年齢 |
性別 |
相談日 |
30代 |
女性 |
2011年2月9日 |
【相談者】2011年2月9日 30代 女性 H
質問
はじめまして。こんばんわ。8歳の息子についてご相談いたします。左上2番の永久歯が生えてこず、近くの口腔外科に見てもらいました。(レントゲン・CT・3D)
形がいびつなまま大きくなっており、全身麻酔の手術で抜歯します。過剰歯では無い為抜いてしまうと一本少ない状態になります。抜いた後は経過観察です。と言われました。やはりこの方法しかないのでしょうか?親子共々不安でしかたありません。よろしくお願いいたします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
左上2番が埋伏したまま生えてこないということですが、歯が曲がるなどで生えてこない状態になっているのでしょうね。生えてこないまま放置しても抜歯しても、歯が1本少ない状態の歯並びであることに違いはありません。
このままにしておいて生えて来る可能性は低いと考えられますが、その点について担当の先生の意見を聞かれましたか。たとえば、矯正装置を取り付けて引っ張り出すことも不可能であるといわれたのでしょうか。また、このまま放置しておくと歯並びが悪くなることが予想される状態なのでしょうか。
上記の点について、詳しく相談されることをお勧めします。その上で、抜歯するメリットの方が大きいという判断が下された場合には従うべきでしょう。
年齢 |
性別 |
相談日 |
40代 |
男性 |
2011年2月5日 |
【相談者】2011年2月5日 40代 男性 H
質問
宜しくお願いいたします。私は約3年前に中咽頭ガンで72グレイの放射線治療(手術もあり)を受けています。又、心筋梗塞(ステント治療)の既往症もありです。去年の年末に歯が痛くなり、近くの開業医に受診しましたが、前記の既往症、又重度の歯周病により複数本、抜歯の必要が有るとの診断で治療不可能との事でした。その後放射線科、循環器内科に連絡し、歯科治療について聞くと心臓は特に問題なし。大学病院の放射線科は問題有りのようで、歯科大学に紹介状を書くと言われました。
しかし私の場合、歯科治療の為に仕事を休む事が不可能で悩んでいます。教えていただきたいのですが、私のような場合、先生の所のような専門の口腔外科の医院であれば対応可能でしょうか?又、一般の総合病院の口腔外科等で対応可能でしょうか?大変お忙しい所恐縮ですが、ご回答いただければ幸いです。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
咽頭部に放射線を照射すると、咽頭粘膜のみならず口腔粘膜にも放射線粘膜炎が生じます。その結果、粘膜の抵抗力が落ちて細菌感染が生じやすくなります。また、耳下腺や顎下腺など唾液腺が傷害されることによって唾液が出にくくなり、ドライマウスも起こるのです。唾液には細菌感染から身を守るという役割がありますが、ドライマウスになると細菌感染が生じやすくなるということです。
上記の通り、放射線治療によって口腔内の環境が悪化すると、虫歯や歯周病が重症化しやすくなります。現状としては、治療が不可能なほど歯の状態が重症化し、抜く以外に方法がないということなのでしょうね。
ところが、抜歯するしかない歯であるとしても、放射線治療後は簡単に抜歯できるわけではありません。放射線の影響で顎の骨の回復が低下しているため、抜歯後の傷がいつまでも治らず、骨が懐死して痛みが続く場合があるからです。このような抜歯窩治療不全や放射線顎骨壊死を起こすかどうかは、放射線の照射線量によって左右されるものです。
従って、線量が多い場合には抜歯を諦めて歯の温存に努めます。すなわちできるだけ痛みなく噛めるような状態に改善させ、その状態を維持することが治療の目標となります。
年齢 |
性別 |
相談日 |
60代 |
男性 |
2011年2月4日 |
【相談者】2011年2月4日 60代 男性 S
質問1
壊疽性口内炎(舌の壊疽化)と思われます。ベロには潰瘍がぽつぽつ出るようになって三ヶ月たちます。いまや症状は舌の裏側全体にいくつもの潰瘍ができ、食物を噛むたびに舌の潰瘍に歯が当たって痛み、食べられなくなったのです。食べ物をすり潰したり流動食にして飲み込むようにしてきました。
近隣の大学病院では(耳鼻咽喉科と皮膚科)天疱瘡ではない(自己抗体症によるものでない)ということだけがわかり、病気の正体はわからないでいます。今では潰瘍から血が出てこれまでにない痛みが生じるようになりました。自分としては金属アレルギーも疑っています。年齢は69歳になろうとしています。どうすべきかお教えください。よろしくお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
