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口腔外科無料相談室



下の前歯の歯茎に黒い三、四ミリくらいのシミみたいなものがある

年齢 性別 相談日
30代 女性 2013年10月16日

【相談者】2013年10月16日  A

質問

初めまして、宜しくお願い致します。姪四歳の事です。先日うちに遊びに来た姪の歯磨きを手伝っていた時に下の前歯の歯茎(生え際?らへん)に黒い三、四ミリくらいの丸ではないシミみたいなものがある事に気づきました。青海苔でも挟まっているのかな?と思いました。

後日どうしても気になり、姪の母親(義姉)にメールで聞いたところ、歯医者に見せてもなんだか分からないと言われたとの事、取る事も可能だが麻酔が必要だ、上皮だからそのうち取れるかな。と言われたそうです。その黒い物は二年位前からあったそうで最初は着色汚れ的に落ちていたそうなのですがだんだん落ちなくなって今に至るそうです。

義姉はすごく楽観的に考えていて、歯医者さんでも分からないんだから気にしない。と言う感じなので、もしかして悪い病気なのでは?という私の思いは口出しがどうも出来ません、、、。 着色汚れみたいに落ちていたのが今は落ちなくなって黒いシミになっている。大丈夫なのでしょうか?とても心配です。どうぞ宜しくお願い致します。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

歯肉の黒いシミが最初は取り除けていたが、その後取り除けなくなったということですね。取り除ける黒いシミは食べカスや汚れと考えられますが、歯ブラシなどでこすることによって歯肉の黒くなった部分が剥がれ落ち、何度も剥がれているうちに歯肉が厚く丈夫になった可能性もあります。

歯肉が黒くなる理由としては、メラニン色素沈着症の可能性が考えられます。色黒やシミ、ソバカスと同様、口腔粘膜にも黒い部分が生じる場合がありますが、それ自体は体質のようなもので、黒い部分があったとしても問題はありません。そのまま放置しておいても大丈夫です。

また、他に歯肉が黒くなる理由として内出血による血腫(血豆)や金属片が入り込む入れ墨などもありますが、今までの経過からは該当しません。

悪性黒色腫には注意が必要ですが、4歳の小児にこの病気が生じることはまれです。従って、今後は大きさや形に変化がないか観察を続け、もし大きくなった場合は切除して調べることをお勧めします。

2年前の抜歯を契機として上顎の鈍痛が持続するようになった

年齢 性別 相談日
40代 女性S 2013年10月3日

【相談者】2013年10月3日  女性S

質問

複雑な症状で、これまで7名の専門家に診てもらい、やっとスプリント治療で治るという医者と出会い常時装着するスプリントをつけて4ヶ月になりますが、一向に改善の兆しがありません。今後どうしたらよいのか悩んでおります。ご意見を伺えますと幸いです。(長い文章で申し訳ありません)症状の原因)

