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口腔外科無料相談室



舌の中央から左寄りの所に1センチ位のできものがあります

年齢 性別 相談日
30代 女性 2011年1月3日

【相談者】2011年1月3日  30代 女性 R

質問1

12歳の息子の相談です。1~2年前から、舌の中央から左寄りの所に1センチ位のできものがあります。しこりと言う感じです。中央から左です。中央では無いです。痛みはありません。8歳の頃から歯列矯正をしています。大きさは前と変わりないと子供は言いますが、歯科医には何も言われず、最近「まえからあったっけ?」と言われ紹介状をもらいました。歯科には、3~6カ月おきに行っていました。

紹介先では、大丈夫ともオペした方がいいとも何も言われなく、オペ後の大変さのみ話がありました。不信感が残りました。しこりは、動かなく、柔らなく無いといわれました。手術をした方がいいのかと思っています。ネットをたくさん見てここにたどり着きました。どうぞよろしくおねがいします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

舌背部に半球状のやや硬い隆起があるのではないかと推測しますが、それはおそらく腫瘍か炎症によるものでしょう。ただし、メールだけでは判断材料に乏しく、何物であるか断定することはできません。

良性腫瘍の場合は繊維腫や脂肪腫、唾液腺腫瘍、神経繊維腫などが考えられますが、中には舌ガンや悪性リンパ腫の場合もあります。一方、炎症の場合は化腫性肉芽腫や正中菱形舌炎などが考えられます。また、少し様子が違うようですが、粘液のう胞や血腫の可能性もあります。これらの多くの場合で手術が必要になるため、手術後に摘出物を病理検査すれば病気の正体がつかめるはずです。

【相談者】2011年1月8日  30代 女性 R

質問2

樋口先生。素早いメールの対応、本当に感謝いたします。ありがとうございます。大事な部分ですので、慎重に考えていきたいとおもいます。あす、大学病院に行ってみます。

子供にメスを入れるのは、できれば避けたいのですが、状況によっては仕方ないこと。私も冷静にドクターの意見を聞いてきたいと思います。「舌背部に半球状のやや硬い隆起が生じている」、まさしくその通りです。そのような表現は、ネットでは見つけられませんでした。ここに相談して本当に良かったです。また新たな情報が入りましたら報告いたします。

のどの奥で膜が張るような感覚

年齢 性別 相談日
40代 女性 2011年1月1日

【相談者】2011年1月1日  40代 女性 K S

質問

4年前舌の右奥の裏側に血豆状のおできができ口腔外科で切除手術を受けました。病理検査で13例程しか報告がない血管の病気とのことでその後も定期的に再発がないか受診しています。2×3cmの切除で術後唾液腺の詰まり、痛点の麻痺、痺れ、冷たさや熱さが右舌先で感じないなど後遺症が残りました。

最近なんですが、のどの奥で膜が張るような感覚と左扁桃腺あたりがつるっと赤まったままで、内科で風邪と言われましたが2ヶ月経っても治りません。ほかに目が異常に痛み、頬が張っている感覚があり噛むことが時々あります。あと、唾をのむと扁桃腺と舌があたる感覚があります。このような場合なにか考えられる病気はありますか、また何科がよいのでしょうか。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

症状が多彩であることから、特定できる病気ではなさそうですが、のどや舌の症状は腫瘍の再発かもしれません。あるいは、細菌やウイルス感染のために炎症を起こし、赤くなったり腫れたりしているのかもしれませんし、元の腫瘍とは別の腫瘍やのう胞が生じた可能性もあります。

また口やのどの乾燥症状、すなわちドライマウスでもこれらの感覚がおかしくなる場合があります。

一方、頬の張りは筋肉の凝りや上顎の腫瘍、目の痛みはさまざまな目の病気が疑われます。

まずは、現在かかっている口腔外科を受診すべきでしょう。その結果によっては、耳鼻咽喉科や眼科、神経内科、脳神経外科を紹介されるかもしれません。

上あごの奥からのどにかけての痛み

年齢 性別 相談日
60代 女性 2011年1月1日

【相談者】2011年1月1日  60代 女性 P

質問

半年前から上あごの奥からのどにかけて痛みがあり声も高い声が出にくいです。最初はむずがゆさのみでしたが半年前からは痛いです。アレルギー性鼻炎あり毎日クラリチンを服用しています。それで鼻のほうはおさまっていますが上あごの奥の痛みまったく解消しません。なにかほかの病気でしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

耳鼻咽喉科で治療を受けられていることから、「上あごの奥の痛み」は鼻や副鼻腔ではなく、歯や顎骨の問題であると考えられます。歯科でエックス線写真を撮るなど、診察を受けられることをお勧めします。

