前に根管治療している)の歯茎が腫れて出血・痛みがあり、歯科医院で治療をしてもらい、その時にX線撮影で歯根が割れているので抜歯した方が良いと言われたが放置。今年になって出血や歯の動揺も有り抜歯してブリッジにと思い、総合病院の口腔外科を受診。X線写真で上顎洞炎を起こしていることとが判明。さらにCT撮影で上顎の骨が溶けて?胞が眼球のすぐ近くまで大きくなっていることがわかる。

    40年近く前に蓄膿症の手術をしていたので、術後性頬部?胞と診断される。根治手術と同時に抜歯する必要があるといわれる。現在、右頬(右目下)に違和感有り、クラビット状500mgを服用している。

    それで質問ですが、このまま口腔外科で手術をした方が良いのか、あるいは耳鼻咽喉科で診てもらい、内視鏡手術後に口腔外科で抜歯した方が良いのか戸惑っています。先生のご意見をお聞かせ頂ければと思い、ご相談いたしました。よろしくお願いします。

    【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

    右上6番の歯根破折と破折部分の根尖性歯周炎、歯性上顎洞炎、術後性頬部嚢胞が生じているということですね。歯性上顎洞炎への対応として、肥厚して炎症が治まらない上顎洞粘膜を?離して取り除き、鼻腔と交通させる穴(対孔)を開ける手術があります。これを「上顎洞根治術」といい、かつては盛んに行われたものの、内視鏡手術が発達した現在ではほとんど実施されていません。

    40年前に受けられた蓄膿症の手術とは、上記のようなものではないでしょうか。口腔外科で抜歯と根治術が予定されているということから、現状では上顎洞に本来あった粘膜ではなく、肉芽組織や瘢痕組織があると予想されます。この部分に歯からの感染が及んで炎症が生じているため、これらの組織を掻爬して感染部分を取り除く手術を行うのではないかと推測します。

    また上顎洞根治術後10~20年が経過すると、上顎洞の中に粘液が溜まった袋状の病変、すなわち嚢胞が生じる場合があります。この術後性頬部嚢胞は徐々に増大し、顔面が腫れたり、眼球が上に押し上げられてものが二重に見えることがあります。実はこの嚢胞についても以前は摘出手術が行われたのですが、現在は内視鏡で手術するケースがほとんどです。つまり対孔から内視鏡を入れて嚢胞の一部を切り取る開窓術を行えば、9割の嚢胞が縮小して治るのです。ただし残りの1割は嚢胞が複数あったり、骨の形態が複雑であるために従来の手術でないと対応不可能とされています。

    CT等で嚢胞の状態を確認されているようなので、内視鏡手術で対応できるか否かについては検討されていると考えられますが、結果として内視鏡手術が困難で、嚢胞を摘出すると判断されたのでしょうか。

    嚢胞が眼球下方の眼窩底に接近していることから、摘出手術によって眼窩底の骨に穴が開き(既に開いているかもしれません)、眼球が下方にずれる場合があります。そうなると、ものが二重に見える複視が生じる可能性もあります。口腔内から上顎犬歯上方の粘膜を切開し、上顎洞を露出させる従来の手術を行う場合は、嚢胞を摘出するのではなく、開窓術をとる方が安全かもしれません。

    ただし内視鏡手術で対応する場合は、口腔外科では抜歯のみ行い、その際生じた穴(抜歯窩)から上顎洞内を洗浄してもらうとよいでしょう。そして、その後耳鼻咽喉科で内視鏡手術を受け、うまく治らない場合は従来法の手術を検討されてはいかがでしょうか。

    【相談者】2012年4月28日  男性 H

    質問2

    今晩は。樋口先生、お忙しい中お返事頂きましてありがとうございます。

    私も初めに、この口腔外科で「抜歯して洗浄するだけ」、また「耳鼻科で内視鏡手術」の事を聞いたのですが、「抜歯・洗浄だけでは?胞は大きいので除去できない」、「内視鏡でも痛み等余り変わりはなく、抜歯しなければならないので・・・」ということでした。