天疱瘡や類天疱瘡は自己免疫疾患(膠原病)の一種です。口腔粘膜の症状は水膨れ(水疱)が多数生じ、それが破れて痛むというものですが、舌の裏側(舌下面)の病変はこれに該当しないようですね。
他に舌下面に多数の潰瘍ができる病気としては、ウィルス性の口内炎や多形性侵出性紅斑が考えられます。また、金属アレルギーの場合には粘膜が赤くなる程度のケースが多いのですが、重症に至っては潰瘍を形成する場合もあります。
ウィルス性潰瘍の中で代表的なものは、ヘルペスウィルスの感染による口内炎です。その場合は抗ヘルペスウィルス薬の内服が効果的ですが、通常は2週間程度で自然に治癒することから、3か月も続くケースでは当てはまらないでしょう。
また、多形性侵出性紅斑は口腔粘膜に水疱やびらん(ただれ)が生じる原因不明の病気ですが、全身の皮膚や粘膜に症状が出る場合は入院し、ステロイドを中心とした薬物療法を受ける必要があります。
まずは治療に先立ち、どのような病気であるのかを診断することが何より重要となります。しかし、大学病院の耳鼻咽喉科と皮膚科を受診されたにもかかわらず診断がつかないということから、おそらく原因の特定は難しいでしょう。
そのような場合には、痛みなどの症状を緩和させる対症療法を中心に行います。お口の中を清潔に保ち、口内炎用のうがい薬やステロイド軟膏を用いるのが基本ですが、局所麻酔薬のゼリーやビスカスも有効です。その他、鎮痛剤やビタミン剤、抗ウィルス剤、抗真菌剤、ステロイド剤、抗アレルギ―剤などの内服も効果が期待できるかもしれません。
【相談者】2011年2月9日 60代 男性 S
質問2
丁寧なご回答に感謝申し上げます。ありがとうございました。
年齢 |
性別 |
相談日 |
50代 |
女性 |
2011年2月3日 |
【相談者】2011年2月3日 50代 女性 KT
質問
どこの病院へ行ったらいいのか、わからないので教えて下さい。
昨年春に舌の先にしびれがときどき感じていましたがそれ以上のことはなかったし、通常かかりつけの医師に聞いても大丈夫とのことでしたが、今年の夏に紫外線により皮膚が痒くなったので皮膚科で薬をもらっていたのですが、その頃からか右の目の下から頬・唇にかけて違和感が出てきました。食事をしても味覚は変わらないのですが、食事がおいしくありません。
皮膚科の先生に言うと神経内科に相談したらという事だったのですが、この間テレビを見ていて口腔外科を知りインターネットでこのサイトを知りご相談したくメールをしました。よろしくお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
舌の先の感覚(知覚)を司る「舌神経」に麻痺が生じたことにより、食事がおいしく感じなくなったのでしょう。舌神経の麻痺は、親知らずの抜歯やインプラントの埋め込み手術によって生じるものですが、この部分に麻酔の注射を打つだけでも舌神経の麻痺が起こるケースが稀にあります。麻痺は短期間で回復する場合と長期間持続する場合があり、中には治らないケースもあります。
今年の夏以降に麻痺の範囲が顔面に拡がったということから、歯の治療や外傷による舌神経の損傷ではないようですね。麻痺が三又神経の第2枝と第3枝の支配領域に拡がっていることから、顔面深部の脳の近くで腫瘍や炎症などの問題が生じている可能性が疑われます。また脳内に問題がある場合もあり、脳梗塞や脳腫瘍、多発性硬化症、ギランバレー症候群などによって麻痺が生じることがありますが、これらは神経内科の病気です。
また、ウイルス感染やうつが原因で神経麻痺が生じる場合もありますし、舌と顔面麻痺の原因がそれぞれ別にあるのかもしれません。従って、口腔外科か神経内科のいずれかを受診されることをお勧めします。
年齢 |
性別 |
相談日 |
30代 |
男性 |
2011年2月3日 |
【相談者】2011年2月3日 30代 男性 NC
質問
母(50代)の事でご相談したい事があります。母は元々頭痛もちでしたが、一年くらい前から-その頃、歯科治療にかかった-、歯茎が痛み出したようなのです。まるで、針金が入ったように痛いと言っています。最近では味覚にも異常をきたしているようで、料理の味がしなくなったと言います。さらには食べる時には口も痛いが、足も痛くなると言います。
医者にもかかり、その医者が言うにはストレスだそうです。ストレスならストレスで構わないと思うのですが、口腔内の痛みにはそれ以外のものもあると聞きます。薬を飲んでいますが、痛いのには変わりがないようです。これらの症状を踏まえ、どうしたらよいか、ご助言いただけたらと思います。それでは、失礼します。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