  1. 2年前に英国に来て、歯科治療を受けました(もともと歯が弱く、たくさんの治療経験があります)48番と17番の抜歯を同時にしました。ここから悲劇が始まりました。これまで何十年もの間、この歯でしか食べ物をかんでいなかったことに、その歯を抜いてから気づきました。右奥でしか噛んだことがなく、おそらく、かみ合わせたときもその歯しか上下かみ合っていなかったのでは?と今となって思います。
  2. 抜歯した時は、「17番周辺に大きく炎症があるので、できる限りかきとりました」と医師から言われました。抜歯自体はスムーズ。
  3. 抜歯翌日→抜歯した部分に違和感があり、その隣の16番も重く過敏になったのを感じる。舌があたる部分も変わったため、しゃべるときにどのように舌を動かしたらよいのか分からない感覚が始まる。しかも、それまで使ったことのない左で食べ物を噛まなければならず、ほとんど、どう顎を動かしたらよいのかわからない状態。
  4. 抜歯翌日→抜歯した歯科にもう一度診てもらうと、ちょっと炎症があるようなのでと抗生剤を5日分出され、塩水で何度もうがいするように言われる。5日後にまた診て貰うと、表面はきれいに治っているといわれる。
  5. しかし、抜歯した17番の骨の部分が重く過敏で、隣の16番(特に17番と接していた部分がとても過敏で鈍痛があり、歯を磨くときに響く感じ)が続く。
  6. 1週間後また歯科に診てもらう。16番のレントゲンをとるが異常はなく、痛みの原因は不明。
  7. 前歯(6本が差し歯)の何本かに鈍痛を感じるようになる。また歯科でレントゲンを取るが、異常はなく、差し歯をたたいたり、揺らしてみたりするが、強度も問題ない。とのこと。歯茎も健康。
  8. 17番から前歯全体(歯の裏の付け根全体も)までが重く、常に鈍痛があり、ひどいときは燃えるような感覚。話すたびにプレッシャーがかかり、前歯全体に響く。前歯全体に重石をぶら下げているような感じで、頭を動かすと前歯全部がその方向に引っ張られている感じ。
  9. かみ合わせも大きく変わったため、無理に左側を使おうとするが、前歯しかかみ合っていないため(奥歯は左右とも噛んでも隙間があるため食べ物を噛み切れない)食べ物を食べるのが困難。食べているときの痛みは特にないがとにかく噛めない。前歯だけががちがちあたる。
  10. その状態が1年。一番ひどかったのは抜歯後6ヶ月くらい。その後、痛みは少しずつだが楽になった気がするが、一向に奥歯でかむことはできない。
  11. 1年を経過した辺りから、右顎周辺の筋肉、口の中の一番奥の筋肉が筋肉痛のように痛み、常にストレッチをしたくなるような状態が始まる。

2年たった今の主な症状は。。。。

  • 抜歯した17番の骨の辺りと16番に鈍痛。重い。抜歯した部分に食べ物が当たるととても過敏。(鋭い痛みではない)歯茎の辺りを押すと鈍痛。そこから前歯全体にかけて、歯茎全体(口蓋、特に歯の付け根が重い。舌で触ってみるととてもタイトな感じ、締め付けられる感覚。
    しゃべるたびに前歯の裏の付け根全体に響く。ただ、何かを食べているとき(飴やガムを奥歯で噛んでいるような状態だと前歯のプレッシャが減るので、いつも何かを噛んでると楽。
  • 歯が痛い。という感覚ではなく、上あご全体が常に重く、響く。小鼻の右横を押すと骨に鈍痛を感じる。
  • 横になるとプレッシャがかからず、かなり楽。起き上がったとたんにじわじわと前歯全体が重くなってゆくのが分かる。
  • しゃべるときに顎や舌をどのように動かしてよいか分からず、特定の音(サ行、タ行)を出すときは前歯ががちがち上下ぶつかる。顎の筋肉がコントロールを失っていると感じる。
  • かみ合わせたときに前歯しかかみ合わないため、スプリントをして奥歯を高くしないと何も食べることができない。食べるときに積極的な痛みはない。
  • 5週間前にスプリント調整後、特に右顎関節の痛みが強くなり、口をあけるときに激痛。口の内部の一番奥の筋肉がとてもこっていると感じる。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

2年前の抜歯を契機に上顎の鈍痛が持続するというお話から、抜歯した部分の骨に細菌感染による骨炎や骨髄炎、上顎洞炎が起こっている可能性があります。

但し、7名の専門家による診察を受けてもこれらの問題が指摘されなかったのであれば、上記は該当しないのでしょう。その場合は「非定型歯痛」、「口腔顔面痛」が考えられ、1年経過以降に生じた痛みは「筋・筋膜痛」であると推察します。

この痛みは抜歯時の神経損傷による「神経障害性疼痛」、あるいはストレスなどの心理的・社会的な要因に端を発する「疼痛性障害」が疑われます。万一それらの原因が見当たらない場合は「本態性疼痛」となります。

これら3種類の痛みに対しては薬物療法が治療の中心となり、抗うつ薬や抗けいれん薬、麻薬性鎮痛薬、アセトアミノフェンなどが有効です。

英国立医療技術評価機構(NICE)の神経障害性疼痛に対するガイドラインは国際的に有名であることからも、イギリスにおける非定型歯痛の治療レベルは高いと推察します。

歯科や口腔外科で薬物療法が受けられない場合は、ペインクリニックや心療内科、精神科で慢性疼痛に対応している医療機関を探されてはいかがでしょうか。

口腔内のメラノーマの治癒率

年齢 性別 相談日
50代 男性 2013年10月1日

【相談者】2013年10月1日  G

質問1

口腔内のメラノーマは予後不良と言われておいますが、仮に6~7ミリ程度のメラノーマが発見されても、皮膚にできるメラノーマと違い予後不良となるのでしょうか?治癒率はどのくらいなのでしょうか?