    でも、いろいろ調べてみますと内視鏡手術の方が手術や術後の負担も少ないようなので迷っているところです。同じ病院に耳鼻科もあるのですが・・・。

    手術する予定でいるので、何となく言い辛いのですが来週受診する時に、再度担当医に聞いてみたいと思います。ありがとうございました。

    親知らずの抜歯後に唇が麻痺し横に流れる

    年齢 性別 相談日
    40代 女性 2012年4月6日

    【相談者】2012年4月6日  女性 S

    質問

    1年7カ月前に親知らずをいっぺんに4本抜きました。左下の唇に痺れが未だに残っています。最近は、痺れが酷い時は、唇が少し左に流れて行くようになりました。医者は、「神経に傷は着けてない。9割型治っている。唇が流れて行くなんて、絶対にあり得ない」と。痺れが酷い時は、本当に左に唇が流れて行きます。人にも指摘されるようになりました。

    今の先生を信じて通院するべきなのでしょうか?大学病院並みに大きい病院です。もう、元には、戻らないのでしょうか?

    【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

    今回のしびれは下顎親知らずの抜歯と関係していると推測します。下顎骨の中には下顎管が走行し、親知らずの根の先端付近を通過しますが、この管の中には下歯槽動脈や静脈などの血管とともに下歯槽神経が入っています。親知らずの抜歯時にこの神経が傷つくと、歯や歯肉、下唇の感覚が鈍くなったり、ピリピリとしびれが切れたようになったりします。

    「神経を傷つけていない」という先生のコメントから、親知らずと下顎管との間に距離があり傷つく可能性はないと思われたのでしょう。確かに親知らずの抜歯後の腫れにより、神経が圧迫されて麻痺が生じるケースがありますが、その場合は数日~数ヶ月で麻痺は消失するものです。しかし1年7ヵ月が経過しても麻痺が残っているのですから、やはり神経が傷ついていると考えられます。

    また、下歯槽神経は知覚を司る神経であり、唇を動かす運動神経ではありません。唇を動かすのは顔面神経の下顎緑枝と頬筋枝です。知覚神経が傷ついた後、回復途中で運動神経と連絡し、知覚麻痺と運動の異常が生じる場合はありますが、今回傷ついたのは顎骨の中であり、ここに運動神経はありません。従って、神経の損傷そのものが唇の流れを直接引き起こす可能性はないでしょう。

    それでは、なぜ下唇の流れが生じるのでしょうか。部分的な顔面神経麻痺が生じている可能性も考えられないわけではありません。また、神経麻痺が生じるとその部分の温度低下と筋萎縮が生じるため、その影響から下唇の流れが起こったのかもしれません。

    下歯槽神経麻痺の治療法には星状神経筋ブロック、遠赤外線照射、ビタミンB12製剤、ステロイド剤、漢方薬などがあります。しかし、これらの治療は神経損傷の直後から開始すれば効果的ですが、抜歯後1年以上となると、残念ながら治療が成功する確率は低いと考えます。神経麻痺の治療は麻酔科で行われる場合が多いものですが、その病院には麻酔科がないのでしょうか。麻酔科か歯科麻酔科に紹介してもらえるよう、相談されることをお勧めします。

    血腫を引っぱると粘膜が広範囲に剥がれてきた

    年齢 性別 相談日
    60代 女性 2012年4月5日

    【相談者】2012年4月5日  女性 Y

    質問1

    初めまして。お尋ねします。左ほほの内側に血豆が出来ましたので潰して皮を引っ張った所左口腔内側全体がはがれ上唇と下唇の所まで剥がれそうになりましたのではさみで切りました。左のほほが重く張った感じでほほは少し腫れています。

    口内は早く治ると言われますがこのまま日が建てば治るでしょうか。お尋ねします。ちなみに痛みはありません。

    【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

    何らかの外傷により粘膜が傷ついて内出血すると血豆(血腫)ができますが、引っ張ったりせずそのままにしておけば徐々に治癒します。また、今回のように引っ張ると血腫は潰れる可能性がありますが、周辺の粘膜も含め全体的に剥がれてくることはありません。