歯肉の痛みと味覚異常が生じたということですが、歯科の診察は受けられましたか。歯科ではどのような異常を発見され、どんな経緯でストレスを指摘されたのでしょうか。
歯肉の痛みについては歯周病や虫歯、口内炎、顎の骨の病気の有無について検査する必要があります。そのうえで異常がない場合は、口腔灼熱症候群や口腔ガンジダ症の可能性が高くなります。
一方、味覚障害の原因は多種多様にありますが、ドライマウスやビタミン欠乏症、亜鉛不足、臭覚障害、薬の副作用などが多く見られます。
また、両方の症状の原因となりうるものとして、上記の他に脳梗塞や脳腫瘍などの頭蓋内の病気やストレス、身体表現性障害、気分障害などがあります。従って、まずはこれらの異常の有無を系統だてて調べた上、治療法を検討する必要があります。
年齢 |
性別 |
相談日 |
30代 |
女性 |
2011年2月1日 |
【相談者】2011年2月1日 30代 女性 R
質問
1週間前から 上顎左半分(前歯の付け根から喉にかけて)が麻痺して、左側の歯痛もあり 日々ロキソニンとボルタレンを服用。 歯医者に行っても虫歯ではなく異常なし内科に行っても異常なし 原因不明で 鎮痛剤とメチコバールを飲んでます。原因は何が考えられるでしょうかまた何科を受診したらよいのでしょうか?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
左中顔面に痺れと痛みがあるということから、いくつかの原因が考えられます。虫歯でなければ歯や顎の骨に異常があるかもしれませんし、上顎洞などの副鼻腔に炎症がある可能性もあります。他にも筋・筋膜痛や三叉神経痛、ヘルペス性疼痛、偏頭痛、群発頭痛である可能性もあるため歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科(頭痛については神経内科、脳神経外科)を受診されることをお勧めします。
また、見逃してはならないのは脳腫瘍や脳出血などの頭蓋内の病気です。中顔面に異常がない場合は、頭蓋内の病気の有無を確認する必要があります。
一方、どこにも原因が見当たらない場合は、原因不明の痛みということになりますが、中にはストレスや不安、うつ、統合失調症などが痛みをひき起こすケースもあります。その場合は痛みの緩和を主目的としたペインクリニックや心療内科、精神科を受診するとよいでしょう。
www.koku-naika.com/p414orofacialpain1.htm
年齢 |
性別 |
相談日 |
30代 |
女性 |
2011年1月30日 |
【相談者】2011年1月30日 30代 女性 U
質問
以前、歯チャンネルで「口腔セネストパチー」ではなかと樋口先生が仰っていたので、やっと口腔セネストパチーへの紹介状をいただきましたがカウンセリングのみの治療で、カウンセリングは治るのに改善されませんでした。いまも尚、とても辛いです。どうか少しでも治る方法を教えてください。宜しくお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
口腔セネストバチーは口腔内に奇異な感覚が起こる病気ですが、検査をしても異常が見当たらないことが特徴です。カウンセリングのみでは治りにくいため、通常は薬物療法を行うことになりますが、それでも症状をすっきりとなくすことは困難です。
口腔セネストパチーの背景には統合失調症をはじめ、うつ病や妄想性障害などの存在が指摘されています。これらの病気に該当する場合は、いうまでもなく適切な治療を受ける必要があります。
また、口腔セネストパチー以外の問題が見られない場合には、抗精神病薬や抗けいれん薬を中心に、抗うつ薬や抗不安薬などを処方します。従って、これらの処方を依頼する精神科を探されることをお勧めします。
www.koku-naika.com/p241psychosomaticdentistry4.htm
年齢 |
性別 |
相談日 |
70代 |
男性
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2011年1月29日
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質問
歯茎の痛みから帯状疱疹を発病。年末、正月のため発見が5日も遅れて診察された時は顔は腫れて皮膚は破れていました。今月7日にはウイルスも削除されましたが、後遺症のため右頬内が痛く、特に歯茎の痛みが激しく、薬品リリカで治療と麻酔科のブロック注射していますが効果無しです。口腔内科で治療方法がありましたら教えてください。お願い致します。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