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

メラノーマ即ち悪性黒色腫は、皮膚や粘膜のメラノサイトという色素産生細胞がガン化した悪性腫瘍です。皮膚の悪性黒色腫であれば、6~7mmの大きさといえばかなり進行した病変となります。この大きさの口腔内の悪性黒色腫が皮膚のそれと比べて予後不良(治らないことが多い)かどうかについては、簡単に言及できません。

国際対がん連合(UICC)が皮膚の悪性黒色腫の進行度をTNM分類やステージ分類で区分する方法を定めています。ところが、口腔粘膜に関してはTNM分類もステージ分類も定めていません。そのため、皮膚と口腔粘膜の悪性黒色腫の予後を比較するデータが存在しないのです。UICCが粘膜の悪性黒色腫のTNM分類を定めているのは、結膜、虹移、毛様体、脈絡膜の3ケ所のいずれも眼の粘膜だけなのです。

口腔粘膜の悪性黒色腫のTNM分数が定められていない理由は、比較的稀な病気だからでしょう。過去の報告をみても、多くて20~30例の治療結果をまとめたものしかありません。この程度の症例数では進行度の程度に分けて予後を追跡するには少な過ぎて、実態を把握することが難しいのです。

ManolidとDonaldが1997年に報告したレビュー論文があります。過去の報告例を多数集計して分析した論文で、この研究では口腔・咽頭の悪性黒色腫445例と鼻・副鼻腔の悪性黒色腫328例の併せて773例を集めています。

集計の結果、粘膜に病変が限局しているのは全体の75.3%、リンパ節転移があるものは18.1%、遠隔転移のあるものは6.6%という分布を示していました。肝心の予後ですが、5年生存率が17.1%、10年生存率が4.8%で、皮膚の悪性黒色腫よりやはり悪い印象です。治癒率については生存率より低い数字となるはずですが、そのようなデータは恐らく存在しないでしょう。

【相談者】2013年10月3日  G

質問2

有難う御座いました。ご回答頂きました内容で、再度質問させて下さい。内容は粘膜に病変が限局しているのは全体の75.3%とあるのに5年生存率が17.1%とかなり低くくなっています。皮膚の場合、生存率は80%程度と記載されていますが、やはり口腔内のメラノーマは早期に発見しても、予後が相当悪いものととなる訳でしょうか!

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

皮膚に病変が限局しリンパ節転移などがない場合は、生存率がかなり高いようです。やはり、口腔内の悪性黒色腫は皮膚と比べて予後が悪いようです。

口腔外科と耳鼻咽喉科の境界線はどこですか

年齢 性別 相談日
40代 女性S 2013年9月23日

【相談者】2013年9月23日  女性S

質問

口腔外科と耳鼻咽喉科の境界線はどこですか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

口腔外科と耳鼻咽喉科の共通点は、どちらも口の中の病気を診察し、治療を行うことです。また、顔面や頸部の皮膚や皮下組織(唾液腺、リンパ節、筋肉、血管)についても両方の科で取り扱っています。

一方、耳鼻咽喉科で取り扱う耳や鼻、副鼻腔、のど、甲状腺、気管、食道は口腔外科では扱っておらず、逆に歯の病気(虫歯、歯周病)、顎関節については耳鼻咽喉科で取り扱うことはほとんどありません。

同じ口の中を診察すると仮定した場合、口腔外科では歯や顎骨との関連から問題を捉え、耳鼻咽喉科では感覚や感染症、アレルギーとの関連から考える傾向があります。そのため、両診療科の治療内容、および治療結果が類似したものになる場合もあれば、違いが生じる場合もあるのです。