    しかし実際に粘膜が広範囲に剥がれてきたことから、単に血腫ができたというだけに留まらず、何らかの問題を抱えていると考えられます。粘膜下組織の結合力が低下し、粘膜上皮と粘膜下組織が分離しやすく水泡ができやすい状態、つまり天疱瘡や類天疱瘡などの自己免疫疾患が疑われます。口腔外科や耳鼻咽喉科を受診されることをお勧めします。

    【相談者】2012年4月6日  女性 Y

    質問2

    ご親切に早速詳しいお答えをいただき ありがとうございました。過去には剥がしても血豆の所だけでしたが今回初めて連なってはがれ驚いております。お答えを参考にさせていただきます。誠にありがとうございました。

    口の中に何か食べかすのようなものが湧いてきます

    年齢 性別 相談日
    60代 女性 2012年4月3日

    【相談者】2012年4月3日  女性 H

    質問1

    最初に症状を意識しましたのは、去年の11月です。歯科と耳鼻咽喉科を受診しましたが、あまり相手にもしてもらえず、気にしないで生活するようにとのことでした。

    症状は、口の中です。口の中に何か食べかすのようなものが湧いてきます。手で触れませんが何かが特に前歯に止まっています。前歯で噛むと何かが噛めます。それはかつお節を食べて、かつお節が歯に残ってそれを噛んでいるような感じです。歯と歯を合わせるとギシギシ音がするような感じです。まるで反芻をしているようにズーと口を動かしてしまいます。触れませんので飲み込むということはありません。しかし後から後から湧いてきます。歯と歯茎の間を自分で吸うと吸い出せている感じがしますが、固形物ではありません。痛いとか痒いとか味覚がないとかはありません。ただ1日中噛んでしまいますので不愉快なだけです。

    これは口腔外科を受診したらいいのでしょうか。ご多忙中誠に恐縮です。よろしくお願いします。

    【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

    歯と歯肉の間から何かが出てきている場合は、浸出液や膿が疑われます。歯周病によって歯肉が炎症を起こすとこのような液体が出てくるのですが、歯周病の問題はないのでしょうか。

    もし歯周病でないとすれば実際には出ておらず、ただ「出てきているような感じ」がするということになります。その場合は感覚障害すなわち「口腔異常感症」、おかしな感覚がある場合は「口腔セネストパチー」ですが、いずれの場合も内服薬による治療が中心となります。

    【相談者】2012年4月4日 60代 女性 H

    質問2

    早速のご連絡ありがとうございます。歯周病は近くの歯科に3ヶ月毎に通院しています。この歯科の先生はわたしの症状は相手にしてくれません。でも6カ月間毎日、口の中に何かが湧いてくる症状が続いていますので感覚障害とは思われません。この症状は睡眠時はなくなります。眠ろうとして目を閉じていると口の中が明らかに唾液で潤ってきます。そう意識するすると眠れます。貴クリニックは、こちらからは正直遠いです。この近くで受診できる病院を教えていただけませんか。お忙しいところ恐縮です。

    【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

    3ヶ月に一度歯科でメンテナンスを受けられていることから、歯周病の急性症状が続いている可能性はなさそうですね。その場合は、歯と歯肉の境界から何かが出てきている状態は考えにくいでしょう。唾液が粘?となっているか、粘膜が剥がれてきているのではないかと思いますが、どちらもドライマウスと関連深い症状です。

    やはり口の中の状態をよく調べる必要があります。ドライマウス研究会のホームページに登録されている歯科医院であれば対応は可能ですから、一度ご相談されることをお勧めします。

    口の底の部分の左右、唇の裏、舌の裏から横にかけて腫れて痛みが続いています

    年齢 性別 相談日
    40代 男性 2012年4月2日

    【相談者】2012年4月2日  男性 M

    質問1

    こんばんは。初めて相談させていただきます。よろしくお願いいたします。2週間程前から下の内側の歯茎より下の口の底の部分の左右、唇の裏、舌の裏から横にかけて腫れて痛みが続いています。首のリンパ腺も腫れています。その間、耳鼻咽喉科でヘルペス、皮膚科でカンジダと診断されたのですが、どちらも違う様で、症状は治まりません。現在皮膚科で炎症を抑える塗り薬をつけています。