また、脳梗塞や脳腫瘍が原因となる場合もあるため、CTなどの検査が必要になるかもしれません。他に、調べても痛みの原因が見つからない口腔顔面痛もありますが、その場合は薬の服用により痛みを抑えることが治療の目標となります。

骨粗鬆症治療薬ベネット錠による顎骨壊死の可能性

年齢 性別 相談日
60代 女性 2010年12月27日

【相談者】2010年12月27日  60代 女性 S

質問

初めて相談させて頂きます。骨粗鬆症治療薬ベネット錠を服用(3ヶ月位)中に右下7番と左下5番に歯骨のう胞が見つかり、他の治療薬に変え4ヶ月経過しておりますが、抜歯をし取り除く為1週間ほどの入院が必要との事ですが、顎骨壊死のリスクを考え大学病院のような最新医療や専門医にお願いする方が望ましいでしょうか?また、他に治療法はないものでしょうか?夜も眠れずに悩んでおります。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

ベネット錠はビスホスホネートという種類の骨粗鬆症治療薬の一つで、長期間使用すると顎骨壊死を起こす場合がありますが、内服薬でかつ3ヶ月という短期間の使用で顎骨壊死を起こす可能性は、きわめて低いと考えられます。既に4ヶ月の休薬期間があることからも、そのリスクはさらに低下しています。

入院施設のある病院の口腔外科であれば、十分に対応が可能なので、あえて大学病院を受診する必要性はないといえます。

抜歯後に生じた持続する左顔面の痛み

年齢 性別 相談日
40代 女性 2010年12月24日

【相談者】2010年12月24日  40代 女性 M

質問

左下4番抜歯後、ブリッジしようと仮歯を左3に接着したら、首の腱が突っ張って左肩、左腕すべてが引きつり痛みます。仕方なく、左下5番にのみ仮止めですが、それも負担が有りとても痛いです。

でも何もしなければとなりますが、そうするとほおや下くちびるが左下5歯を押して左顔面がいたんで仕方なくなります。今5に仮止めでその仮歯と左下3番の隙間をポリデントで緩く埋めるとかなり楽です。大学病院の口腔外科には2か所さじを投げられて苦しいです。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

抜歯やその両隣の歯を削って仮歯を入れたことにより、噛み合わせが狂ってしまった可能性があります。噛み合わせの狂いから筋肉や顎関節に無理が生じ、このような症状が現れる場合があります。ただし、噛み合わせの狂いを確認することは一般的に難しく、いくつもの複雑な計測機を併用しても明らかにできるとは限りません。

治療方法としては、まず「オクルーザルスプリント」という装置を作製して装着し、症状が改善するかどうかを見ていきます。

実際のところ、噛み合わせが狂ったとしても、ほとんどの場合でこのような症状は出現せず、多少の狂いが生じても体が何とか対応するものです。従って、むしろ体の調節能力が低下している可能性があります。

また、噛み合わせが狂っていなくてもこのような症状が生じる場合があります(咬合異常感症)。それは感覚に異常を来たした状態で、ストレスや不安などがあるとこのような異常が生じやすくなります。治療方法は、機能訓練や心理療法など様々にありますが、抗うつ薬などによる薬物療法が中心となります。

顎関節症でスプリントを作製し使用すると悪化した

年齢 性別 相談日
40代 女性 2010年12月22日

【相談者】2010年12月22日  40代 女性 H

質問

11歳の息子のことですが、顎がゴキゴキなったり、顎の違和感をうったえるので、顎関節症だと思い、歯医者でスプリントを作ってもらいました。が、以前よりもひどくなったので、使用をやめました。スプリントがあっていないのでしょうか?

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

顎関節の雑音や違和感は、顎関節症の場合によく見られる症状なので、受診された歯科でも診断のうえ、スプリントを作製されたのでしょう。確かに、スプリントの使用によって症状が改善するケースが多いのですが、中には効果が見られなかったり、逆に悪化する場合もあります。悪化した理由については、いくつかの可能性が考えられますので、以下に列挙してみます。

  1. スプリントが口に合わず、ガタついている場合
  2. スプリントの調整が不十分で、下顎があるべき位置に落ちついていない(下顎安静位がとれない)場合
  3. スプリントが夜間の歯ぎしりを悪化させている場合(シリコン製のソフトタイプのスプリントはこのような問題を引き起こす可能性があります)
  4. スプリントの装着自体がストレスになっている場合(ストレスは顎関節症の症状を悪化させます)