金属アレルギーが出ていると思います

年齢 性別 相談日
70代 女性M 2013年9月19日

【相談者】2013年9月19日  女性M

質問1

はじめまして、60代から口の中ただれたり、とっても、苦く食事もとれず、体重も少なくなってきています。歯はほとんど、部分入れ歯ばかりで、昔入れた、金銀もかぶさっています。パッチテストをしまして、歯科医で、樹脂のこれがよいと言って、作ってくれましたが、高価でも、先生に何も言えませんでした。

金属アレルギーが出ていると思います。体もかゆく、足の裏もかゆく、何か肌にすれても、かゆく、赤くなります。入れ歯を、外しても、口の苦さあります。唇まで、赤く舌もピリピリします。

歯医者さんに相談しても、あまり、適切なお答ありません。皮膚科、大坂国立口腔外科も行きました、心療内科も行きましたが、これは医者泣かせの病気と言ってました。

昔入れた、金銀6本程ある歯取り除けば口の苦さは、収まるのではないかと思います。毎日つらくて、先生教えてください。お願いします

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

体のかゆみの原因として、被せ物による金属アレルギーが考えられるということですね。確かに歯科金属アレルギーにより体のかゆみや赤味、掌蹠膿痕症などの症状が生じる場合があります。

歯科金属アレルギーの有無や、どの金属に対してアレルギー反応が起こるのかを調べる方法として、皮膚パッチテストがあります。金属片を背中に貼り付け、一定時間が経過した後に周囲の皮膚が赤くなれば陽性と判定されます。

このような検査を受けられた結果、金属アレルギーがあるとわかったのでしょうか。万一受けていない場合は検査を受け、体のかゆみの原因をはっきりさせることが先決です。かゆみの原因は多種多様にあるため、歯が原因ではない可能性もあります。

歯科金属アレルギーの検査法には血液検査の他、歯に被せている金属を一部削り取り、その後のかゆみの変化を調べる方法もあります。

歯科金属アレルギーに対しては原因となる金属を除去した後、その部分をレジン(樹脂)やセラミックで補う他、皮膚パッチテストで陰性を示した金属を詰めたり被せたりする場合があります。使用する材料によって保険適用が可能かどうかや費用が異なるため、よく相談されることをお勧めします。

また、口の苦みや舌のピリピリ感についても原因をよく調べる必要があります。歯科金属アレルギーではなく、ドライマウスや亜鉛不足、貧血、口腔カンジダ症が原因かもしれません。

【相談者】2013年9月20日  女性M

質問2

早々に有りがたく、感謝いたします。先生の、お答えの横に、文を記入させていただきます。昨日口のなかの、苦さ、舌のピリピリがひどいので、かかりつけの、耳鼻科に行きました。先生がよ~くお話悩みを、聞いていただき、

  1. 血液検査模していただき、26日に検査の結果を教えて下さいます。
  2. 大阪警察病院の皮膚科へ、耳鼻科の先生から、紹介状書いていただき、9月25日パッチテスト、受ける予約を、取って頂きました。

口腔外科総合研究所の先生の色々な検査方法、このように、調べて下さる、事とっても納得出来ます。何が原因かも、相談にのって、頂いていません。ただ保険では、金属使う入れ歯しか、出来ないので、保険外の材質を勧めてくれました、入れてみますが、残っている歯は、金銀の材質は、そのままですから、症状は、改善されません、かかりつけの、歯科で13年通っています。

費用もとっても高く、悩みます。2か月に1回のペースで、お掃除も、していただき、樹脂の入れ歯も、新しいのが出来たと言って、また作ったり、変えます、弾力性が良いと先生は、言いますが、歯茎が痛く、そのたびに、削ってくれますが、だんだん合わなくなり。歯科医も今探しています。

口の中が乾燥し唇が乾き、何の味も感じなくなりました

年齢 性別 相談日

40代

女性 2013年9月6日

【相談者】2013年9月6日 40代 女性

質問

8月初めに一人娘が独立し一人暮らしを始めました。私もそれに伴い一人暮らしとなりました。そのころから、突然口の中が乾燥し、唇が乾き、唇の内側が歯茎に張り付くようになりました。また舌がピリピリするなと感じていたのですが、ひどくただれたようになり、さけたような溝がいくつかでき、舌のさきが三分の一くらい、何の味も感じなくなりました。