    現在の症状は、口の底の部分の左右は、部分的にボコっと盛り上がって硬く、表面はただれていて、舌の横と歯茎はただれています。このような症状から考えられる病気は何があるでしょうか?よろしくお願いします。

    【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

    口腔粘膜が荒れる病気としてはヘルペス性口内炎、帯状疱疹、多形性浸出性紅斑、天疱疹、頬天疱疹、懐死性潰瘍性口内炎、水癌などがあります。水癌は癌ではなく、細菌感染により粘膜や筋肉などに潰瘍が生じる病気です。

    これらの原因はウイルスや細菌の感染、アレルギー、自己免疫疾患とさまざまで、症状も水泡ができて破れびらんが生じるもの、びらん、潰瘍壊死、壊瘍が生じるものなどがあります。

    また、両側の口底部が腫れていることから、ドライマウスによる唾液腺炎が併発している可能性もあります。糖尿病や自己免疫疾患、低栄養状態、エイズ、癌、肝硬変、腎不全、ステロイド剤や免疫抑制剤の服用などがある場合、口腔粘膜の症状が悪化しやすくなります。

    どのような症状でいかなる原因が疑われるのかについては、実際に診察をした医師でないと判断できません。既に治療を受けられているのですから、効果がみられないことを担当医に伝えるとよいでしょう。その点を考慮のうえ、今後の検査や治療法を具体的に検討していただけると思います。

    【相談者】2012年4月3日  男性 M

    質問2

    早々の返信ありがとうございました。再度ご相談があるのです。よろしくお願いいたします。現在、デキサルチンという薬をつけて様子を見ている状態です。口角が切れて唇も荒れていたようですが、その薬で唇のほうはだいぶ良くなってきました。

    回答の中にあったステロイド剤の服用などで口腔粘膜が悪化しやすくなるとの事でしたが、一年程前まで、円形脱毛症の為に、かなり強いステロイド剤を約2年程服用していた事があります。その薬の影響は考えられますか?服用を止めてから一年程たちますが、どうでしょうか?よろしくお願いいたします。

    【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

    ステロイド剤の服用終了後1年が経過していることから、その影響はないと考えます。

    粘性のう胞をレーザーで摘出したが再発した

    年齢 性別 相談日
    30代 女性 2012年3月30日

    【相談者】2012年3月30日  女性 K

    質問1

    1か月ほど前、下唇に水膨れのような物が出来、歯科に行ったところ「粘性のう胞」と診断され、レーザーで摘出してもらいました。経過は良く、安心していたのですが、また最近にになって、以前と同じところ(のような気がしますが)にまたのう胞が出来ました。かかっている、歯科の先生は様子をみようとおっしゃっていますが、気になります。痛みはなく、5ミリ程度なのですが、心配になります。このように再発することはあるのでしょうか?大学病院にあるような口腔外科にかかるべきなのでしょうか。お手数をおかけしますが、ご回答頂けるとたすかります。よろしくお願いいたします。

    【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

    粘液のう胞は唾液が流れ出す管(導管)が傷つき、唾液が周囲に漏れ出して風船のように膨れる病気です。下唇の粘膜には小唾液腺(口唇腺)が多数あるため、粘膜を噛むと傷つき、粘液のう胞ができやすいのです。

    粘液のう胞は自然に治るものではなく、摘出する必要があります。傷ついた口腔腺を残してのう胞だけを摘出すると唾液の漏れが続き、のう胞が再発してしまうからです。レーザーを当ててのう胞を焼き切る(焼灼する)治療を受けられ、口唇腺からの唾液の漏れが続いているようですが、口唇腺も含めてのう胞を摘出する必要があると考えます。

    担当の先生が手術できない場合は、できる先生を紹介してもらいましょう。大学病院の口腔外科であれば当然手術は可能ですが、特別な準備を必要としない手術なので、歯科や耳鼻咽喉科でも対応できるはずです。

    【相談者】2012年3月31日  女性 K

    質問2

    お忙しいところ、早速ご回答ありがとうございました。担当の先生に相談してみようと思います。