どのような原因で悪化したのかを見極めたうえで、今後の改善策を検討する必要があります。

パトリックの発痛帯

年齢 性別 相談日
40代 女性 2010年12月22日

【相談者】2010年12月22日  40代 女性 R

質問

はじめまして。先月あたりから左側鼻の下に物があたると左目及び額の辺りにまで鈍痛が走ります。痛みが顕著に現れるのは、電動シェーバーの振動です。普段は痛みはありません。ちなみに7月に左上奥から2番目を抜髄、その後治療がうまくいかず(根っこの先に膿の袋があり貫通させて排膿)、未だコアのみで様子見です。ただ、歯自体の痛みは少しずつですが治まってきています。

抜髄前にも同様の痛みがあり、一時痛みはなくなっていたのですが、また先月あたりより痛みを感じるようになりました。治療中の歯はしばしばレントゲンを撮っており、膿等の炎症はなく状態は悪くはないようです。現在の歯科医にも相談したところ、三叉神経痛が考えられるということですが、三叉神経痛では鋭い痛みがあるようですが、私の場合は鈍い痛みです。

痛みの原因で考えられる事と、診てもらうとすれば何科に行けば良いでしょうか。お手数おかけしますが、よろしくお願い致します。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

三叉神経痛は、顔面の特定の場所に触れたとき痛みが生じる場合があります。これを「パトリックの発痛帯」といい、鼻の横や唇などにあります。また、典型的な三叉神経痛の痛みは瞬間的で強烈なものですが、鈍い痛みの場合もあります。

三叉神経痛の診断と治療は歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科、ペインクリニック(麻酔科)、脳神経外科、神経内科で受けることができます。

治療方法は抗けいれん薬の服用や神経ブロックなどが中心で、上記いずれの科でも治療を受けることが可能です。また、治療による効果が見られない場合は、脳神経外科で神経血管減圧術を受ける必要があります。

www.koku-naika.com/p423orofacialpain10.htm

右側の頬が膨らんできた

年齢 性別 相談日
40代 女性 2010年12月19日

【相談者】2010年12月19日  40代 女性 S

質問

数年前、少し体重が増えた時に人から「顔が丸くなった」と言われ、太ったせいだと思っていたのですが、両親が頬が飴をなめているような感じで膨らんでいる、と言います。自分ではそれほど感じていなかったのですが、よく見ると特に右側が頬の下あたりが丸く垂れたような感じもします。

しこりや痛みはありませんが、そんなに軟らかくはありません。口の中がせまくて歯並びが悪く、横向きにはえている歯もあります。口の中、頬の裏側あたりには上下の歯にはさまれた感じで少し痕がついています。口内炎もよくできます。両親は病院へ行くことを進めますが、行くほどのことでもないような気がするのですが。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

頬が膨らんでいるのか垂れているのかいずれかで頬の形が変わってきているのですね。頬が膨らんでいるのであれば炎症で腫れているのか腫瘍などができて腫れているのか、骨格や筋肉が大きくなっているのかいずれかでしょう。

炎症で腫れているのは細菌感染や自己免疫疾患の場合です。腫瘍には脂肪腫、上顎ガンなどがあり、顎骨のう胞の可能性もあります。

骨や筋肉が大きくなってきているとすれば、くいしばりや歯ぎしりから骨が増大したり筋肉が肥大したりしてきているのでしょう。進行性顔面半側肥大の場合もあります。

頬が垂れているのなら筋肉の萎縮や筋力の低下によるものでしょう。太ったために皮下脂肪がついただけなのかもしれません。

蝶形骨の線維性骨異形成症

年齢 性別 相談日
40代 女性 2010年12月16日

【相談者】2010年12月16日  40代 女性 L

質問

12歳の子どもの相談です。小学校2年生の時から4年間歯列矯正をしていたのですが、最近になって検査で蝶形骨の発育異常で蝶形骨が異常に発達している為、いま矯正してもあまり意味がなく骨の発育が終わった段階で手術をして骨を削ると言われ、長年装着してきた矯正器具もはずされてしまいました。

先生からは病気なので手術は保険がきくと言われたのですが、どのような病気で手術はどのような手術で、手術をすればなおるのでしょうか?また、骨の成長が止まるまで経過観察のようなのですがそれまで症状的にはどんな事がありますか?よろしくお願いします。

【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也

蝶形骨の腫瘍ではなく発育異常ということから、「線維性骨異形成症」が疑われます。この病気は骨が発育・成長する際、骨の代わりに一部が線維性結合組織となって増殖する病気です。他に皮膚の色素沈着や内分泌異常を伴う病気をAlbright症候群ともいいます。