口腔外科を受診しましたがドライマウス気味であると、うがい薬をもらいましたが、味覚障害がひどくなるばかりです。味覚を取り戻す方法はありますか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

口が乾燥している状態をドライマウスといい、粘膜が荒れる、痛む、味覚が低下するなどの症状が特徴です。

通常、ドライマウスの状態や程度については唾液検査で確認しますが、口腔外科を受診された際には検査を受けられたのでしょうか。唾液の分泌量が減少している場合には、唾液の出をよくするための機能訓練やマッサージ法、飲食法の改善、漢方薬の内服などが有効です。これらの方法で症状が改善すれば、味覚が元に戻ることも期待できるでしょう。

また、唾液の分泌量が低下する原因として薬の副作用や口呼吸、糖尿病、シェーグレン症候群なども考えられるため、それらの有無についても調べる必要があります。

一方、味覚が低下は亜鉛不足や嗅覚障害、薬の副作用、顔面神経麻痺、頭蓋内の疾患などによって引き起こされ、中でも亜鉛不足が多く見られます。これらについても唾液と同様に、診察を受けられることをお勧めします。

 

唇にヨーグルト様な白い物が付いています

年齢 性別 相談日
40代 女性 2013年8月25日

【相談者】2013年8月25日  A

質問1

3歳の息子の唇にヨーグルト様な白い物が付いています。ネットで調べてみますと、口腔カンジタかと思われます。お聞きしたいのは

  • 地元に口腔科がなくどこを受診すればいいのか
  • 今家で何かできる事があるのか「日曜日」
  • 家族に移るのか「箸や食器など共用しない方がいいのか」
  • 幼稚園には行っていいのか

と言うことです。本人は白い物を取ろうと触れなければ痛がらないのですが・・

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

口腔カンジダ症とはカンジダ・アルビカンスというカビ(真菌)が増殖し、口腔粘膜が白くなったり赤くなったりする病気をいいます。但し、このカンジダ菌は私たちの口の中に常在する真菌なので、「移る」「移す」という心配は無用です。従って、家族内の食器の共有も幼稚園への通園も問題はありません。

しかし、本来無害なはずのカンジダ菌の数が増え過ぎて症状が出現することは異常です。カンジダ菌が増える原因としては、免疫力の低下や免疫抑制剤の使用、抗生物質の連用、ドライマウスなどが挙げられます。これらへの対応と同時に、カンジダ症に対する抗真菌剤の塗布や内服を行う必要があります。

但し、唇に白い物が付着していることイコール、口腔カンジダ症であるとはいえません。白板症や扁平苔癬、白色海線状母斑、脱色素性母斑など別の病気の可能性もあります。耳鼻咽喉科や歯科、皮膚科、小児科などで一度、診察を受けられることをお勧めします。

【相談者】2013年8月29日  A

質問2

お返事ありがとうございました。早速 皮膚科に行ってみました。やはり口腔カンジタ症とのことでした。今春入園してから、風邪・胃腸炎・風邪・・・と常に抗生剤を飲み続けていたからでは?と言われ、塗り薬を処方され、現在 多少痛みを訴えますが峠を越えたように見受けられます。

下唇を切った後から瘢痕が残りしびれがあります

年齢 性別 相談日
40代 男性 2013年8月23日

【相談者】2013年8月23日  MK

質問

昨年3月に転んで前歯が2本折れ下唇にささりぱっくり割れる怪我をしました。1週間後に形成外科で縫いましたが瘢痕が残りしびれがあります。形成では時間が解決するといわれ口腔外科も同じ診断でした。それから1年以上経過しましたが全くよくなりません。一体どうしたらいいのでしょうか?このまま治らないのでしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

切り傷を縫合したあと瘢痕としびれが残り、1年以上経っても全く改善しないということですね。切り傷を負えば瘢痕やしびれは必ず起こるものですが、通常は時間の経過とともに改善していくものです。原因を探ってみましょう。