帯状疱疹は水疱・帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスの感染によって起こり、皮膚や粘膜に発疹が生じる病気です。ウイルスが神経を侵すために生じる、激しい痛みが特徴となります。現状として、抗ウイルス剤の使用によりウイルスが消失したとのことですが、痛み自体は長期間(一ヶ月以上)残る場合があります。この痛みを帯状疱疹後神経痛といい、初期治療の開始が遅れる、高齢である、糖尿病の持病がある、などのケースで発症しやすいといわれています。
現在痛みに対して末梢性神経疼痛治療薬「リリカ」の内服、および星状神経節ブロックを継続されているようですね。これらの治療法は効果が期待できるため、今後も継続するとよいでしょう。また、口の中の痛みに対してはキシロカインビスカスという表面麻酔薬を使用して麻痺させる方法の他、三環系抗うつ薬の内服が効果的です。漢方薬では桂枝加朮附湯、四物湯、香蘇散などが有効な場合もあります。
年齢 |
性別 |
相談日 |
60代 |
女性 |
2011年1月28日 |
【相談者】2011年1月28日 60代 女性 R
質問
現在、心療内科でうつ病として診断され1ヶ月程治療中ですが、口の中がネバネバ症状、及び唾液分泌が不快感が出るほど出る、出ない日などで不安定な状態で一向に改善する見込みがありません。
尚、当初は舌に痺れ感がありましたが(1.5月間)、こちらは回復していますが、今後の治療についてこのままでよいのか不安のためアドバイスをお願いします。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
唾液が多く出過ぎたり、逆に出なかったりして不快感が続いているようですが、ドライマウスや唾液嚥下障害である可能性が考えられます。
一方、舌の痺れ感に関しては舌痛症あるいは舌神経麻痺が疑われますが、うつ病が原因かもしれません。また、ドライマウスになると舌に痺れ感が生じる場合があります。
従って口腔外科か歯科、あるいは耳鼻咽喉科で舌の性状や唾液の状態について、診察を受けられることをお勧めします。
年齢 |
性別 |
相談日 |
30代 |
女性 |
2011年1月26日 |
【相談者】2011年1月26日 30代 女性 K
質問
4-5日前から右下顎にひどい痛みがあって一日に数回痛みがでます。ロキソニンを服用しても1-2時間ほどでまた痛みがでてきます。本日近隣の歯科医院を受診しパノラマ等検査をしましたが右下奥歯に6ミリのポケットがあるだけで歯自体に何もないようです。ポケットの洗浄をし、薬を詰めましたが、ポケットで我慢できないほどの痛みは出るのでしょうか?他に口腔外科・耳鼻咽喉科的疾患はあるのではと思うのですがいかがでしょうか?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
診察を受けたにもかかわらず、下顎の痛みの原因が不明ではお困りでしょうね。歯が原因である場合は、虫歯による歯髄炎や根尖性歯周炎、歯の歯折、歯周病、あるいは智歯周囲炎(親知らずの痛み)などが考えられます。
また、6mmの歯周ポケットがあるということですが、親知らずが埋まっている場合はこの程度の深さがあっても、痛みの原因にならない場合があります。一方、歯の破折は注意して観察しても亀裂が確認しにくい場合がありますが、噛むと痛みが出ることから診断できるはずです。その他、骨髄炎や骨折でも当然のことながら痛みは生じますが、エックス線写真により簡単に見つけることが可能です。
従って、結局のところ痛みの原因は歯や顎の骨にあるのではなく、他に隠れていると考えられます。このような場合、最も頻繁に見られるケースが歯ぎしりや食いしばりによる「筋・筋膜痛」です。普段、無意識のうちに奥歯に力が入っていませんか。歯に力を入れるのをやめ、筋肉をリラックスさせましょう。筋肉のマッサージやスプリント療法、はり治療なども有効です。
稀にヘルペスウイルスの増殖によって神経に炎症が起こり、痛みが生じる場合があります。歯の神経もヘルペスウイルスに侵される場合があり、虫歯や歯の破折がないにもかかわらず強い痛みが生じます。ただし、その場合は歯の治療の必要はなく、抗ウイルス薬の内服により症状が改善します。
これら以外の痛みの原因としては、抜歯や歯の神経を抜いた後の神経の損傷に起因するものがあります。また、ストレスや不安など心理的・社会的な要因によって痛みが発生する「疼痛性障害」や、原因が何も見当たらないのに痛みが生じる「非定型歯痛」もありますが、これらの痛みに対しては投薬による治療が効果的です。
www.koku-naika.com/p414orofacialpain1.htm