この病気は小児期に進行しますが、第2次成長期を過ぎると進行が止まり、その後に蝶形骨を含む顔面骨の骨切り術(骨を切断して一部を切り取った後、再度つなぎ合わせて骨を小さくする手術)を行うことになります。手術で顔面を後方に移動させることにより、顔面の突出は改善されますが、そのままの状態では上下の歯をきちんと噛み合わせることができません。そのため、手術前後の数年間は矯正治療を行い、噛みあわせを調整する必要があります。

骨の成長が止まるまでは顔面(眼や鼻などの上・中顔面)が前に突出しますが、有効な対応策は期待できないでしょう。

疼痛性障害に対するSSRIとSNRIの違い

年齢 性別 相談日
30代 女性 2010年12月9日

【相談者】2010年12月9日  30代 女性 Y O

質問1

2007年より疼痛性障害(わき腹痛・頭痛)になり、その間に歯がかけ歯医者に行き表面を削って埋めてもらいました。そうしたところ、歯が激痛になり堪えられない痛みが何週間も続いた為、神経をぬきました。歯の痛みがなくなったと思ったら今度は歯茎が激痛になり現在もとても苦しんでいます。大学病院でCTも撮りましたが異常ありませんでした。

硬化性骨髄炎ではないか心配ですがCTで異常がなければ疑いはないのでしょうか?鎮痛剤は効きません。抗うつ剤では三環系(トリプタノール)の薬ではかなり副作用がきつく続きませんでした。SNRIトレドミンは15ミリを1日2回のんでいました。副作用はありませんでしたが効果を感じなかったので3週間でやめてしいました。

今思うと量的にMAXまで増量して効果がでるものだたのでしょうか?また、SSRIの抗うつ薬も副作用が少ないと聞いたので試してみたいと思っています。現在は、激痛の時にデパスのみでしのんでいますが、限界を感じています。

SSRIとSNRIの違いとこのような症状に合うお薬はどちらが良いのでしょうか?是非、先生のご見解をお聞きしたく宜しくお願い致します。

【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也

大学病院でCT撮影を行って確認されていることから、歯や歯周組織、顎骨の異常ではなさそうですね。また、骨髄炎の可能性もほとんどないと考えられます。従って、今後さらに歯の治療を続けたとしても、改善する見込みは少ないでしょう。

歯が原因ではない歯の痛みで多いのは、食いしばりや歯ぎしりによる筋・筋膜痛です。対策としては、日中は食いしばらないように注意し、就寝中はオクルーザルスプリントなどを装着する方法がお勧めです。

筋・筋膜痛以外では、疼痛性障害や統合失調症、気分障害(うつ病、双極性障害など)による痛みが疑われ、抗精神病薬や抗うつ薬、気分安定薬などによる薬物療法が必要となります。

疼痛性障害には三環系抗うつ薬が有効です。トリプタノールは服用開始から2週間は副作用が出やすいとされていますが、徐々に体が慣れると副作用も軽減するため、それまでは我慢も必要です。また、トレドミンは100mg以上に増量すると効果が期待できますが、一定期間服用を継続する必要があります。

一方、SSRIとは選択的セロトニン再取り込み阻害薬、SNRIとは選択的セロトニン、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬を意味し、SNRIの方が効果も副作用もより高いとされています。なお、デパスは効果が徐々に弱まるという性質があります。

【相談者】2010年12月12日  30代 女性 Y O

質問2

ご丁寧なご回答を頂き大変ありがたくお礼申し上げます。

もう少しトレドミンの量を増やしながら経過をみてみます。口腔外科では抗うつ剤は通常処方されないんですね。私が通っている大学病院の口腔外科では量的に心療内科での処方になると言われました。痛いのは、歯ぐきなので口腔外科で見て頂きたい心境です。

取り急ぎ、お礼まで。先生のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

【回答2】口腔外科総合研究所 樋口均也

疼痛性障害や神経障害性障害、筋・筋膜痛、その他の非定型顔面痛などにより痛みが持続し、そのため治療の効果が得にくい場合がありますが、このような状況下では3環系の抗うつ薬を中心とした薬物治療が有効です。口腔外科には慢性疼痛を訴える患者さんが日々来院されるため、日常的に薬物療法を行う一方、心療内科で口腔内の症状について詳しく診察することは困難でしょう。

抗うつ薬は少量からスタートし、効果があらわれるまで薬の量を増やしていきますが、服用量が少ないと治療が成功しないケースもあるため、自ずと薬の量が増えてしまう傾向にあります。