まず瘢痕は傷が治るときに生じる正常な創傷治癒反応ですが、この反応が過剰に出る体質の方は瘢痕がいつまでも消えないことがあります。傷の回復を促すには、副腎皮質ホルモン入りの貼り薬が効果的です。

次にしびれについてですが、皮膚や粘膜の表面には網の目のように細かい神経が走行しており、切り傷を負うとこれらの神経が切断されて麻痺します。何年かすれば神経が伸びてきて感覚が戻りますが、まだ回復するには日が浅いのでしょう。

下唇にはオトガイ神経という神経が分布しており、口角付近にその本管があります。万一この部分が傷ついてしまった場合は回復が難しくなるため、しびれが続くかもしれません。

歯を抜いてから異常に唾液が出るようになりました

年齢 性別 相談日
20代 女性 2013年8月22日

【相談者】2013年8月22日  S

質問

今年2月に歯を抜いてから異常に唾液が出るようになりました。袋を持ち歩いて歩かなければならないほどです。歯医者・内科に行っても原因はわからず、いろいろ調べていたところ舌神経の損傷ではないか?と想定しております。

現在は針治療・漢方薬を飲んでいますが回復の兆しが見えません。1・2分で唾液が貯まる毎日でなんとかきちんとした治療はないかと思ご相談させて頂きました。同じ症状の患者さんが貴病院にいらっしゃって治療方法があればと思います。よろしくお願い致します。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

異常に唾液が出るようになった原因として、二つの可能性があります。一つ目は唾液の分泌量が正常ではなく、出過ぎている唾液分泌過多症、もう一つは唾液がうまく飲み込めず口の中に留まっている唾液嚥下障害です。

まず、唾液分泌過多症の原因には次のようなものがあります。・体質的に唾液の出が多い・脳卒中や脳腫瘍・パーキンソン病・薬物中毒・心理的・社会的な要因

次に、唾液嚥下障害の原因には次のようなものがあります。・ドライマウス・舌下神経麻痺や舌咽神経麻痺・舌やのどの腫瘍

中でも比較的多いのが、ドライマウスにより唾液がうまく飲みこめなくなって唾液が口に留まるという状態です。唾液分泌が本当に多過ぎるのか、あるいはドライマウスのように実は唾液の出が少なくなっているのかを調べ、それに応じた治療を受ける必要があります。

また、下顎の親知らずの抜歯の際に舌神経が傷つく場合があります。舌神経の損傷を疑われているのは現在、舌の麻痺が生じているということでしょうか。舌神経は舌の知覚に関係する神経で舌の動きとは無関係であるため、舌神経の損傷が原因ではないと推察します。

舌の痛みに悩んでいます

年齢 性別 相談日
30代 女性 2013年8月14日

【相談者】2013年8月14日  M

質問

舌の痛みに悩んでいます。昨年の秋、急に舌先がひりひりしはじめ、しゃべることが苦痛になりました。近くの歯科受診し、歯並びの悪さやドライマウスになっている可能性を指摘されました。一時期、一日中マウスピースを入れておりその時には舌先の痛みは改善しました。

現在、歯並びの悪さを直すために矯正を開始しており、歯はだいぶ並んできましたが、舌の痛みは改善しません。大学病院の口空外科では癌やカンジダではないと言われております。くいしばりの自覚はあります。舌先に歯痕があり、その部分がヒリヒリし何もする気が起こりません。どのような治療がベストなのでしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

舌尖が痛む理由にはさまざまなものがありますが、食事の際に痛みが増すのは粘膜の荒れが原因でしょう。食いしばりやドライマウス、カンジダ症、ビタミン不足や鉄分不足による貧血、亜鉛不足、アレルギー、膠原病などが考えられるため、これらの問題の有無について調べ、必要であれば治療することをお勧めします。一方、原因がはっきりしない場合でも漢方薬や口内炎用のうがい薬、塗り薬で症状が改善する場合があります。

食事中には痛まず、何もしていない時間帯に痛みが気になる場合は粘膜ではなく神経の問題が疑われ、舌痛症の可能性が高くなります。また、ストレスなどの心理的・社会的要因が関与する場合もあり、舌痛症に対しては抗うつ剤、抗けいれん薬、抗不安薬、漢方薬など投薬による治療が中心となります。